投稿元:
レビューを見る
発展の流れが分かる。素晴らしい。文章も平易で、経済論をそれを主張した人とその人が時代に求められた背景も書かれており読みやすいです。
・ポジショニング派は「外部環境がダイジ。儲かる市場で儲かる立場を占めれば勝てる」と断じ、ケイパビリティ派は「内部環境がダイジ。自社の強みがあるところで戦えば勝てる」と論じました。そして互いに「相手の戦略論では企業はダメになる」という研究成果を出しています。
→つまり、この本は経営論のジンテーゼ(二つの大きなアンチテーゼを包括する新しい考え方)の試みなのです。
・SWOT分析で出した機会・脅威ひとつひとつに、強み・弱みを掛け合わせるTOWS分析は、打つべき策の「案」を出せる。
-機会と強みを組み合わせれば「積極攻勢」
-機会と弱みを組み合わせれば「弱点強化」
-脅威と強みを組み合わせれば「差別化」
-脅威と弱みを組み合わせれば「防衛/撤退策」
・アラン・ゼーコンの「持続可能な成長の方程式」。
式そのものは(財務論初心者には)難解でしたが、メッセージは明快でした。「事業に自信があるなら借金を増やせ!」です。
・マイケル・ポーターの「5力(Five Forces)フレームワーク」。
①競争戦略を策定する際、もっとも重要なのは企業をその環境との関係でとらえるころである。
②その環境として大切なのは、その企業がいる業界の定義とその構造。
③業界構造は自社にかかる圧力として理解でき、それには「既存競合」「買い手」「供給者」「新規参入者」「代替品」の5種類がある。
④その中でもっとも強い力が、決めてとなる。
・在庫はすべての「まずさ」を覆い隠す悪だった。
投稿元:
レビューを見る
経営戦略全史とは、ずいぶんまたすごい名前だな、と思っていました。
堅苦しく、重く、おもしろくないだろう、そんなもの、と。
分厚いですし。
しかし、パラパラとめっくてみると、なんだかおもしろそうなんですね、これが。
つい思わず2日間読みふけってしまいました。
この100年間で、どのような経営戦略がとられてきたか。
そして、その戦略はどのように進化してきたか。
なぜおもしろいのかといえば、その経営戦略を考えた人のストーリーやその戦略が生まれた社会背景なんかがわかりやすいからなんですね。
いろんな戦略があって、本書でも50の戦略が紹介されているのでしょうが、きっちり流れがあるからおもしろい。
ごく最近の、リーン・スタートアップやデザイン思考までわかりやすく紹介されていて、駆け抜けるように読めます。そして、不思議とこれまで以上に単発で知っていた経営戦略の背景や理解が深まります。
各々の研究者や経営者の伝記のように読んでもおもしろく、
歴史書として読んでもおもしろく、
辞書的に手元に置いておいてもおもしろいです。
経営戦略は学者が発展させることもあれば、経営者やコンサルタントが実務を通して発展させることもあります。
本書では、どちらの視点も入っており、どんな人がどんな苦労のもとに戦略を考えてきたのか、議論を闘わせてきたのか、押さえてあるのもよいです。
ポジショニング派とケイパビリティ派の大きな流れの論争と融合、
そして経営戦略の中で重視されてきているのが、「イノベーション」「リーダーシップ」「ラーニング」ということもあって、自分が研究している大人の学びも経営戦略史の中に位置づけられるものなのかというのは、意外な発見でした。
普段、どんな戦略を用いているか、考えさせられます。
一方、長年の議論の上に、今注目されている戦略とは何なのか。
いや、これは流れを把握したからこそ見える部分があるので、あらためて気づかされることが多い1冊でした。
“この数十年間の経営戦略史をもっとも簡潔に語れば、「60年代に始まったポジショニング派が80年代までは圧倒的で、それ以降はケイパビリティ(組織・ヒト・プロセスなど)派が優勢」となります。”
投稿元:
レビューを見る
経営戦略をざーっとざっくりと。論が生まれた背景が書かれているのが秀逸です。何より読みやすくて、読み物としておもしろいです。経営戦略とは別の分野でも、昔からの経営戦略の理論の影響が残ってたりして、あー、そういうことねーという発見がありました。
投稿元:
レビューを見る
★読みたい本:
戦略サファリ、MITスローンスクール戦略論、テキスト経営学第3版、経営戦略の巨人たち。
・テイラーは、まず作業の時間、動作を分析した後で、作業の標準化、マニュアル化を図った。この順番を逆にしたくない。
テイラーの科学的管理法:タスク管理、作業研究、マニュアル制度、段階的賃金制度、職能別組織。
