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ちょっとしたアイデア企画ですね。
巧みの時代ほどでなくても、少年の発明心をくすぐるかもしれない。
目新しい内容ではないので、若いヒト向けなのでしょう。
それにしても、この200年近くの人間の歩みというのはものすごいものですね。
もちろん、現在はその10倍近い速度で進歩しているのでしょうが・・・・。
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橋下毅彦『近代発明家列伝 世界をつないだ九つの技術』岩波新書、読了。本書は現代世界の基盤となる9つのイノベーションと発明家を取りあげ、経緯や背景を辿る中で世界の変化を解説。ハリソン、ワット、ブルネル、エジソン、ベル、デフォレスト、ライト兄弟、フォン・ブラウンが本書の主人公だ。
ハリソン、ワット、ブルネルは地球規模で一体化する基礎を、エジソン、ベル、デフォレストはメディア技術の基礎を、ベンツ、ライト兄弟、フォン・ブラウンは交通技術を飛躍的に拡大する基礎となった。エピソードも豊富で現代世界誕生の経緯がよく分かる。
ハリソンの時計は今も正確な時間を刻み、ベルは晩年特許裁判に明け暮れた。ベンツやエジソンが協業で事業化に成功させる話は、独創的職人の時代は終わり、専門家集団による協同研究への推移を予期させるものである……等々。
「各章の最後の1ページで、『ワット=蒸気機関』『エジソン=電球や蓄音機』『ライト兄弟=飛行機』という結びつきがいかに歴史を単純化しているかがよくわかります」(編集者)。
http://www.iwanami.co.jp/cgi-bin/isearch?isbn=ISBN978-4-00-431428-8
読み物としても面白い一冊
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ワット、エジソン、ベル、ベンツなど9名の稀代の発明家のエピソードを散りばめた一冊。一部読みにくい部分もあるものの、興味深い苦労話が多く、参考になった。
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ワット、エジソン、ライト兄弟、フォン・ブラウンなど歴史に名を残した有名な発明家・実業家の事績を簡潔に記した文庫本である。一人ひとりの事績を追うならもっと詳しい本はたくさんあるし、むしろそっちを読んだ本がいいのだが、これを手に取った理由は、珍しくイサンバード・ブルネルが載っていたからだ。
ブルネルはイギリスの技術者で、鉄道建設や蒸気船事業などに取り組んだ人物である。イギリスでは知らない人はいない人物で、アメリカの大学でも、尊敬する偉人ランキングなどで上位に入っているようだ。恥ずかしながら、そのニュースを読むまで自分は知らなかった。
ブルネルは父も有名な技術者であり、出自も裕福である。父の事業を継いだこともあって、エジソンなどから比べるとやはりストーリー性には乏しいように感じる。日本で有名にならないのも無理は無いように感じた。
しかし、技術が急速に発展していった時代に抜け目無く鉄道や蒸気船といったインフラ事業に乗り出していった点は素晴らしいと思う。特に鉄道建設などは黎明期で今のような技術やノウハウが確立されておらず、困難を極めたようだ。
また、彼はイギリス以外にもイタリアやインドなど、他地域の鉄道敷設にも尽力している。交通が不便だった時代において、フロンティアである鉄道事業は本当に魅力的な事業だったのだろうと思う。
また、彼の作った蒸気船はイギリスと大西洋をつなぐ海底電信ケーブル敷設に用いられたそうだ。海底ケーブルは後に日本とも繋がったというが、こちらの方が縁がありそうである。
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ハリソン:時計
ワット:蒸気機関
ブルネル:蒸気船
エジソン:いっぱい
ベル:電信
■デフォレスト:三極管、ラジオ
ベンツ:ガソリンエンジン自動車
ライト兄弟:飛行機
フォン・ブラウン:ロケット
デフォレストは、知らなかった。三極管=信号増幅=発振というアイデアがどうやって生まれたのかは、非常に興味深い。
また明治維新のころには大西洋横断通信線が敷設されようとしていたことは驚きである。