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3つの大きな変化、「すべてのデータを扱う」「精度は重要でない」「因果から相関の世界へ」が世界を変える。
あたりまえと思ってきた統計も、全てのデータを把握しきれない故の代替手法、なわけですね。
よくきくバズワード的認識でしたが、革命的な変化であることが、よくわかりました。
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ビッグデータの第一人者といわれている人の著作だそうです。ビッグデータの特徴とその可能性、リスク、将来と全般的にわかりやすく書かれています。利用方法についても事例が数多く参考になりお勧めの本です。
グーグルなどのビッグデータ保有者の事例は自動翻訳をはじめ沢山紹介されています。書籍のデータ化も実施中らしい。
また、少し変わった事例では
・車のシートにセンサーをつけて座り方により個人を特定する。危険防止にも応用する。
・上記と似た技術でフロアにセンサーを敷き詰め、入室した人を特定する。(IBMの特許)
・リキャプチャ(ぐにゃぐにゃ文字)の入力をOCRに利用(人間が入力してくる文字を答えとして利用)
・電気自動車の充電ステーションの配置(IBM、HONDAなどにより実証実験が行われた)
などがあります。
ビッグデータの正体(特徴)としては、その登場により大きく次の3つの変化があったとしています。
①すべてのデータを扱う
②質よりも量(精度は重要でない)
③因果関係よりも相関関係が重要
①は標本やサンプリングでなく、全てのデータを扱うことがなぜ必要かを説明しています。②はデータを綺麗にして質を高めることよりも量を増やすことが重要でノイズにも価値があるといっています。
最近は自分の回りの問題解決にも③の傾向が大きくなっていると感じることが多くなっています。問題の原因を追求して解決するよりも相関ある膨大な事実があれば、そのほうが説得力がありますね。
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大変ためになる本。流れを整理すると、ビッグデータは情報分析のあり方を大きく変える。本書で取り上げられている視点が3つ
①全てのデータを取り扱う
②量があれば精度は気にしない
③因果関係よりは相関関係が重要
上記3つを各章で詳しく解説していくというスタイル。
また、全てのものがデータ化され、それこそが価値となる。企業にとってはデータが価値の源泉となり、その価値のバリューチェンにどのようにくい込むかが重要であり、そのタイプも変わってくる。データ型、スキル型、アイデア型である。7章で様々な企業の実例をみながら、今後の方向性を示唆している。
最後にビッグデータのマイナス面と課題。そしてそれをいかに解決するかということを述べて終わる。
非常に明解な流れととても訳書とは思えない分かりやすい日本語。通常の翻訳書はどうしても言い回しや表現方法に差異があり、どうしても違和感と読みづらい(すんなり頭に入ってこない)面があるのは仕方ないことなのですが、本書はそれが全くなく、非常に読みやすい。内容と翻訳、両面において秀逸である。大変おもしろく読ましていただきました。
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ようやくビッグデータについてまともな説明を読んだ気がする。
全てのデータを取り扱う。サンプリングしない、精度より物量。因果関係より相関関係。そのためあらゆるものをデータ化する。古いデータを活用する。
成功している実例をたくさん列挙しているので理解しやすい。
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ひょっとしたら、貴方の人生の過去のデータから、これからの人生が決まったものになるかもしれない。
グーグルに始まるリアルタイムの検索データからインフルエンザの地域を当ててしまうアルゴリズム。数多くの埋もれたデータも含めて、すべてのデータだからこそ予想が可能となる。データが少ないときはデータの定義や数、正確性がまずは重要であったが、膨大なデータを扱うときは多少誤りであろうが微々たるもの。原因と結果ではなく、データからこういう結果になるという予想が重要。
データでは測れない人間独自の創造性はこれでは測れない。
数多くの事例を紹介しながら、事実に語らせるノンフクションとしてとても面白く読めた。
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最近、話題のビッグデータだが、どうしても企業の取り組み例の紹介や技術論的な解説の本が多いと思っていた。
本書は、10章構成で、ビッグデータの概要やその特徴、企業の活用例、個人情報などの危険性を読み物として読みやすくした点がよく、理解しやすいと思った。本書を、一部読み物として読めば、読了後にビッグデータの技術はともかく、本質や活用例や危険性が理解できていると思う。
内容を章別に書くと、1章はビッグデータの概説、2~4章で、抽出ではなく全体を扱う、精度は重要ではない、因果関係から相関関係への変化を説明している。5章が、(歴史的に見て)データにできる事柄と有用性、6~7章が実際の企業の活用例、8章が個人情報や行き過ぎたデータ至上主義への懸念、9章が設定しなければいけないルール、10章が未来の活用として本書をまとめている。
目次を下記に載せておく。
第1章 世界を変えるビッグデータ
When Data Speaks データが語り始めるとき
第2章 第1の変化「すべてのデータを扱う」
「N=全部」の世界
第3章 第2の変化「精度は重要ではない」
量は質を凌駕する
第4章 第3の変化「因果から相関の世界へ」
答えが分かれば、理由は要らない
第5章 データフィケーション
「すべてのもの」がデータ化され、ビジネスになる時代
第6章 ただのデータに新たな価値が宿る
ビジネスモデルの大変化 その1
第7章 データを上手に利用する企業
ビジネスモデルの大変化 その2
第8章 リスク――ビッグデータのマイナス面
『1984』の悪夢は実現するか
第9章 情報洪水時代のルール
ビッグデータ時代のガバナンスとは
第10章 ビッグデータの未来
ここまで述べてきたことの「まとめ」
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高知大学OPAC⇒ http://opac.iic.kochi-u.ac.jp/webopac/ctlsrh.do?isbn_issn=9784062180610
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ビッグデータを扱うようになると
何が変わるのか??
