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内容は忘れましたが、「仕事としてのインプットなら、アウトプットを前提としましょう。ただ読むだけなら、趣味です」って感じの主張。情報量が多いと注意が散漫になるから、情報収集の量とアウトプットの質は反比例する。
「評価は相手が決めること」というのも印象的。
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様々な書籍を通じて著者が感じたことを綴った本
一見、経営と関係のない本を題材に経営に関するエッセンスを抽出過程が非情に面白く、思考プロセスの追体験が心地よい
自分が本を読む際に、具体的な内容の理解だけでなく、その核となるメッセージを一段昇華させる参考になる
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間違いなく、今年最も刺激的だった一冊のひとつ。
様々なジャンルの名著を下敷きに、戦略と経営についての本質を読み解いている。繰り返し主張される「スキルとセンスの違い」、「抽象と具体との行ったり来たりの中で見出す論理」などなど。どの話をとっても、365日脳裏に刻み付けておきたい話ばかり。
個人的には、楠木先生の本の中で最も勉強になった。御馳走さまでした。
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紹介された22冊の中で、読んだことがある本が1冊だけ。指向性が違うのだろうな、とは覚悟していた。だが本に被せて自分の言いたいことを言う、あるいは言いたいこと、考えたいことを見つける、ということが、本書の愉しさでもあろうし、僕もただのべつまくなし流れよみをするのではなく、考えないとイカンのかなあと少し弱気になるのであった。だが、巻末インタビューでもう一回いつもの自分に戻る。やっぱ脳内だよな…。
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田舎の商売で成功した酒屋が、江戸に出ようとした。しかし江戸の商売はそんなに甘いものではない。鴻池、池田、伊丹など老舗の酒屋とは勝負にならない。男はあれよあれよともち金をすって、落ちぶれてしばった。男が江戸にでてきたのは、田舎と比べて市場が大きく、お客さんの懐が豊で魅力的な市場にみえたからだ。 市場の規模と成長率だけ考えて参入すると痛い目にあう。
どこか、インドやベトナムに出ようとしている日本企業に通じるものがある。
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・誰でもいいので、まずは自分の周囲のひとでセンスがよさそうな人をよく見る。そして見破る。「見破る」というのは、その背後にある論理をつかむということだ。
→著者曰く、経営は「女にもてる」と同じようなセンスであり、それぞれの方法は個性的なものであって、資格のように学んで取得できるものではない。
多数の著書からその個性と論理を抽出していて、とても面白い。
―元祖テレビ屋大奮戦! 井原高忠
・ここにも彼の戦略家としてのスタンスがみてとれる。「自分が丸ごと全部を動かせるという感覚が戦略を構想するリーダーには不可欠だ。戦略家は常に「全体」の「綜合」をする人でなければならない。
・早くスタジオに入れと言われたタレントが、入ってみたら10分もぼーっと待たされているような状況がしばしばある。「今VTRの頭出しが流れています」とか、「あと何分です」という情報がリアルタイムでわかれば、そこにいる全員が自分がなにをすべきか分かる。小道具が、次に草履を揃えなきゃとか、刀を二本用意しとかなきゃ、といった具合に、それぞれの持ち場で判断して自律的に動ける。
戦略ストーリーとは全体の「動き」「流れ」についての構想である。分業は仕方ないにしても、戦略の実行局面では「分業しているけれども分断されていない状態」を保つ。ここにリーダーの本領がある。サブ・コンからトークバックを全開にして全員に指示を飛ばすというスタイルにはまことに味がある。理想的なリーダーの構えだ。
―一勝九敗 柳井正
・話が具体的な案件になると、具体のレベルで思考がひたすら横滑りする人が多いものだが、柳井さんにはそうしたことがない。どんなに具体的な問題であっても、柳井さんは必ず原理原則の抽象レベルにまで問題を引き上げ、ことの本質を突き詰める。そのうえでもう一度具体的な問題に降りてきて、意見や判断を述べる。急降下爆撃だ。
柳井さんの思考は目の前で起こっている具体的な物事と抽象的な原理原則の体系と常時いったりきたりしている。この具体と抽象の振幅の幅がとんでもなく大きい。振幅の頻度が高く、脳内往復のスピードがきわめて速い。
戦略ストーリーを構築する経営者の能力は、どれだけ大きな幅で、どれだけ高頻度で、どれだけ早いスピードで具体と抽象を行き来できるかで決まる。
・柳井さんの議論のスタイルを観察していると、口癖のように「当然ですけど」という言葉が頻発する。たとえば「われわれの商売は売場でお客様に商品を買ってもらわなければ何も始まらない。だから、つくることよりも売ることのほうが何倍も大切になる。当然ですけど」という調子である。場合によってはその後に「当たり前ですけど」と続いて念押しする。「商売は売場で完結しなければならない。あらゆる仕事が最高の売り場をつくるということに直結していなければならない。当然ですけど。当たり前ですけど」。
→一勝九敗は有名な著なのでどうかと思ったら、著者が柳井さんと一緒に仕事をした実例から切り取られていて新たな発見が多かった。特にその「23条の経営理念」はとても当たり前のことなのだが、「わかる人には万能薬、わ���らない人にはただの水」で、例えば第一条は「顧客の要望に応え、顧客を創造する経営」なのだが、柳井さんはこれについて何時間でも「つまりこういうことである」という具体論を話すことができるそうだ。
―『バカな』と『なるほど』 吉原英樹
・いつぞやも僕の仕事場にわざわざいらして、唐突に「キミはこういうところがダメだ。このまま行くとダメになる」と割と本質的な批判をして、すーっと帰ってしまった。
