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2016/04/01 11:20
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投稿者:ラビラビ - この投稿者のレビュー一覧を見る
福島の一般の人たちの体験を知れて良かった。
そしてこれは福島の人たち固有の問題ではなく、私たち全ての問題だし、今後の日本の進み方によってはいつ自分自身の身に起こってもおかしくないことなんだと認識する必要がある。
センセーショナルな描かれ方では特別な異常事態だと自分と乖離して捉えられる可能性があるが、熱過ぎたり強すぎるメッセージ性を感じさせること無く、落ち着いた目線とほのぼのとした絵柄で描かれているのが良いと思う。
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福島に住み続ける家族、避難を続ける家族。
それぞれの迷いや葛藤をコミックで紹介している。
生の声を直接取材して書いているので
より具体的な内容となっているが
同じ福島県民として読んでいてフクザツな想いも多々。
丁度TVでLive福島やっていたので
それを見ながら読んだ。
【図書館・初読・5/11読了】
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借りたもの。
リアルな福島の声。
福島に暮らしていた複数の家族らにスポットを当て、震災とその後の原発事故で一体何があったのか――
情報も乏しく二転三転し、それに翻弄される様を分かりやすく描いている。
原発を安全と信じていた家族、原発を意識せず普通に暮らしていた家族、チェルノブイリを通じて知っていたが豊かな森と共に家を失った家族……様々な家族のケースが紹介されているが、彼らの子供との関わりが報道されなかった(実感を伴わなかった)福島の姿、生活を浮き彫りにする。
放射線量が以前下がらず、安全な場所とそうでない場所が肉眼では判断できない。そこで生活する人々の苦心とに問題が何も解決されていない事がわかる。
医療従事者家族の苦悩は読んでいて胸が痛む。
自然エネルギーアドバイザー家族の紹介は、原発のみならず、エネルギーとの向き合い方を考えさせてくれた。
フクシマもまたチェルノブイリも、何も終わっていない。原発との向き合い方を人類は確立していない。
原発を棄てるにせよ、子供の視点も含めて、生きることを考えさせられる。
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ブログに掲載しました。
http://boketen.seesaa.net/article/417112342.html
ヒロシマノート』をひきつぐ仕事。
『ふくしまノート』というタイトルは、ある年齢以上の者に『ヒロシマノート』(大江健三郎)を連想させる。
原爆投下から18年後の1963年に広島を訪れた大江が、被爆者や医師たちを取材し、渾身の筆で原爆と第二次世界大戦を告発している。
本書には「告発」のことばは、ほとんどでてこない。
しかし『ヒロシマノート』にまっすぐつながっているレポートだ。
いまは、こういう大事な仕事は、マンガエッセイという手法でやられるんだなという感慨もある。
ていねいな、ためらいもとまどいもそのままあらわした、愛のあふれるレポートに、乾杯。
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福島に住んでいて、原発事故後避難した人、戻った人、反対運動している人などのその後を描く
2016年再読
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『温故知新3.11 #1 コミック①』
ー井上きみどり さん『ふくしまノート1』ー
ひまわりめろんさんご指摘の、テーマ選書シリーズ第三弾! 「クジラ」「ラジオ」ときたので、無理矢理しりとりの「オ」です(漢字かよ!)。「オムライス」じゃなくてごめんなさい。ちなみに「ン」で終わるので続きはないかも(信用ならぬ)。
年月が経過するほど、「今更3.11」ではありますが、心のどこかに「されど尚更3.11」という気持ちがあり‥、これまでも、結構多くのノンフィクション、エッセイ、小説などの震災関連書籍を読んできましたが、「終わり」ということはない気がします。今回、少し古い本(コミック中心)にスポットを当てたいと思います。
『ふくしまノート』は、竹書房のサイト『すくパラ倶楽部』のエッセイコーナーで今も連載が続いているようで、普段コミックを読まない為、本書の存在を最近偶然に知りました。紙の本がなかなか見つからず、中古本をネット注文しました。
「取材漫画家」を自称する仙台在住の著者。
東日本大震災から2年、福島の「今」を伝えるべく、被災者に聞いたことを、子どもや家族の視点で綴ったノンフィクションエッセイマンガです。
第1巻は全11話+番外編。発刊は震災から2年後の2013年で、10年前の状況を辿る形になります。
福島の人々の実体験を追って、そのリアルで等身大の生活を、人々に寄り添って描いているので、大事なものが見えてきます。小学校高学年の子どもでも十分に読めます。
「今」だけでは解決できない、「遠い未来」につながる話は、続いていきます。