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投稿者:ムギ - この投稿者のレビュー一覧を見る
科学のジャーナリストの著者がヒッグス粒子の発見から宇宙のはじまりやこれからについて説明してくれている。ヒッグス粒子はニュースで名前だけは聞いたことがあるけど、ニュースで言っていた標準理論最後の粒子、物質に質量を与えた素粒子というだけの存在ではなく、宇宙の始まりに関係していたり、さらにこの発見が新たな謎を生み出していたりと、宇宙を考える上でとても重要な存在だということが分かった。
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暗黒物質と暗黒エネルギーについてはおそらく、一般書としては最もわかりやすく書かれている。
ただし、所々に首尾一貫していないところがあることが気になる。例えば22ページでアルファ粒子を何の説明もなく登場させて、そのすぐ後の24ページでヘリウムの原子核を登場させている。
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宇宙論と素粒子論、超マクロ世界と超ミクロ世界が絡み合う究極の物質論というテーマやその理論史という構成自体は目新しくないが、ヒッグス粒子の発見という昨年のトピックが加わっているところに特徴がある。
ヒッグス粒子についての解説もあまり詳しくはないが、科学者ではなく、科学記者として、いかに一般読者に分かってもらえるかという点に心を砕いたことはよく分かる。しかも、自分自身で解説するというよりは、超一流の科学者の説明のおいしいところを集めているところがポイントだろう。
これ一冊で分かるわけではないが、分かるようになるための一冊ではある。
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入門書としては、語り口が平易で、わかりやすく説明しようという意図が感じられ良いと思う。
ただ、最初はとっつきやすかったが、後半は難しい。
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たぶん、ヒッグス粒子の一番わかりやすい解説本。
素粒子のこと、宇宙のことが、わかりやすく解説されているとともに、
科学者たちの素顔にも触れ、興味深い。
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宇宙の初まりはおよそ136億年前、それから80億年ほどが経って、加速膨張が始まったとされる。そして、このことが現在の星や銀河を形作る必要条件でもあったようだ。加えて、宇宙の不可思議なふるまいを担っているとされる暗黒物質と、暗黒エネルギー。これらは、自分たちの知る宇宙の構成物質4%の外で、奇跡的なバランスを保って釣り合っているという。"宇宙は、あまりにうまく出来過ぎている。" そう、だから科学者たちは、そんな人間理論を解きほぐすべく、一般相対性理論から、標準理論、そして超対称性理論へ、加速する宇宙を追いかけ続ける。しかし、素粒子から広大な宇宙までを見渡す統一理論は、まだ、その巨大なウロボロスの蛇の、頭も尾も捕まえてはいないのだ。
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ヒッグス粒子についての解説から宇宙の誕生と生い立ちに関する理論の変遷がジャーナリストの視点で丁寧に書かれている。物理学、宇宙論の難解な話を素人にも「なんとなく」理解できた気にさせてくれる好著。
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入門書としては最適なんだろうと思う、門外漢の当方が思うのだから間違いない。
文章から作者自身も楽しんでいることがよく伝わってくる好著。
しかし暗黒物質とか暗黒エネルギー、宇宙は10次元で出来ているとか、天才の思いつきはやっぱり訳が分かりませんな、凡人には。
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宇宙のことを考えていると、夜も眠れなくなる。
いったい、宇宙はどうやって生まれ、そしてどこへ行くのか。
どうやら宇宙には厳しい現実が待っていそうだなということはわかった。
宇宙科学の歴史から最新の宇宙論まで、噛み砕いて教えてくれる、非常にエキサイティングな読み物だ。しかし、読めば読むほど、「死」を意識してしまうのは私だけだろうか。
地球の寿命はあと45億年だといわれているけれど、そんな先まで俺は生きてねえから!って言っても、われわれの子孫は生きていてほしいとは思う。ただ現実的に遠い将来に、地球はなくなっちゃくわけで、その頃には人類はこの星を捨ててどこかの星を目指して旅立っているのだろうか…… なんてことを夢想したりしていたけれど、どうやら宇宙自体が終わってしまう可能性があるらしい。
