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経験則的な見地からの説明が多いためか,納得しやすい。
精神医学や心理学的見地からの裏づけがどうなのかは気になるところ。
ムリ・ムダ・ムラの3つの観点から,ストレスの分析と対策を考える。
特に重要なのは3段階の「ムリ」について。
同じ出来事でも,2段階目は2倍,3段階目は3倍のストレスがかかる。
・EEI(Essential Element of Information)の利用…相手の行動を読んで,もしそうならどんな変化が見えるだろうかと予測し,その変化に注目して情報収集する。→もしかしたらムリが来ている,疲れているかもと考えて,どんな変化があるかを想像し,その変化を探してみる(58頁以下)
・「方針変更」ではなく「追加」と考える…がんばる自分を捨てる必要はないが,状況に応じて「頑張らない」という選択もできるようにする(62頁)。
・「目標の7~3バランス」…80点や90点を出してはいけない(63頁以下)。価値観の修正トレーニング。
・複数のストレス解消法を準備すること…「動」と「静」のストレス解消法がある。第2段階以降は,「動」の解消法は疲労が大きく,ムリが深まるのでやめるべき。夜更かしも同様(75頁以下)。
・「性格を直そうとしない」…休ませてムリから回復すれば,自然に性格が良くなる(もとにもどる)。周囲に指摘され,「自分が変わらなきゃ」と納得するほど,実際には動けない現実の自分とのギャップが大きくなる(91頁以下)。
・「業務を並べたスケジュール表の中に,疲労回復の時間を”あらかじめ”確保しておくこと」(191頁)
・「昨日の振り返り」…良い所を三つ,悪いところを一つ挙げる。自分の行動評価も「7:3バランス」で行う(208頁以下)。
「日本人は農耕民族だから~」的な説明はあまり好きじゃないな。
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疲労・不調の主な原因は現代の「情報過多」であると書かれており、それについては思い当たることもあり、納得した。
半面、例えば感動的な小説や悲しい小説等を読んだとき、感情が高ぶって涙することもあるが(滅多にないが)、それが心を披露させる「感情労働」の一つになりうるのかどうかが、純粋に気になった。
私としてはそのような体験は心をリフレッシュさせてくれるものと思っていたので、その違いを是非知りたい。
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「うつ」と言っても、端からみても非常に分かりにくい病気だけど、なぜそういう状態に陥るのか、治すためにはどうすれば良いのか、非常に分かりやすい説明でタメになった。
ムリとムラを抱えた時に大きなエネルギーが必要で、再び力をためるまで時間がかかるのですね。気をつけよう。
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自衛隊の人が書くメンタル本ということで期待してたけど、それほど目新しいことは書いてなかった。
結局流し読みになってしまったので、ちゃんと読めばまた違った感想になるかも。
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実践に基づいた役に立ちそうな技術
が詰まっていました。蓄積疲労には
前もって休息を計画することが必要
など、参考になりました。
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201611/
ムリが溜まった部下は、そのことを隠そうとする。上司は気づいても、部下に変な気を遣って、対処が遅れることがある。実は、それがもっとも部下本人の利益を損ねるのだ。というのも、ムリの第2から第3段階にいる時間は、本人のその後の人生に大きな影響を与えてしまうからだ。/
ムリを防ぐという観点で注意しなければいけないのは、「小さなムリは当たり前だが、大きなムリはしっかり予防する」という態度だ。/
そもそもリーダーには、グループを率いて、もっとも高いパフォーマンスをあげる事が求められている。重要な事項を決定することだけが、リーダーの役割だと考えている人もいるが、大きな間違いだ。/
チンギスハンが指揮官を選んだ基準:「人並みの体力である事」を重視して、指揮官を選んだ。
というのも、体力のある指揮官は、自分のペースで移動する。ついていけない兵が増え、結局いざというときに、軍隊としてまとまった戦闘力を発揮できなくなってしまう。/
国防を担う陸上自衛隊では、「必ず達成すべき目標」と、「達成することが望ましい目標」という2段階の目標設定をしている。
必ず達成すべき目標は、文字のごとく、最低合格ライン。最低でも合格は合格。まずは、そこを確保できるように準備し、活動していく。
ただ、戦いには相手があり、状況はどんどん変化していく。相手がミスをすれば、それにつけ込むのが戦いの鉄則だ。
しかし、急に追加目標を示しても、そこに向かう準備が整っていなければ、結局、上手く行動できないことが多い。
だから、そのようなラッキーな条件に備え、あらかじめそれを最大限活用できるような準備をしておくのだ。/
弱音を吐く、というのはそんなに悪い事だろうか。そのような人は、情報を提供してくれるので、適切に対処しさえすれば、無理の大破局には至らない/
自分の苦境を、表現してくれることはありがたい事だと思うべきだ。/
第2段階のムリの時点で、本人がなんとか、自分の苦境を表現してくれるための3つのポイント:
①言い出せる知恵の提供