基礎の基礎がわかった
目次にもあるが、
ビッグデータで変わる
3つのポイントは、
言われてみればそうだけれど、
事例も交えてわかりやすく、
腑に落ちる説明だった
ビッグデータで変わる3つのポイント
1.全てのデータを扱う
2.精度は重要ではない
3.因果から相関へ
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ビッグデータ社会において重要なのは因果関係より相関関係
いっとき話題になったビッグデータ。一頃よりは耳にしなくなったが、それは社会にあって当然なものとして認知された(あるいは隠蔽された)からとも言える。
サイトへの登録、アプリの使用、Facebookへの投稿。いたるところから個々人の情報が吸い上げられていっているこの社会
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個人の嗜好や、緊急性を要する医療・災害への対処に、因果を求めずとりあえず相関だけで判断するのは実用的だが、因果関係の探求を捨てて相関だけで良しとするのは違和感。
研究者にありがちだが、楽観的に過ぎる部分がある。
自分以外の皆が、自分と同様に聡明で危険性や限界をわかった上で技術を使うと思ってはいけない。
本書の中で因果関係の必要性やビッグデータの危険性についても言及されているが、相関で良しとした途端、ブラックボックスから吐き出された神託に思考放棄して唯々諾々と従うユーザの姿が見えてくる。
その姿は、ボタンを押して餌をもらうチンパンジーと変わらないのではないか。
与信スコアを相関だけから判断している現状は非常に怖い。
「大体そうである」というデータをもとに、もしかするととんでもない相関関係を根拠に「だからあなたには・・・できません」と断定されるのは屈辱以外の何者でもない
過去のデータを元に現在の判断に対して神託を下すのであれば全てが判例主義となってしまい、規格外の新しいものが生み出されない。
フォードの時代にビッグデータ調査を行ったら「もっと速い馬が欲しい」という結果となる、という例えを肝に銘じなければいけない。
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近年のバズワード "ビッグデータ" が社会にもたらす変化を解説した一冊。
冒頭部分はイメージしやすいビッグデータの活用例を紹介しながら、いかにデータ分析が大切かを説く。これまでゴミとみなされていたデータが実は宝の山であり、新たな予測分析や価値創造ができると強調。
しかし、ビッグデータが社会に深く浸透すると、データによってすべてが動き始める。たとえば、映画「マイノリティレポート」の冒頭部で事件を起こす前に逮捕される、ということも現実になるのかもしれない。そまさか、オーウェルの1984までも。。。
人間の自由とは何なのか、そこまで議論が発展する。ビッグデータの活用は社会システムを一変させる。その未来はユートピアなのかディストピアなのか。
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実例が豊富なので読みやすい。データによる航空券の価格変動予測や、道路渋滞と失業率の相関、検索ワードによるインフルエンザの流行予測など、大量のデータを扱うことかできるようになった結果、気がつかなかった事実が見えるようになる。
1.全てのデータを扱うこと
2.大量のデータを扱う場合、データ精度は重要ではない
3.因果関係ではなく相関関係でみる
重要なのは分析技術ではなくデータを保有する立場になること、再利用方法を思いつくことが重要とのこと。
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データから新しい価値が生まれる。データが主役になる。そういう思いを強くさせてくれる本。
旧態依然とした考え方から脱し、もっともっと前に目を向けていかなければという意識にさせてくれた。
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文中より・・・ビッグデータの捉え方「小規模では
なしえないことを大きな規模で実行し、新たな知の抽出
や価値の創出によって、市場、組織、さらには市民と
政府との関係などを変えること」ビッグデータの時代
には、相関関係が単純になる結果、社会が因果関係を
求めなくなる時代。つまり「結論」さえわかれば、
「理由」はいらない。
人間に残された最後の砦は「予測不能な物事」。
発明のひらめきはデータには語れない。
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「ビッグデータ」を単なる流行語としてではなく、知識社会の歴史における大転換として位置づけ、その本質的意味合いや社会環境への影響などを分かり易く解説した、いわば究極の入門書。
著者はビッグデータの特徴を、①情報技術の発達によって、サンプルではなくすべてのデータを収集・分析できるようになったこと、②①により、データの正確さが重要ではなくなったこと、③①と②により、因果関係ではなく、相関関係による結論が重視されることであるとし、世界中の情報が「データ化」(≠デジタル化)されることで新たなビジネスが生まれると主張する。
加えて著者はビッグデータを、壁画や活版印刷から続く人間と知識の関係における革命的な変化と考えており、その上で「データ至上主義」がもたらすプライバシーや個人の自由な選択の侵害といったリスクにも目を向け、対策を提示することも忘れない。本格的なビッグデータ時代の到来にあたり、逆に人間がすべきことは何なのかを、企業人としてもユーザとしても考えさせられる一冊。