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シュンスケも、そうだった。
何か極めて明るい。人物像が。
むべなるかなと思うところもあれば、苦味を覚えるところもあり。
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榎本釜次郎と箱館戦争。
切っても切り離せない両者。
しかし、榎本釜次郎目線で見た、箱館戦争はあまり無かったかもしれない。
釜次郎の、新時代のものの考え方が新鮮。
そして、降伏の真相が、ストンと腑に落ちた。
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かまさん(榎本武揚)の、チャレンジと成功と失敗、運不運。多くの人が亡くなったのにアレだけど、諦めない人の青春物語という感じ。
函館共和国、箱館戦争を通して、時代が封建制度から近代国家に生まれ変わるときの、人々の意識の変遷が描かれている。
→徳川幕府の下それぞれの藩がそれぞれ立っている状態から、唯一絶対の権威(天皇)の下日本列島のすべての人間が同胞なのだという国民意識へ。
かまさんの降伏の理由は、納得、そうだよねぇ。
降伏後、よく殺されなかった、さらには投獄後要職につくとは驚きと思っていたけど、近代国家日本国のためには何を誰を、というなら矛盾はなかったんだと納得。でもそこにその頃の日本の凄さを感じる。
ちなみにヨーロッパの星形要塞(例えば、ルイ14世が建てた、サン・マルタン・ドレとか。榎本武揚が前提としたのはオランダの城だけど。)は、大砲に対抗するため。だから、凸凹と同時に、なにより広さが強さ。かまさんはオランダが独立を勝ち取ったように、はじめ五稜郭で80年粘るつもりだったけど、五稜郭は狭いよなぁ…
このあと、西郷隆盛が西南戦争で時代にケリをつけるのかぁ
函館行ってみたいー!!
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榎本釜次郎と土方歳三の話だった
開陽の沈没ほんと悲しかった
“信頼感をはるかに超えた、ほとんど、
「一心同体」
というほどの安心感”
(↑全体を通してこんなかんじの改行の仕方が良かった)
と描写される釜次郎の開陽への気持ち
ワンピースのウォーターセブン編を思い出して胸いっぱい
→ここが印象的だったから、終盤についにきた降伏時の
「開陽が沈んでいなければ…」ぎくっとしたのくだりが胸にきた。苦しかった
開陽が座礁しているのを目の当たりにして
“天が、敗北を命じている。”とため息をついた土方歳三に、金カムの開陽丸の大砲の隠し球の起源を見た
宮古海戦あたりから、悲しい悔しい惜しいうまくいかない。少しずつ段々と釜次郎の夢への道が断ち切られていくというか外堀を埋められていくというヒシヒシと感じられて悲し辛くなってくる。
文字通り、沈んでいく舟に乗っているようで。
敗軍の将
敗戦の将…
旧幕府軍のトップが一番新世界的・近代的な皮肉
フランス革命~「愛国心」という概念の誕生についての話、戦争において攻める側も守る側も何を考えて戦をしているかを、もっと踏み込んでいる。頭で考えていることではなくそもそも思想として刷り込まれているものについて、腑に落ちる。興味深かった。
“どうして古代の亡霊が近代国家の象徴になれるのか”
京の都、朝廷、「天子」という概念になっていると。
降伏時の心境を鳥羽・伏見の戦いの時の慶喜に重ねていてお見事でした