②言い出せるきっかけづくり
③言い出しやすい雰囲気づくり/
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「怒り」=「感情のムダ」という概念がとても新鮮。
もともと、職場環境の変化から「心の疲れ」を感じていて読み始めた本だったのだけど、変化によるストレスだけでなく、常日頃感じている「怒り」という感情も心の疲れを増幅させるものだったなんて。「怒り」を我慢するのはストレスを増長するのかと思っていたけど、自分の中で「怒り」を落ち着かせる(というか、私は「怒りをいなす」という風に感じたんだけど、そういった)ことがストレスを最低限に抑える方法なんだそうだ。
「怒り」は職場だけでなく、通勤中も家庭でも、いつでもどこでも感じるもの。
いつか「あなたが怒っているところ、見たことない」って言われるようになりたい。そのときこそ、「感情のムダ」から開放されるときなのかも。
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なぜ心が疲れてしまうのか。どうして人は潰れてしまうのか。 それはムリしてしまっているからです。 ムリせず生きていくために、そして心の疲労を見逃さないようにするために、どうすればいいのかと言うのを過酷な環境に置かれる自衛隊隊員のメンタルケアを行う筆者が綴る本です。 心が疲れている人だけではなく、企業のリーダーや経営者にも是非よんでみて、社員のメンタルケアを考えて欲しい一冊です。
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ムリ、ムダ、ムラの3点から、疲労コントロールの方法を説明した本。まず、肉体的な疲労をためないようにすることが大事、ということが述べられていて、納得しやすいポイントが多い。
ムリをためやすい人は「子供の心の強さ」(我慢する、あきらめない、全部する、1人でする)しかなく、「大人の心の強さ」(今の「自分」を愛し、認め、上手に使いこなす能力)がたりない、とのこと。たしかにな、、、と思いました。なんでも努力だけで解決はできない、ですものね。
他にも多数あてはまるところがあったので、改めて気をつけようと思いました。
また、リーダーのあり方についても述べられていて、それも興味深いです。今の時代、リーダーが、部下のモチベーション・マネジメント、メンタルコントロールを意識することも大事ですね。
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自衛隊のメンタル教官が筆者ということで、職場における心の異常について客観的な視点で書かれていてきっと良い内容なのだと思う。
しかし、メンタルの異常な状態から抜け出たい私にはあまり合っていないと感じる。
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神よ 私たちに
変えられるものを変える勇気と、
変えられないものを受け入れる冷静さと
その2つを見極める知恵を与えたまえ
(神学者 ニーバー)
という最後の言葉に本書の内容は集約される。
メンタル系の本はいろいろと読んできたが、その中でもかなり良い部類に入ると思う。
印象に残ったのは「子供の心の強さ」と「大人の心の強さ」の違いと移行。要するに子供のガンバリズムの精神を大人になっても持ち続けていると、いつか破綻するという事。
さすが極限状態に追い込まれる自衛隊のメンタルマネジメント本とも言えるが、自衛隊は自殺率の高い組織でもある。このやり方が通用しない別の問題があるのか?そもそも本書の内容は机上の空論で運用が難しいのか・・・。
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チンギスハンは人より体力のある人ではなく、人並みの体力である人を意識してリーダーとした。それは、人の気持ちがわかるから。
感情は生命維持にかかわる反応のため、現代社会では無駄、過剰反応としている。エネルギーを消費しすぎる。
人生は長期戦なので、子どもの頃の短期戦の戦い方ではいけない。
大きなストレスの後には1カ月休み、その後3か月は自己の能力向上に努める期間とする。
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とても参考になりました。
自衛隊がメンタルケアに凄く力を入れているような事をテレビで見たので読んで見ました。新型うつの不可解に思うような事を上手く表現していて、理解が進む感じです。
自分が経験したメンタル不調もしっくりくる感じがします。どうしても頑張ってしまう気持ちを子供の心の強さと表現し、それを続けることでポッキリ折れる感じが絶妙な表現に思えました。
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◆きっかけ
ブクログ。タイムラインに『鏡の法則』のレビューが出てき出て覗いたedogawaさんの本棚より。2017/5/29
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陸自でメンタルヘルス幹部として勤務した経験をもとに、ムリ、ムダ、ムラの3点から、精神的な疲労のコントロール法について述べる。
真面目な人間がムリを続かなくなってしまうのは実体験としてもあるし、感情のムダである怒りのコントロールも自分自身にとっても重要であるし、ムラのある部下をどうするかというところでもタイムリーに勉強になった。
一番大事なのは適切なタイミングで休むこと。これは今後も変わらない信念だな。