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言葉というものへの作者の強いが想いが感じられる重厚なファンタジー。山で育てられた少年キリヒトが、世界最古の図書館の主である少女マツリカに仕えることになり物語が始まる。
マツリカが声を出せないことで、言語とは言葉とは、意思を伝えるとはどういうことかという問いかけが際立っています。マツリカとキリヒトが指の接触で言葉を伝えるアイデアは、言語を語る上でも面白いのですが、ボーイミーツガールの物語としても二人の特別な絆を必然で自然なものとしており非常に上手いなと。何より手をつなぐ二人がほんとうに微笑ましく、たまに恥ずかしくもあり、読んでいてにやにやしてしまうのでした。
丁寧な描写で描かれる物語世界に少しずつ引き込まれていくのが楽しい反面、進行はゆっくりめで冗長さを感じる部分もあり、入り込むまでページ数は要しました。しかし中盤で物語が動き出してからは一気読みです。
上巻を読み終わったところでは、ようやく各キャラクターについて、様々な陰謀について、そして世界について明らかになってきて、物語が始まってきたという印象。ここまででも十分長くかなりの満足感なのに、さらに下巻があるという幸せ。
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題名から予想していた話とは中身がだいぶ違ったけど、いろいろ権謀術数が渦巻いていておもしろかった!
図書館を取り巻く各勢力の闘争の行方は?
マツリカとキリヒトの関係は?
下巻でどうなっていくのか気になります。
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なにこれ萌える。
いや待て待て、えーと、とりあえずファンタジーです。
「図書館の魔女」も比喩かと思いきやそのまんまです。
図書館の構造とかマジカルだし。
しかしわかってたはずなのに巨人が出てきたときはびっくりした。そんなのもいるのか!
図書館学的なこととか言語学的なこととか出てきて面白い。
「包丁の歴史」は3門!3門!と思ってたら選書外ですか…そうか…がっかりしてたらフォローがあったのでうれしかった。
キリヒトのことが気になって気になってしょうがなかったんですが思いのほかラノベ的にかっこよくてしびれた。
そして魔女はかわいい。とてもだ。
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読み終わるのにこんな時間かかるとは思わなかった…。
図書館だからといって、"本"が登場する物語・現代の図書館像を期待した人にはハズレかな。
図書館が"情報"が集う館だと考えられれば、結構楽しいかも…?
あとファンタジーでした。
上巻は、舞台装置を整えました、という感じ。世界観やキャラクタの下地を読者の頭に作らせて、下巻から話がどんどん動いていくのかなー。
人によっては回りくどいと感じる文章だと思うれども、慣れてくればさくさくっと読めました。でも分量あるから、さくさく読んでもなかなか終わらないというね…
引き込まれる展開じゃ無いと、下巻は体力持ちそうにないな。
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描写が細かく一つ一つ丁寧であるのは良いと思うが最初はそれが鬱陶しく感じられる場面も。全体に作者の言葉に対する思いが随所に込められている。その点も読み所だと思うが最初の方はそれが顕著に現れすぎて少しおいてけぼり。中盤から後半にかけて物語が動きを見せはじめてからが物語として面白味を見せ始める。
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感想は下巻読了後に書くとして、なんかね、これが刊行されたことが本好きとしては嬉しいよね!
無名の新人作家の、デビュー作をこのページ数、この値段で!
店頭で、出版社の心意気を感じて思わず買っちゃったもの。
タイトル、装丁、帯。書店で本を買うきっかけになる要素はいくつかあるけど、作り手、売り手の熱意を感じちゃったら弱いよね読み手は!
うん、作り手、売り手の熱量を、ものすごく感じた上巻でした。
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とにかく厚い、重い(物理的に)、手首が痛い(電車で立ちながら読むもんじゃない)。
描写が細かくてなかなか進まないなーと思っていたら、急にサクサク進む!
いやぁ、おもしろい!