・ほんの短い休憩だけで、また面接するだけで、生産性が向上した。
・フェイヨルが、企業活動を6つに分け、さらに経営活動を5つの要素にわけた。
・邦題は「組織は戦略に従う」だが、本当は、組織と戦略は密接な関係があるということで、別に戦略ありき、というわけではなかった。
・SWOT分析というが、あれは整理のための道具であって、分析結果が自動的に出てくるわけではない。
投稿元:
レビューを見る
面白い!!モデリング好きなのは物理出身だからか。新たな発見が沢山ありました。以降は本からの引用です//ポジショニング派…ケイパビリティ(組織・人・プロセス)派…。アダプティブ戦略。生来の能力の許す限り最高級の仕事ができること。テイラー。メイヨー。人は経済的価値より社会的欲求の充足を重視する。人間関係論。釈迦。四諦。ドラッガー。顧客の創造。人間的機関。社会的機関。アンゾフの子供達。多角化。事業部制。分権化。チャンドラー、組織は戦略に従う。tows。オプションを広げる事が目的。コトラー、stpやplc、っm。bcg、経験曲線、ppm。事業の位置づけを数値で分析できる。ポーター5force、戦略三類型。コストリーダーシップ、差別化、集中。五事。七計。ケイパビリティ派。優良企業。7s。タイムベース。コアコンピタンスとは「機会」付きの「強み」。ケイパビリティが先、ポジショニングが後。イノベーション…技術革新に頼るものではなく、業界では未知であった。二重のS字。担当者の変更.。アントレプレナー。外部から来る機会に素早く対応し続けよ。seciモデル。戦略は簡単だ、問題は実行だ。bsc、ポジとケイパの融合。ブルーオーシャンも。アマゾン、クィックデリバリー。世界の膨張。複雑化。産業、企業境界の崩壊。企業を超えた産業バリューチェーン。リバースイノベーション。資源などの制限に満ちた…イノベーションは生まれやすい。ローカルグロースチーム。5つの力。関連づけ。質問。観察。ネットワーク。実験。情報の拡散、弱いつながり。シフトせよ。ワッツ。偶然の科学。グーグル。異質による試行錯誤…そのフィードバック。デザイン思考。edipt。ピボットを繰り返す。サバイバル、クラシカル、ビジョナリー、シェイピング、アダプティブ。進化…非連続。b3cフレームワーク。
投稿元:
レビューを見る
テイラーを祖としポーターが確立したポジションング派、メイヨーの流れを汲むケイパビリティ派、他にもドラッカー、コトラー、ピーターズ等、経営学の歴史を振り返り、今日の「どんなポジショニングでどのケイパビリティで戦うべきなのか、ちゃちゃっと試行錯誤して決めよう」とするアダプティブ戦略まで生き生きとした登場人物と通して描きます。
アダプティブ戦略の一環としてA/Bテストなども紹介されている、結局はエビデンス・ベースド・マネジメントのように結果をもとに対応するということのようですが、それではスティーブジョブズが率いたときのアップルは生まれてこない、経営戦略の旅は終わりが無いようです。
ところで、テイラーの科学的管理法って労働者を徹底的に管理する考え方と思っていましたが、テイラー自身は生産性を高めることで賃上げを行うなど従業員の幸せを願っていたようですね、誤解してました^^;
投稿元:
レビューを見る
経営戦略を時代の流れとともに
俯瞰でき、非常に参考になった。
企業や業界、その時々で
色々と戦略をミックスするのが
ベターなのかな…
投稿元:
レビューを見る
BCGやアクセンチュアで長く経営コンサルティングをしてきた著者が、その経験と知識からこの100年間の経営戦略の発展を物語としてまとめている。INSEADにも所属していた時期があるということで学術系の話もしっかりしている。「バラバラだった知識が俯瞰され、統合されることの衝撃と楽しさを、みなさんに伝えられたら最高です」と書かれているが、中小企業診断士の試験で勉強した断片的知識が繋がってまさに腹落ちした一冊。
経営戦略の歴史をテイラー、メイヨー、フェイヨルを源流として語るのも本書でそう言われると納得する。現代思想の源流をニーチェ、フロイト、マルクスに求めるのとどこか似ている。人に納得させるある種の形式というのがあるのかもしれない。
ところどころに挟まれる経営戦略の巨人たちのバーチャルな寸劇も失敗していない。
ポーターの『競争戦略論』やバーニーの『企業戦略論』ももう一度読んでみようかなと思う。本書でスーパージェネラリストとされたミンツバーグの『戦略サファリ』もこれを読んでから読むともう少し分かるかもしれない。
経営戦略に興味を持っている人ならぜひ読んでみてほしい本。「全史」というタイトルに負けていない。
