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転校生を受け入れられないことから学んだやさしさのありかた。主人公の女の子の切ない気持ちが、美しい水彩画を通して伝わってくる。
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ひとりひとりの優しさが広がって…誰かの心を温かくするかもしれない…。
予定調和で終わらないところが良い。
後悔しても、きちんと償うことが出来ることは、少ない。
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少し風変わりなこがてんこうしてきたが、みんな優しくしてくれない。
そしてその子はまた、転校していってしまった。
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じわじわと心に沁みてくる絵本です。主人公は一生、この心の痛みを抱えてやさしい人になるんだろうなあと思いました。
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美しい絵に引き込まれる。女の子の心の成長。取り戻せない日々。与えたい思い。誰でも心に意地悪なところがある。自分が意地悪なときには夢中になっていて意地悪しているのかどうかさえ気づかない。ふっと立ち止まるきっかけをもらえると馬鹿だった自分の行いを悔やめる。きっかけが無ければ気づかずに傲慢に生きてたかもしれない少女だけれど、先生の働きかけは彼女の一生を変えたといえるでしょう。読後数日がたつけど心に小石を投げられたように静かに波紋が広がっています。
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いじめの本って、最後は前向きになったり仲直りしたりするものかと思ったら、チャンスはいっぱいあったのに、どうしようもない気持ちだけが残されちゃった感じの本。取り返しのつかないことって、やっぱりあるんだって思わされる。
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[墨田区図書館]
いじめについて静かに語った本。
貧乏な転校生が一度もクラスメイトに受け入れられることなく、最後は欠席が続き、そのまま転出していってしまう、、、
たまたま隣の席になった主人公の女の子は、その子の欠席が始まってから行われた、担任による諭しの授業から自らの行為と、教えられた"優しさ"について考えていく。
この本では最後主人公が変わる場面も、悔いることができる場面もない。そういう意味では悔恨を解消するシーンがないので、子供によっては後味が悪い思いをするかもしれない。ただ、近年全てハッピーエンドに作り変えていく昔話などに囲まれすぎている子供たちにとっては、より現実的で、新鮮な本だと思う。
何よりも、諭しを教える教師のやり方が、日本ではなかなかできない、流石カウンセリングが発達している海外での描写だと思う。水面の波のように伝播していく人々の優しさ。それを小石を投げ込むたびに実体験の紹介という形で外に表して(報告して)いく生徒たち。「あなたたちは今できていないから、これからは直しなさい」という、悪→善、マイナス→プラスへの促しではなく、これまでにもできていた小さなプラスとその拡がりの大切さに気づかせるやりかた。
中学年以上におススメしたい。
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2016年度
今月は6年生で少しお友達関係のぎくしゃくした問題がでているらしい・・・
との情報があったので『ひとりひとりのやさしさ』を読んでみました。
子供達は、とにかく静かに聴いてくれていました。
お友達を仲間はずれにすることで心の中がもやもやする・・・何とも言えず嫌な気持ち。
謝りたいのに、今日こそ謝りたいのに、マヤは転校してしまった。
アルバート先生の言葉、「だれかに優しくしてあげた事を話しながら、この小石を水に落としてごらんなさい。」
子供達はどんなふうに受け止めてくれたかな?
この絵本には先生方も興味を持ってくださいました。
絵もとても綺麗なので、ゆっくり読んでもらいたい絵本ですね。
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ジャクリーン ウッドソン (著), E.B. ルイス (イラスト), Jacqueline Woodson (原著), E.B. Lewis (原著), さくま ゆみこ (翻訳)
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ウッドソンが永遠にテーマとして掲げているであろう差別について、クラスメイトに優しくできなかった少女の立場から描かれたおはなし。
後悔して考えを変えたときには、もうそこに、優しくしたかった相手は居ない…
仲良くなりました良かったねちゃんちゃん、で終わらないところが、差別やいじめの残酷さをよりものがたっています。
それにしても。
なんて素晴らしい絵なのでしょう。ため息。
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絵がリアルだったのでなおさら…
いじめた側も心に残ることはありますよね
もちろんしてはいけないことなのですが
幼い頃は、あの小さな空間が全てだったなぁと
小さな頃に読んでおくべき本だと思います
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図書本。読売こども新聞イチオシ100冊。女の子は身なりが他の生徒と違って馴染めない。声をかけるタイミングを失ってしまってから、その事の大きさに気がつく。
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わたしのクラスにひとりの女の子が転校してきた。マヤというその子はひどくみすぼらしい格好をしていた。わたしの隣の席が空いてたので、わたしはマヤと並んで座ったが、ずっと無視していた。マヤは休み時間にわたし達に話しかけて来たが、みんな無視した。そしてマヤの服装やお弁当の事を話題にして陰口をきいた。
ある日を境にマヤは学校へ来なくなった。
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絵もリアルだし、内容もとてもリアル。何処の国にも何処の町にもありそうな事柄。これまで苛めを扱った話は、どちらかと言うと被害者の目線で書かれたもにが多かったように思う。加害者目線で書かれているのは珍しい。最も本人達は意地悪をしているつもりはないだろうか。そういう意味では斬新な話で、問題作だと思う。
けれど後味は決して良くはなく、好きか嫌いか問われれば、好きではない。
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転校生の女の子の格好はみすぼらしかった。
クラスメイトはそんな女の子を無視する。
無視する側の子も、心にわだかまりを持ち後悔する。
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E.B.ルイスの、写実的で生々しい絵のもたらす意義というのは、おそらく、「これは夢物語ではなくて、どこにでも起こりうる現実なのですよ」と、読み手に強く訴えたかった点にあるのではないか、と思ってしまう程、私たちが生きている世界の、無自覚な負の側面を見ているようで、読むのが辛かったです。
転校生の「マヤ」に対して、冷たい態度を取り続ける、「クローイ」。彼女は転校してきた初日から、隣の席になったマヤを無視し、その後、マヤの方から何度も遊びに誘ったり、声をかけてもらうが、ことごとく、相手にしなかった。
その理由というのが、私が知ると理不尽に感じられるが、その年代の子には充分あり得る気にさせられるものがあり、要するに、見た目だけで判断してしまったのである。冬なのに夏のような履き物だとか、お弁当の中身が変だとか。これだけで、その子の全てを分かった気になるのだから、子供って、時に残酷ですよね。無知と純粋さが合わさった結果なのかもしれませんが。
しかし、そこは、以前読んだ、「むこうがわのあのこ」のコンビであり(更に訳者も同じ)、こんな悲しい事がありましたよでは終わらず、未来に向けて、どう考えていけば良いのかということを教えてくれますし(その表現がまた素晴らしい)、そこには、
『世界を広い視点で見る』
『子供たちに考えさせる』
といった、「むこうがわのあのこ」との共通点も、感じ取る事が出来ました。
その根拠は、マヤの悲しみだけでは終わらず、クローイの心中も想像させるような物語にあり、これは私にとって、驚きだったのですが、あれだけマヤに酷い事をし続けた、クローイにも同情してしまうような、悲しみを感じられた事で、その後悔の思いは計り知れず、敢えて言葉に表さない事で真に迫るものがあって・・私まで彼女の気持ちに入り込んでしまいそうでした。
でも、それだけ思い切り後悔したのなら、次からはもう大丈夫だよね。思わず、そんなやさしい言葉をかけてあげたくなるような本書が、シャーロット・ゾロトウ賞受賞と、コレッタ・スコット・キング賞オナーブックなのも納得の、全ての学校に置いて欲しい作品だと感じ、もう二度とこんな辛い思いを子供たちにして欲しくないと、強く感じました。