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購入する時、本の分厚さにびっくりした。
購入してからゆっくりと時間をかけて、やっと読み終えた。
設定が細やかで、物語の世界にどんどん引き込まれていった。
下巻も楽しみ!
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上下巻、読み切るのに、時間が、かかった。何しろ長い。
読み終わって考えるに、これは、ロープレ。ゲームは、バズル系しかしないから、苦手なんだけど、魔女や、兵法家、賢者、そんな人たちが、力を合わせて国々の平和を守ろうとする。
その中に、言葉という物の意味が問われていく。
哲学的なところもいっぱいあって、理解できていないところも多いと思う。
しかし、コレは、終わりではなく、新しいお話の始まり。
ミツクビが、気になるし、新しいニザマの章が始まるのだろうか。
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KL 2014.2.22-2014.3.11
予想以上に手強かった。国内もので
これほど読みにくいとは。
やっと動きが出てきて下巻が楽しみ。
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無名新人作家の辞書のように分厚い本。上下巻合わせて1400ページくらいだったかな?手を出すのになかなか勇気が必要でしたが、タイトルと粗筋、何よりこんな本が出版されたという事実に惹かれて手に取りました。
描写が細かく、説明ばかりで入り込むまでにけっこう時間がかかりました。また、ところどころ作者から読者へのことばが混ざっていて水を差されたというのも一因。「現時点でこの物語の登場人物は知らないが~」とか「後にわかることだが~」だとか、蛇足以外の何物でもない。自ら伏線をばらすというすごいことをやってのけてます。ことばに関する薀蓄も多い。これはこれで興味深く面白いけど、若干脱線しすぎではないかと。けっこう読むのに気力が必要でした。
それでも登場人物の人となりが見え、舞台が整い、物語が動き始めると一変。読む手が止まらず一気でした。
キリヒトについては、あやっぱり、というかんじ。そりゃあ何もないわけがない。キリンがどうしてあんなに怒ったのかはいまいち納得できず。
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すごーい。
作者の専門をみて納得したというか。
なるほどねーって感じ。
圧倒的な知識量というか文章量というか、言葉の量にくらくらした。
これはすごいと思う。
忙しくないときにもう一回じっくり読みたいな。
あとキャラもみんな魅力的やし、すごい。
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第45回メフィスト賞受賞作。
山で育った少年キリヒトは、図書館の「高い塔の魔女」マツリカに仕えることになる。膨大な知識と深遠な頭脳をもつその魔女は、自分の声を持たない少女だった…
架空の世界を舞台にしたファンタジーだが、しっかり世界が作り込まれていて荒唐無稽ではない。マツリカと周囲の人間が手話でコミュニケーションをとるので、手話や言語に関する蘊蓄が深くて面白かった。町でふと耳にした会話からある事件を未然に防ぐ”九マイルは遠すぎる”的なエピソードもあってワクワク。
上巻だけでも凄まじいボリュームなので読むのは少々疲れたが、物語的には序章が終わってこれから、という感じなので権謀術数が炸裂しそうな下巻が楽しみである。
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初め、こんなに厚い本、読めるかな?と思って、なかなか取りかかれなかったのですが、読み初めたらゆるゆると世界に入ることができました。
言語がどうとか、戦略がどうとか、文字を追うだけでは上手く頭に入らない部分が多くて、少しずつ読み進めないと消化できない感じがしたので、時間をかけて読みました。
まだ、下巻には手をかけていないのですが、これから戦いとかあるのかな?
でも、主人公の二人がこの先恋愛に発展していくのかどうかが、私には一番の興味です。
そんな風に読んでいっても、(文化的な部分はさらっと流して読んでも)十分楽しめます。
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自分の専門のネタをベースにしたエンターテイメントは、ウンベルトエーコみたい。
ウンチクは面倒なのでかなり飛ばし読みしたけど、それでも、このウンチクの厚みが、この本の面白さを支えているんでしょうね。