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原作の著者トルストイはロシアだけでなく世界の文学界においてたいへんなビッグネームであるが、実はまだ一作も読んでいない。「アンナ・カレーニナ」も買ってはあるがまだである。「戦争と平和」はあまりに大作で、「100分de名著」のような企画でもなければ触れることがなかったかも知れない。まず「まんがで読破」というシリーズで概略をつかんだ。そしてオードリー・ヘプバーンがナターシャを演じたハリウッド映画を観て大筋がわかった。そしてロシア(旧ソ連邦)制作の4部作の映画が存在しており、これはきっと原作に忠実に作られているだろうと期待して鑑賞しようと思う。(これはまだ見ていない。)そのうちに原作を読む機会が訪れるかも知れない。
初めて知ったことは、トルストイが地主貴族であったということだ。生活のために闘わなければならなかったドストエフスキーやチェーホフとは全く違う世界にいたということだ。それによって文学の方向性も異なったのだろう。
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難解にして巨峰の文学を、「コンパクトにまとめあげた」の感。NHKETVの講座テキストながら、なかなか読ませてくれる。
主題とういうか小説理解のカギは、冒頭の「『人はいかに生きるべきか』の探究」にあるらしい(4p)。
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さすが天下のNHK!と思わず唸ってしまうほど、要点を抑えた解説に感じ入り、あっという間に読了。
「戦争と平和」では、トルストイの出生と同じくロシアの貴族社会が舞台となっていますが、貴族制度一つとっても、ロシアと他の国々では大きな相違があります、公候伯子男とはいっても様々な在り方があるのだなとそうした細やかな理解を導いてくれます。
私もTVドラマ版を見ただけで原作はまだ読んでいないのであまり大きな事は言えませんが、女主公であるナターシャと幼馴染の私生児ピエール、名門ボルコンスキイ家に生まれ高邁な思想に燃えるアンドレイ他沢山の人物が絡み合う複雑な物語のガイドとしては理想的なのではないでしょうか。
更に革命を成し遂げた英雄ナポレオンに敵対し、休戦に持ち込むも一触即発という当時の世相、また、トルストイの博識がしのばれる文学的表現技法など作品に取り入れられた題材についても紹介されていて、読んで後悔はない一冊であると思います。
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(2014.05.01読了)(2013.05.27購入)
トルストイの作品は、薄い作品を2冊読んだだけで、長篇は読んだことがありません。ドストエフスキーと同様気にはなっているのですが。
この本は、『戦争と平和』のあらすじと、トルストイの生涯について紹介してくれていますが、『戦争と平和』を読んでからもう一度読むと頭の整理をしてくれそうです。
『戦争と平和』は、ナポレオン率いるフランス軍とロシアの戦争の時代を扱っているようです。1805年~1814年あたりの時代のようです。
トルストイが生まれたのは、1828年ですので、生まれる前のことを調べてつくりあげたということになります。
トルストイの略歴
1828年8月28日、トルストイ伯爵家の四男として生まれる
1947年、父の領地と330人の農奴を相続
1951年、コーカサス戦争に従軍
1852年、「幼年時代」を発表
1854年、クリミア戦争に参戦
1855年、セワストーポリ三部作発表
1862年9月23日、ソフィア・ベルスと結婚
1863年、「コサック」発表
1869年、「戦争と平和」
1877年、「アンナ・カレーニナ」
1882年、「懺悔」刊行
1899年、「復活」発表
1910年11月7日、死去
【目次】
【はじめに】「人はいかに生きるべきか」の探究
第1回 人生に迷う若者たち
第2回 生きる喜びとは何か
第3回 心がひとつになる時
第4回 本当の幸福を知る
☆関連図書(既読)
「光りあるうちに光の中を歩め」トルストイ著・米川正夫訳、岩波文庫、1928.10.10
「イヴァンの馬鹿」トルストイ著・米川正夫訳、角川文庫、1955.08.05
(2014年5月2日・記)
内容紹介(amazon)
生きる喜びは、どこにあるのか?
19世紀ロシアの文豪トルストイの代表作『戦争と平和』。ナポレオンの侵攻に向き合うロシアの人々を描いた長編小説には、「幸福な家庭生活の讃歌」という作家自身の理想郷が投影されていた。「豊かな人生とは、他者との関わりからしか得られない」。魅力あふれる物語を通して、人生の真の意味を知る。
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戦争と平和の中身については正直伝わるものが多くなかったけれども,トルストイその人となりについては興味深いものがあった。