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2011年、『ぴあ』が休刊を発表したとき
「どれくらい『ぴあ』を手にとってないだろう?」
と思ったものです。
おそらく15年以上、購入していなかったと思います。
だから休刊になって困る、ということはありませんでした。
でも、一時期、濃厚に読み込んだ雑誌が終わるということで
少しさみしい気持ちはしたし、ひとつの時代が終わったんだな、
という気分ではいました。
つづき
http://ameblo.jp/nakahisashi/entry-11573331045.html
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学生時代のバイト先で扱っていた雑誌、インパクトある表紙の雑誌、という印象のみで、買うことはなく、休刊になったことも発刊がなんと40年も前だったことも知らない、という自分には縁のなかった雑誌。しかしながら当時の勢い(こういう時代的物ばっか読んでいるので、いつの間にか70,80年代マニアになってるかもしれん)をまた垣間見た気分。発想とパワー、これがそのまま通じた、というわけでもないだろうが、なぜか勝手に「古きよき時代」的なまとめになっている気がした。そんなことはないと思うが。
巻末の年表もよかった。
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学生の頃、ぴあは必携の雑誌、あるいはそれ以上の存在だった。映画館の正確なスケジュールだけではなく、東京の完璧な路線図、試写会の無料応募券(大学1年生の夏、『高校大パニック』が当たった)、まるぴ(ぴあを持参すると入場券が割引になった)は月20本以上映画を見る自分にとってはなくてはならないものだった。
本書は中大の学生だった矢内廣が「矢印の街」、東京で「どこの映画館でどんな作品を上映しているか、そこへ行く道順が誰でもわかるように書かれて」いるような情報誌を思いつき、「ぴあ」を創刊。「ぴあ」が発展、成熟しながら2011年に休刊するまでを描く。
矢内たちが大学に入学した69年は「反体制活動」を名乗れば意味のない破壊活動も正当化できた時代。しかし69年の安田講堂の陥落で、多くの学生にとって学園闘争は終わりを迎える。
そんな時代、72年に「ぴあ」は生まれる。本書は、60年代の終わりから「人間の気持ちのゆとりみたいなものが出てきていた」という72年までの時代の変化を描写しながら、「ぴあ」の創刊に必然性を見出す。また、矢内の出来すぎと言っていいくらいの人との出会いから、ぴあが発展、成熟してゆく様子を興味深く描いていく。
紀伊國屋書店社長の田辺氏や教文館の中村氏との出会い、書店への売り込み、ぴあ展、まるぴの誕生、ぴあフィルムフェスティバル、トリフォーの招待など、面白いエピソード満載の楽しいノンフィクション。また、「ぴあ」用語や1981年当時の文芸坐の写真も懐かしい。「ぴあ」にお世話になった人なら、楽しく読めると思う。
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まだ、ぴあ創成期の話。都内のあらゆる映画をみるのにネットによる情報はなく、ケータイもない。
新聞のラテ欄を目指して、上映情報をつくっていたのか?
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1970年代以降を象徴する雑誌「ぴあ」の、創刊から休刊まで、映画に関わる部分を中心に描く。
創刊の頃の、不慣れであったり、販売ルートを持たないことによる苦労を跳ねのける熱意や熱気が伝わってくる。雑誌としての「ぴあ」は社会的使命を果たしたかのように休刊したが、PFFなど異なる形で「ぴあ」の目指したものは残っていくのだろう。
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10代〜20代前半をどう過ごすのか。どれだけ本気で動くかで、革新が可能になるという証明の記録。学生時代に読んで欲しい一冊。
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数年前に株主優待でもらった本。
ようやく手に取って読みました。
もらいものということもあり、まったく期待していなかったのですが、なかなか面白かったです。
主に、いわゆる情報誌としての『ぴあ』の創刊から約20年を追ったものになっています。
『ぴあ』が創刊された1972年前後の日本の社会や、『ぴあ』を創刊した人たちの生い立ち、『ぴあ』が成長していく様、それぞれに物語があり、また、ちょっとした現代史になっていることもあり、ドキュメンタリーとして、興味深く読めました。
それにしても、ぴあの社長の矢内さん、すごいですね。
その手腕には感服いたします。
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ぴあの創設者のことを中心に叙述。たぶん、信奉者なのでしょう。かなりいいふうに描かれているように思います。
まあ、そういうのを差し引いたとしても、熱量の高い時代に、情熱的に仕事をしていたのだろうという気がします。読んでてわくわくしました。
それにしても、ぴあは、よかった。あれ一冊通覧すれば、いろんなジャンルの現在の情報が得られた。今はネットに情報が流れていて、情報源が細分化。よほどうまくやらないことには、限られた情報しか入ってこない。悲しいことです。(2015年9月14日読了)
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情報誌「ぴあ」の誕生から昭和の終わりまでの期間が中心に書かれています。また、著者は映画関連の出版に携わられてきたため、映画の分野が中心になっています。
私自身は「ぴあ」でははく、他の情報誌を読んでいました。そんなにあちらこちらのイベントに行っていたわけではありませんが、ほぼ同時代であったため、懐かしい思いをしながら、この本を読んでいました。
「チケットぴあ」が誕生する経緯のところは、インターネット時代の始まりを感じる興味深いエピソードでした。
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ぴあを買い出した頃は、確かまだ隔週で出てた頃で、友だちがぴあのモデルをやってたことでよく読んでました。
専門学校に行ってた時くらいに関西ウォーカーが創刊されたけど俺はぴあをよく読んでいた。
この本に書いてあるように、メジャーマイナー問わず同じように扱うことで、マイナーだけど興味が湧いたり、メジャーだけど意外な奥深さを知れたりしたのかなぁとこの本を読んで思った。
でも俺が一番好きやったのは、紙面の端に縦書きしてあるひとことコラム「はみ出しYOUとぴあ」
おそらく読者からの投稿だったと思うけど、なんのことない一文がすごくきになってそれだけ読んでたこともある。
ぴあフィルムフェスティバルで『鬼畜大宴会』を扇町ミュージアムスクエアに見に行ったことは今でも覚えてるくらい強烈やった。
自分のバンド名が初めてぴあに載った時は嬉しかったなぁ。
映画好きな青年がどこにどの映画が上映されているのかわからないという不便さを見事にビジネスに変えたサクセスストーリーであるものの、大事にしなければいけないものをいかに守っていくかについて考えさせられる。