紙の本
国策捜査の被害者
2016/01/12 01:25
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投稿者:テラちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
ロッキード事件に始まり、表舞台から消えた政治家について、鈴木宗男氏と佐藤勝氏が語る。この2人も国策捜査の罠にはまった被害者だ。政治は官僚との闘いの歴史であり、はめられたムネオしの巻き添えを食らったのが佐藤氏ちう図式だろう。宗男バッシングを繰り返したメディアにも、反省の色はない。現代政治に問題を投げかけた貴重な著書だと思う。
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孫崎さんは、かつて、極秘指定解除になってもいない外交上の極秘情報を首相でなかった橋本龍太郎さんのところに横流ししていたことがありました。 当時の小渕首相のところへもっていくといっておきながら。これが相手国にばれたら、日本の外務省国際情報局には永遠の情報がはいらなくなってしまうところでした。情報の最前線にいた人間とは思えない行動でした。 p134
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政治家・鈴木宗男氏と作家・佐藤優氏との対談に加え、後半部は気鋭の弁護士やジャーナリストによる『鈴木事件』の詳細な見解が掲載されております。衝撃の『尋問シナリオ』や『明日はわが身』という内容も刺激的。
この本を見ているときに鈴木宗男氏の林野庁の行政処分を巡る汚職事件が2審も敗訴したことを知り、複雑な気持ちになりました。本書は日本の権力の中枢にいた鈴木宗男氏と、『知の怪物』という異名を持ち、作家になる前は外務省の分析官としてロシアと対峙していた佐藤優氏による対談が前半部です。
『あの政治家はなぜ表舞台から抹殺されたのか?』
ロッキード事件、角福戦争、佐川急便事件、加藤の乱、日歯連事件、自殺、陸山会事件、民主党内紛……そして、鈴木宗男事件。日本の政治と官僚の関係と、『明日はわが身』という身をもった警告が語られており、今回もまた非常にスリリングで、面白かったです。
さらに、巻頭のカラーページに掲載されている検察官の『尋問シナリオ』がとても衝撃的で、一人の人間を陥れるためには組織、国家はここまでやるのかと、慄然たる思いにとらわれてしまいました。さらに、後半部では識者の見解が掲載されていて、鈴木氏の再審請求を行った弁護団による事件の詳細な全貌や、この事件を追い続けているジャーナリストの魚住昭氏の見解もとても参考になりました。鈴木事件から学ぶべきことはまだまだ多い、その思いをなおいっそう新たにいたしました。
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佐藤さんと鈴木さんの対談形式。
メインは、検察の話だがそれ以外の政治家・官僚ネタのほうが
面白い。
田中角栄の失敗は、役割分担をきっちりとしていたこと。
中川一郎は「俺は大丈夫。何かあったら鈴木が捕まってくれるから
俺は心配ない」とまで言ってくれたこと。
佐藤本ではおなじみ、西村欧州局長。
小渕総理に激怒され「西村、ご苦労!」と言われて(ご苦労は、
お前は首だの意味)ここでもアルマジロのように丸まって
死んだふりをするとこ。
民主党時代の玄葉外務大臣。前原さんへの嫉妬が強く
自己中心的という指摘。今の若い政治家は、大体そういう傾向で
お互いへの尊敬が少ないという指摘。
中川一郎は田中角栄が逮捕された時は、自分の党の代表が
留置所にいるのだから、自分だけ布団で寝ることはできない、
今日だけは畳の上で寝る、と言ってたそうです。
こういう気持ちの政治、政治家が出てくることを期待したいですね。
ただもう少し、内容に変化をつけて面白さを出した作りにして
ほしかった。
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政治家抹殺 「再審請求」で見えた永田町の罠。鈴木宗男先生と佐藤優先生の著書。出る杭は打たれるということわざがあるけれど出る杭は打たれるが徹底されているのが日本社会。出る杭は打たれることを恐れない勇気ある人たちがしっかりと守られて活躍できる社会にならないと日本はいつまでも進歩しない時代遅れのまま。出る杭を打とうとするのはいつだって既得権益にまみれた古い常識にしばられた人たち。古い常識にしばられた人たちが打たれるようでないといつまでも変わらない。