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役者がそろってきた。
惑星のさみだれ、戦国妖狐と通して描かれているテーマの一つは「大人と子ども」であり、今巻もそこを存分に描いていた。
しかし、描かれ方というのは別物で。いままでは「大人から子ども」という構図(半月から夕日、将軍から千夜)だったのだが、今回は千夜から神雲、すなわち「子どもから大人」である。これはアツい。龍に乗っ取られた神雲も意識が残っているようだし、まだまだまだまだこれから盛り上がっていくのだろう。愛してる
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子供の頃に感じた怖くて重かった正義の象徴である父を超える11巻。
遊んでくれない父親なら遊びを教えてやろう。父親を超えるという少年誌ならではの展開となった今巻、やはり熱くなりました。頑固親父を説得するのはいつだって息子拳骨の一撃。神雲の元では絶対に学べなかったであろう遊びの力をフルに使い立ち向かう千夜はとてもカッコ良かった。こういった殴り合いで解決できるのも親子ながら男同士の良いところですね。
過去と向き合う強さ。千夜が父親との対話をするために今回も月湖は千夜の背中を押してくれました。彼女は自分の無力さを嘆く弱さを持ちながらも誰よりも強く生きています。子供時代からその心の強さは輝いており、どんな時にも考えることを止めず、自分の素直な心に従って来ました。神雲が幽界で見せた心の弱さが描かれた分、今巻では、特に彼女の心の強さは際立っていました。生身での戦いでも黒月斎の教えで戦力もアップした月湖がどんな活躍を見せるか楽しみです。
神雲の身体も相手の手中に落ちてしまい、どうなるかわからない展開になってきた戦国妖狐ですが、迅火を人に戻す術も開発され、ムドと道練も合流しそうですし、いよいよ本格的な対千本妖狐編になるんですかね。戦国妖狐は毎巻、次巻が楽しみでしょうがない終わり方なだけに待ち遠しくなります。
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ネズミーランドに迷い込んだ千夜と月湖ちゃんがかわいくてせつない。
そして壮絶な親子げんかを邪魔する無粋な奴ら、クソ。
月湖ちゃんの親子話にも、泣く。
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どこかディズニーめいた幻の楽園が描かれる第58話。この話自体はそれほど大きな騒動とはならないのだけど、一瞬映った迅火や灼岩が居た頃の4人道中の姿に思わずホロリと来てしまった……
思えばこの頃から随分と時が流れ、そしてそれぞれの表情も変わってしまったものだ
泰山を連れての山の神への挨拶
前々から威厳と強大な力を持ちながらも、それ故に何を考えているのかよく判らない人物だったけど、その評価は今回も変わらないかも(笑)
帰ってきた泰山を足蹴にしつつ、絶対に通らないと思われていた千夜の要求をあっさり通してしまうんだものなぁ
ただ、そこには山の神なりの深謀遠慮や力のバランスを取ろうとする考え方がある。そして今の千夜は無闇にバランスを崩すような人間ではないと思われているからこそ、その要求は通るのかもしれないね
だからこそ、逆にたまの願いは通らないのだろうけど
千夜の願いを通すために始まった説得交渉
それがあっさり破綻して、けれどこれまでに出会った人達から得たものをきっかけとして戦いで話を付ける糸口を見つけ出すのは流石。……それにしたって父親を挑発する姿には「あの千夜が……」な気持ちにはなってしまうけど(笑)
そうして始まった親子対決。千夜の攻撃は尽く通じないのだけど、一方でムド以上の強さを持つ龍に対して千夜の中の闇達が一歩も引くこと無く戦い続けたというその点には大きな成長を感じられるね
だというのに新たな無の民の登場によって邪魔される対決。事態は新たな局面を見せ始めたようで