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過去や未来の「あの日」をテーマに6編を収録した短編集。
設定は各短編違うものの、展開は似たようなものが多いのでもう少し展開にバリエーションがあるともっと星は高かったかなあ、と思います。
そうは思ったものの、とても感動的で力のある短編もあります。地震にあった子どもが不思議なおばさんに遊んでもらう『翔る少年』
話のもとは1993年に起こった北海道南西沖地震らしいのですがやはり今読むと東日本大震災を思わずにはいられません。なんとなく先は読めたものの先が読めるからこそ、安心して感動できた、という一面もあると思います。
『夜、歩く』は雪の日だけ散歩をしているおばあさんと一人の女性の交流の話。
最後のおばあさんの一言が非常に効いている話でした。心にまっすぐに届いてくる短編だったと思います。
この二つの短編が非常によかったです。
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あの日を巡る不思議話
私は歳を取りたかったな。
感涙は残念ながら無し。へび玉&did not finish
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第143回直木賞候補作。
なるほど候補作。惜しい。
短編集であり、2つほど素敵だなと思うものがあったが、あとは退屈だった。
文章はうまく、好きなので、長編を読んでみたい。
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変幻自在な作風が特徴の作者らしい、日常と非日常が絶妙に交差する「あの日」をテーマにした短編集。
お気に入りは表題作。まさしく「あの日、あの時」が強烈な印象を残す。誰もが思い浮かべるが、誰も実現できないのが「あの日」に帰ること。小説の表現が自由に広がるテーマだけに、作者の力量も試される。本作の余韻は清々しい。
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人生の分岐点
そんな過去の『あの日』に色々な角度から触れ合う物語
忘れてしまいたい『あの日』
やり直したい『あの日』
懐かしい『あの日』
楽しかった『あの日』
現実ならば心の中でしか思い出すことのできない『あの日』
戻ることなど絶対に叶わない『あの日』へ旅立ちます
ファンタジーならでは
とっても温かい物語の数々
あなたも忘れていた『あの日』を思い出すかもしれませんよ
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不思議な出来事を描く短篇集。
心が優しくなる気がする。
「翔る少年」は涙が止まらなかった。
2016.12.6
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あの日にかえりたい。って思う事、誰にでもあると思う。
そんな中でこの物語は短編として、様々な人達の思いがあり、それぞれがあの日を思う物語で、そこには切なさもあり温かさもあり...。
読み終わった後、自分自身もあの日を思い出すと思う。
優しい気持ちにさせてくれる素敵な作品です。
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初読の作家さん。
職場の人のオススメ。
時空を超えた奇跡が描かれ感動するのだが、とても悲しい。哀しい。
「真夜中の動物園」はいい話なのだが、不穏な未来が訪れることがほのめかされているので、手放しで面白かったとは言い難い…。
「夜、あるく」だけが希望を感じた。
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タイトル通り、過去に遡ることがキィとなる短編集(変則あり)。中盤以降はやるせない話が続いたので、最後はほっこりと終わってよかった。白木蓮と雪のコントラストが印象的でした。全体では『翔る少年』が一番好きかな。元くんの作文がジンとくるんだよね。。。切ない。
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初めて読んだ作家さんだが文章のテイストは好きかも。どの話も世にも奇妙な物語に出てきそうな話だった。不思議だけどあり得そうで、そしてどれも切なくて。真夜中の動物園は、オチが見えて怖い。あとはせつなくて、悲しい中にも少し心が温まる。
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こちらも職場の方から借りた本。
短編6作が収録されている。
どの作品も「死」があたりに漂い、時空を超えた過去・現在・未来が交差する、せつない物語。
「真夜中の動物園」
→心にしみるいい話だな~と思いながら読んでいると、ラストでこれからが予想できて悲しいことこの上なし。
「翔ける少年」
→もうこれは、涙なしには読めない。実際に起こった災害が示唆されていて、せつない、悲しい。でも温かい。
「あの日にかえりたい」
→私個人的には、あまりピンとこなかったお話。でも、表題。ささる人にはささるだろうな~。
「へび玉」
→何が起こったのか気になって気になって、先へ先へと気が急いでしまうお話。こんなことを背負って生きていくのは辛いだろうな、と気持ちが重くなった。
「did not finish」
→おそらく死へ向かうであろう主人公が、走馬灯のように自分の過去を見ていくお話。現実を見ると悲しいけれど、過去に戻ったとしても同じ道を選ぶだろう姿がまぶしい。
「夜、あるく」
→これが最後にくるお話で良かったな、と思えた。希望を持てるお話。
期待せずに読んだからか、思いのほか良かった。せつない、悲しい、でも心にしみる。そんな短編集だった。
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乾ルカさんを読んで、てふてふ荘を読んで、あの日に帰りたいに来てます。綾瀬まるのやがて海へと帰るに深い感銘して、これって似た感覚だと思い出す。翔る少年が切なくて、でも新しいお母さんにも少年にも良い結末が来たのでは。15年は長い、非常に長い。ずーっと少年の手ではなく受け取ってしまった手紙を見ていたんだ。そして少年のやりたかった全てを一緒にして、最後に感想文にしたんだ。どんな再会でも出会えてこれほど嬉しい事はない。
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北海道南西沖地震が題材の「翔る少年」、同じ部活の女子高生5人グループの「へび玉」が面白かった。
誰にでもあるだろう過去の「あの日」=人生の分岐点に戻れたら…という短編集。
今生きているこの瞬間も、実は「あの日」の前日で、戻りたいと思うような一日なのかも?と思ったりする。事故や天災みたいに逃れられない事態もあるけど(遭遇したくない!)、できるだけ後悔なく生きていきたい。