つまり、宇宙は今、加速度的に膨張している。
このまま行くと、次第に宇宙が持っている熱が冷やされていき、最後は氷に覆われた冷え切った宇宙になるという説。もしくは今の膨張がある一転を超えて収縮に向かい、最後には灼熱に焼かれて一点に集約されてしまう、「ビッグクランチ」を起こすという説。
一番いいのは、宇宙の膨張が途中で止まって安定することだけれど。
宇宙の96%はまだ解明されていない未知のものにあふれているという。
その未知のものである暗黒物質や暗黒エネルギーが宇宙の膨張を止めて、宇宙を安定させてくれることはないのかなあ。
きっと遠い未来の宇宙科学が解明することになるのだろう。そして、そこにはおびただしい人間の叡智の積み重ねがあることも忘れてはならない。
人間の歴史なんて、宇宙の長い歴史から見たら点にすぎない。それが線になっていくのかどうか。人はどこから生まれどこに帰っていくのか。宇宙科学の発達は、はからずも人を哲学と宗教に向かわせる。
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★2014年1月26日読了『宇宙はこう考えられている』青野由利著 評価B+
思い起こせば1970年代初頭の中学生時代に読んだTIME社の単行本『宇宙』以来折に触れ学んで来た宇宙論。宇宙の始まりはどうなっていて、終わりはどうなるのか?この40年で大きな進化を遂げた宇宙論を分かりやすく解説してくれている。
ヒッグス粒子の存在も確認され、宇宙は加速拡大していて、その拡大は光速を超えてしまうかもしれずそうなれば、宇宙の縁の光を我々は永遠に見られなくなる。
宇宙の4分の3は暗黒エネルギー、4分の1が暗黒物質、我々に見えているこの宇宙は物質はたった4%に過ぎない。
ニュートン力学、一般相対性理論、の次は超対称性理論、ひも理論、超ひも理論、余剰次元、ブレーン宇宙、M理論、マルチバースなどまだまだこれからの観測結果と理論的発展によってはどのように変わって行くのか予想もつかない時代になっているようです。
それにしても天文学、物理学の発展は、全くの素人には理解はできないものの宇宙の始まり、終わりの姿はまだ大きく変わりそうな気がする。
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大学の課題レポートのために購入。
自分の専攻とも違う分野であり、全く知識を持っていなかったが、とても読みやすかった。
自分は文系なのもあって、このような分野の知識体系は新鮮に感じられた。
一度理論家さんや観測家さんなどの考えを自分の専攻である心理学に当てはめてみようとしたが、これはなかなか難しい。心理学では理論から実験、観察などを一人の(もしくは一つのグループ)が全てやるからである。
心理学では分ける必要がないのだろうか?それとも多岐に渡っていて分けている場合ではないのだろうか?考えは未だにまとまらない
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とっても分かりやすい。
素粒子論から宇宙論までが上手くまとめられている。新書という発行スタイルにもピッタリとあっている。
それにしても、人類がここまで「物質とは何か」に取り組み、解明してきたことが、全宇宙のたった4%にすぎないってのは驚きだよなぁ。
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さすが記者と思わせる
宇宙論でこんなに一気読みしたのは
はじめてだ
研究者でない分
たとえ話でも一番わかりやすいのが
選ばれる
あまりによみやすく
自分が頭良くなった錯覚に陥るのでなんだか
自己啓発本みたいでそこがいや
それでー1
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物質に質量を与えたヒッグス粒子、宇宙の膨張やビッグバン、ダークマターやダークエネルギーなどなどの三年前に最新だった宇宙論について。おれの脳みそではちょっとわかりにくいとこもあったが勉強になった。
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宇宙に関する本の中でも、本当にわかりやすく、入門書として最適な一冊。
ワタシもこれまでに宇宙に関する本は何冊か読んだが、正直言って全部を理解できたとは言い難い。先日読んだ『本当の大人の作法』で言うところの「言葉をごくんと飲み下す」状態だった。その状態の中で本書を読んだところ、その飲み下した言葉がストンと落ちた。あぁ、そういうことだったのか、と飲み下した言葉がきれいに消化できた。これは快感だ。それはひとえに、著者の丁寧な取材に裏打ちされた分かりやすい例えに因るところが大きい。