AmazonやGoogleなども最新の事例として位置付けれられている。
----
それにしても、この表紙は戦略的にどうだったのか。
紙の本では、紙面の下部4分の1で関連する書籍や論文、人物を紹介しているらしいが、電子書籍版ではそれがなかった。少し残念。電子書籍ならではの同じような工夫もできたのでは。まだまだ電子書籍版は少数派ということなんだろうな。
投稿元:
レビューを見る
経営戦略の全体像がわかる素晴らしい本。説明の仕方にほれぼれとする。
①今まで断片的に得てきた点の知識を、全体の中での位置づけと時代背景という縦糸・横糸で紡いだ地図の上に乗せて見せてくれる。
②個々の説明が明快で分かりやすい。断定的な言い方が小気味良い。
③話として面白く読める。人物紹介が楽しい。高校の頃、ブルーバックスを読んでて突飛な物理学者のエピソードに惹かれたのを思い出す。
④情報分野の説明が詳しい。(著者は、アクセンチュアにも勤めていた。)
⑤20世紀初頭から(多分)最先端まで把握できる。
著者が、「バラバラだった知識が俯瞰され、統合されることの衝撃と楽しさ・・・」と書いているが、まさにそれ。
この本に登場した人物は132名、会社は110社だそうだ。あらかじめ知ってたのは、ホーソン実験、ドラッカー、コトラー、ブルーオーシャン戦略、イノベーションのジレンマ、ベゾス、シュミットとペイジ、IDEOぐらいだった。それでも非常に楽しく読めた。
投稿元:
レビューを見る
経営戦略の考え方やツールを体系的にまとめた本です。
内容は平易で、それぞれのメリット、デメリットも明示され、知識の浅い私にとっても理解が深まりました。
今後は、辞書的にも使える本だと思います。
値段は高いですが、その価値はあると思います。
個人的には、以下の内容が印象に残りました。
ホンダがアメリカで成功した事例を分析した結果は、現実を極度に単純化した西洋的考え方であると論じた「ホンダ効果」。
最新の戦略は、「やってみなければわからない」というないようになっていることなどです。
戦略→成功なのか、成功→戦略なのか。
禅問答のようですね。(笑)
投稿元:
レビューを見る
経営戦略に関するひとつひとつの知識が繋がった!研究的な側面と実務的な側面がストーリー仕立てになっており、非常に読みやすい。テイラーから現在まで経営戦略史が太い道になった印象を受けた。これから経営戦略を学ぶ人も、これまでに様々な経営戦略本を読んだ人にもお薦めします。経営戦略史全体をつかむだけでなく、一層理解を深めたい領域も整理ができ、これからの学びの手掛かりにもなる。良書です。
投稿元:
レビューを見る
今まで断片的に読んで学んできたことが整理されて、大変わかりやすくなりました。そして、次に何を読むかのヒントもいただきました。
投稿元:
レビューを見る
感想
経営戦略の系統が把握できる。整理されていることで、教授の主張は何派なのかということが明確に分かる。今まで読んできた書籍の著者の主張の派閥が分かることで、自分自身の好みがメイヨーのケイパビリティ派をスタートし、イノベーション経由のアダプティブ派となっていることが明確になった。
この本のスゴいところは、クリステンセン、ドラッカー、ポーター、野中、ミンツバーグ、コトラー、センゲ、ベゾスやエリックリース、リンダグラットンまでもが網羅されている。
途中にあるバーチャル対談が、主張を面白く展開させており、息抜きにちょうど良い。
テイラー、メイヨー、フェイヨルが経営戦略論のベースであるということを定義してもらったことで、今後の読書に最高に役立つなぁ。
世界が注視する経営テーマ
イノベーション
リーダーシップ
ラーニング
ネット
ソーシャル
グローバル化
自分が最高だと思っているセンゲの「学習する組織」やクリステンセンの「イノベーションのジレンマ」が世界の注目するテーマに入っていることが嬉しい。
投稿元:
レビューを見る
読みやすくて、分かりやすくて、面白かった。
経営戦略と聞くと難しく聞こえる。
よく理解できていなかったけど、この本を読んでいて、分かってきた気がする。要は商売をうまくやるにはどうするか、ということと理解。
商売ってなんだろうって考えると、会う人全員に好かれるにはどうしたらいいか?と本質的には同じことを言っていると思えてきた。
なんども読み返してみたい本。
常に持ち運べるという点で、Kindle版出ているならそちらを買えばよかった。
投稿元:
レビューを見る
各戦略がどのような流れでできてきたのかとても読みやすく書かれている。
現在は試行錯誤型。
どんどん変化のスピードが上がってきている。
私も一日一日前進していかなくちゃ。