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膨大な参考文献と豊富な(アメリカン?)ジョークで、対人関係でのかなりジメジメしたあるある話をつらつらと書き連ねている本。
1ページ1回笑わせようというレベルでジョークを入れてくるので、ナナメ読みが出来ないのが辛かった。まぁ面白かったのでいいけれども。
各章のタイトルを見れば大体何が書いてあるかわかる系。
1.この世は「わかったつもり」でできている
人はいつだって他人の一面しか見ないで他人を評価する。
2.助けるかどうかは「周り」を見てから
イレギュラーな出来事でも、周りが普通だと見做すとガン無視する。
3.「みんなの意見」はいつだって正しい?
みんな持ってる商品なら大丈夫という意味不明な信頼感。
4.「本当の自分」なんて探しても見つからない。
周りの環境で様々なキャラを作っている自分達はいつだってブレている。
5.「男らしさ」と「女らしさ」は、生まれつき決まっている?
男の子だから電車のおもちゃを買い与える→電車に興味を持つなんて男らしい!…あれ?
6.好きも嫌いも「見覚え」次第
殆どの人は半径ウン十メートル以内に恋人がいる。
7.この世の誰もが持つ「偏見」というメガネ
俺と同じ巨人ファンには悪いヤツはいねぇんだよ。
といった内容。実に苦い気持ちにさせられる話だった。
終盤の黒人差別については日本人の自分には全く共感できない文化なので、いまいちピンと来ない。日本だと例えるなら女性の年齢とかですかね。
私は自分くらいの年齢に見えたら遠慮しないで聞く失礼な人ですが…。
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同じ人でも状況が違えば、異なった決断、行動をする。
そんな当たり前だけど、忘れがちなことを改めて感じさせられます。
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見た目によって、無意識に「考えているつもり」になり判断してしまうことが多々あり、状況に流されてしまっている。本書は様々な実験結果を交えながら社会心理学の話題をわかりやすく解説している。興味深い実験結果も多かった。
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状況の持つ力の重要性について語った本。なんだかぱっとしなかったので、最後まで読めなかった。
Sam SommersのTED talk "The hidden power of context"
http://tedxtalks.ted.com/video/TEDxSomerville-Sam-Sommers-The
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状況の力は人の心理をたやすく変えうることを指摘して、その状況を利用して自分に有利な状況をもたらせるようにしよう、みたいな内容。社会心理学の一般向けの本。
人種の話などもあるが、それなりに日本人読者も想定しているような感じで、さらに書き味も軽めなので読みやすい。
ただ、心理学の実験が端折って簡潔に書かれているが、そこの部分の理解が私には難しかった。それでいいのか?…みたいな。ちゃんと巻末に参考文献リストがあるので問題は無いのでしょう。
この本を読んで、状況の力については少し理解できたので、ものの見方やバイアスに自覚的になれそうな気がした。
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「よ~く考えよう、お金は大事だよ」という保険会社のCMがある。確かに考えることは重要だ。しかし、よく考えているつもりでも実際のところは周りの状況に流されているのに自分では考えていると思い込んでしまう。そんな始末の悪い人間の習慣について考えているのが今回の本だ。
うーんと考えさせられるのが、都会の人は困った人を助けないことが多いというもの。その理由は、都会では気を取られていると自分のやりたいことが後回しになってしまい注意力が散漫になってしまうため。そして、人がたくさんいるのだからきっと誰かが手を差し伸べるだろうという希望を込めた観測でやり過ごそうとする人が多いというもの理由の1つとある。
そして、もう1つは、「本当の自分」なんて探しても見つからないという章だ。これを見ると、自己啓発業界の方や、信者の方たちから「ブー、ブー」とブーイングを浴びせることが書かれている。自分が何者か探しているのに、本当の自分がこれさえやればわかるなんてお手軽なことがあったら誰も苦労はしない。
考えているつもりで「対策」を立てているつもりになっている「原子力ムラ」や、税金を上げることに熱を上げている「霞が関ムラ」の住民の方々には特に読んでもらいたものだ。
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人の行動の要因は、性格や人間性によるより、状況による方が大きい。状況の力を認識して、実生活にもっとうまく対処できる有能な人間になろう。
見殺しにするなんて自分だったらあり得ない、普通の人はそう思うでしょう、がスタートのようですが、全然そう思わない。日本人だから? 欧米人は本当にそう思っているんでしょうか。
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プロローグ 最悪の「状況」を制するために
第1章 この世は「わかったつもり」でできている
第2章 助けるかどうかは「周り」を見てから
第3章 「みんなの意見」はいつだって正しい?
