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長く入院生活を送っていた幼なじみのミーミが、家に来るようになり、自分のペースを乱され始めて、戸惑っていた樹。絵の見方や感じ方がミーミと一緒だったことに嬉しいと感じる。主人公の樹が絵を描くことに夢中になる所や松林図を鑑賞する所は良いなぁと思いました。好きなことをさらに突き進めていく、気持ちをこの作品を通して感じました。
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中学2年の絵を描くのが何よりも好きな男の子ヒッキーが主人公。彼の家が、古いたたずまいをしているのも物語の背景として大きい。この家に、最近幼馴染のミーミがよく訪れるようになった。ミーミは長い入院生活を送ったことで、1年進級が遅れたため、今は中学1年生。
そのミーミの入院生活で力付けてくれたのがヒッキーの絵だったらしい。ミーミはヒッキーの絵を的確に評価していく。
題名にミューズとあるのは、なぜだろうと思った。ミューズとは芸術をつかさどる女神。そして、ヒッキーはそれを画家にありったけの想像力と技術とで描かずにはいられないと思わせる女性を想像させた。ミーミは病室にかざられたモナリザを嫌うが、ヒッキーは「いつか本物のモナリザを見に行こう」と言う。未来がないかもしれないと恐れているミーミに、未来への明るい約束を言い出すヒッキーがかっこよかった。
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絵を描くのが好きなおれの前に、病気のために長らくあってなかった幼なじみが現れる。
ふたりのつかずはなれず緊張のある関係の描写がみごと。
クライマックスの勢いのある展開も読み応えがあった。
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さわやかで素敵な話だった。ミーミが元気になることを祈る。ミーミとの話もさることながら、男の子の友情も真っ直ぐで気持ちがよい。
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「絵を描く少年と絵を見る少女の自分発見物語
長い闘病生活の末、学年が遅れてしまった少女と、子どものころよく一緒に遊んだ少年が再会。少年は、学校では、友達の似顔絵を、家では部屋にこもり絵ばかり描いていた。その絵を少女が酷評することで交流がはじまる。絵を描くことが好きな少年ヒッキーと絵を見ることが好きな少女ミーミ。全く違う二人だけれど、お互いがぶつかることで自分が見えてくる。そして、お互いを思いやることで生きる勇気を持てるさわやかな青春物語。」