第4章 「本当の自分」なんて探しても見つからない
第5章 「男らしさ」と「女らしさ」は、生まれつき決まっている?
第6章 好きも嫌いも「見覚え」次第
第7章 この世の誰もが持つ「偏見」というメガネ
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状況の力というのはよくわかった。
所々ジョークを交えて書いているがその必要はあるのだろうか。
もっと整理して書いてあればもっとわかりやすくなる。
しかし人は大勢いると、助けに動けなくなるというのは興味深い。やっぱりいつも率先しよう。
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筆者は「人間は自分で思うほど主体的な存在ではない。周囲の世界はつねに私たちに影響を与え、考えを色づけ、行動を導いている」つまり、私たちは状況に長されながら生きている。
社会が自分と違った方向に流れているとうすうす気が付いていても、それについて行動を起こさない。状況にながされている方が楽なのだ。怖い話である。
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心理学の実験結果を豊富に引用し、状況の力にあえて目を向けず「見たまんま」を原因と捉えようとする性質を明らかにしている。本書で引用される実験は、「授業中、質問の時間に誰も手を挙げない」「グループ全体に連絡を一斉送信すると、レスポンスが少ない」といった、あるある!とうなずいてしまうようなものが多く、それらの原因を心理学的見地から説明している点が、非常に面白いと感じた。
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人間というのはいかに偏見があり、状況に流されて判断しているか。
自分だけは違う、というのがいかに間違っているかがよくわかります。
非常にウィットに富んだ文章で読みやすいです。
この本で伝えたかったのは人間の意志の脆弱さではなく以下の文章に集約されている。
「自分が偏見を持つ存在だと認めることで、潜在的なものを顕在化させ、ひっそりと潜む先入観の力を削ぐのである」(本文引用)
とても面白かったです。おすすめです。
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考えるより、状況に流されていることが多いことを認識すること。
相手の身になって考える。
周りに人がいると責任を放棄する=状況に従っているだけ。
行動を起こさないという慣性の法則は多くの人と一緒にいるときのほうが強く作用する。
深刻な話をしながらも、ウエイブをする=状況を裏切らないよう努力する。
他人が間違った答えを言い続けると、それに同調したくなる。
本当の自分、は存在しない=20個の「私は~」を書き出して、違う状況でまた行うと、答えは重ならない。状況が違えば違う人間になる。
男の子か女の子か、を判断するのは洋服などの状況による。
物理的な近さ、は親しみの原因、見覚えがあるほうが恋に発展しやすい、など。状況に影響されている。
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リバプール38、そんな、事件があったのか。
イギリスでの残酷な事件。
状況が左右した、もっとどうにか出来たんじゃないかと感じた。
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本書では「状況」が人々に与える影響について、
「見たまんまのちから」「匿名のちから」「集団のちから」「比較のちから」「期待のちから」「慣れのちから」「分類のちから」と、
様々な角度から丁寧に、時折ユーモアを交えながら解説されている。
この「状況」が持っている力について知ることで、人間の心理の動き方が理解できる。
とても読みやすかった。
思考停止していないと思っていても、しているのだ。
ほとんどの人がそうだ。私もそうだ。
「考えてるつもり」でも考えが及んでいない部分、そのひとつが「状況」だ。
でも、状況がもつ力を知ることで、知らなかった頃とは別の対応ができる余白が生まれ得る。
「お粗末な政治決断に軍の残虐行為、そして大量殺人。私たちは、そのような行動を異常なパーソナリティのせいにし、一部の腐ったリンゴの仕業だと切りすてる。しかし、それでは"見たまんま"の罠に陥ってしまい、状況の力や組織の影響について考える義務を怠ってしまう。」p.93
「人間が周囲に同調する傾向の影響力と、その社会的影響力が潜在的に秘めた愚かさや非情さを、リーダーが本気で利用しようと決めた時、いったいどんなことが起きるのだろうか?」p.119
「目にする回数の多さは好意を生む強力な要因なのである。」p.125
「社会的カテゴリーが存在しないふりをするのがよいわけではない。(中略)問題を解決するどころか、かえってべつの問題を引き起こしてしまう。(中略)差別がいつも憎しみから生まれると考えることが単純化しすぎであるように、そもそも集団の違いに気づかないふりをすれば偏見を避けられると考えるのは、あまりに子どもっぽい。」p.275