・馬車を何台つなげても、蒸気機関車にならない。―シュンペーター
―スパークする思考 内田和成
・内田さん自身は、常に20くらいの引き出しを持っているのだという。引き出しにはそれぞれのテーマがあり、テーマはときどき入れ替わる。20ある「脳内引き出し」にはそれぞれ見出しがついている。これが内田さんの「注意」のフィルターになっている。このフィルターをもって情報のなかに身をおいていると、引っかかる情報は自然と引っかかって引き出しに仕分けされる。引っかからない情報はさしあたって自分には意味のない情報だからどうでもいい。無視するに限る。
―最終戦争論 石原莞爾
・石原という人が面白いのは、何かを考えるときに、必ずそれが「何ではないか」を考えているということだ。
・もしも石原莞爾が失脚せず、戦争指導していたらどうなったのか。石原を失脚させた東条英機は、石原よりはるかに格下であり、「担当者」の器量しかない人物だった。冷徹なリアリズムと歴史から抽出された骨太のロジックを併せ持った石原であれば、あのタイミングでは開戦しなかっただろう。開戦を余儀なくされても、機をとらえてすぐに引いただろう。いずれにしても、多くの人が言っているように、東条が石原だったら、歴史は大きく変わっていたはずである。
ただし、それで彼の戦略ストーリーどおりに事が運び、予測したとおりに1970年ぐらいに世界最終戦争が起きていたら、それはそれで最悪ではある。
―『日本の経営』を創る 三枝匡
・経営人材は「育てられない」。だから「育つ」土壌を耕す。
―Hot Pepper ミラクルストーリー 平尾勇司
・ホットペッパーの本質は「特定の狭い地域に限定された消費情報を、今までにない形で流通させ、その地域の消費を喚起する」ことにあると定義された。ひいては「地元の消費を活性化し、地域を元気にする」。これがホットペッパーの目的となった。言葉としては素っ気ないが、「狭域情報ビジネス」は大義をとらえた志の高いコンセプトであった。
面白いことに、このコンセプトはそれまでのリクルートの「勝利の方程式」のことごとく逆をいくものだった。
・「綜合」というとすぐに「シナジー」とか「組み合わせ」という言葉が出てきがちだ。しかし、ストーリーという戦略思考の真髄は、組み合わせよりも「順列」にある。物事の時間的な順番に焦点を合わせるからこそ、因果論理が明確になり、戦略に「動き」が出てくる。「流れ」を持ったストーリーになる。
・僕がもっとも感銘を受けたのは、平尾さんが構想したストーリーがその実行にかかわる人々の気持ちに火をつけ、人々を実行に向けて自然とやる気にさせるものになっているということだ。
―映画はやくざなり 笠原和夫
・データを頭に叩き込むと、「コンセプト」と「テーマ」が一層リアリティを帯び、深みを増してくる。しかし、だからといって、調査や資料の読み込みがコンセプトづくりに先行してはならない。先にあるべきはあくまでも本質を荒括りにするコンセプトとテーマでなくてはならない。
僕が尊敬する経営者の一人に日本マクドナルドの原田泳幸さんがいる。原田さんがよく言う言葉に「リサーチから始まる戦略はモノにならない」というのがある。
・笠原は、「起・承・転・結」のそれぞれの区分のなかで、山場を「序・破・急」のリズムで刻んでいくことを心がけていた。
・この本の最後で「だからといって、骨法などに捉われて、自分の『切実なもの』を衰弱させてはならない」と笠原はクギを刺している。いちばん大切なのは「体の内側から盛り上がってくる熱気と、そして心の奥底に沈んでいる黒い錘りである」。
―市場と企業組織 O・E・ウィリアムソン
・経済取引のガバナンスには二つのメカニズムがある。一つが「市場」、もう一つが「組織」だ。だからタイトルが『市場と企業組織』になっている。市場の反対は組織で、組織の反対が市場だというのがウィリアムソンの考え方だ。
・「満足を呼び起こすような交換関係」といった「雰囲気」は、市場メカニズムでは十分に扱えない。「1リットルいくらで買います」といった具合に血液を必要なときに必要なだけ市場から吸い上げるシステムは理にかなっていないのである。
こうした「雰囲気」にまつわる議論は、本書の中では付随的にしかなされていない。しかし、ここでウィリアムソンがぼんやりとモデルの中に入れている「雰囲気」こそが、僕はこれからの組織のよりどころではないかと考えている。
…ようするに、「濃い組織でなければ、組織として存在する意味がない」というのが僕の仮説だ。なぜ市場がパワーを持つこの時代に「会社」をやっているのか。この問いに明確に答えられる組織でなければ市場メカニズムに侵食されて、会社としての存在理由を失ってしまう。
・初対面で人を判断できないのは底の浅い人間だけである。―オスカー・ワイルド
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本の紹介を通じて、
著者の考え方と紹介された本の考え方が
両方得られて、興味深くよんだ
しかも、文体が読みやすく
話を聞いているようにすらすら入ってきた
著者は、
知的活動を「抽象と具体の往復」
と考えているが、そう考えてこの本を
読むと、納得することが多々あった
特に、隈研吾さんの10宅論についての
書評がすばらしい
著者自身が、「抽象と具体の往復」を
しながら隈氏のすごさの本質を見抜いて
いるところが、特に印象に残った
柳井氏の「当然ですけど、当たり前ですけど」と、出口氏の「当たり前大作戦」も、
頭の良い人ほど、
シンプルな考え方をされていることが
よくわかり、興味深かった
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「GIVE&TAKE」の翻訳をしたのがこの楠木建氏。
最近、赤を使った本に目がいってしまい、購入してしまった。付録として楠木氏の読書録が掲載されているが、かなりの量で驚いた。しかもジャンルも幅広い。読書量に脱帽である。
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楠木さんの本に対する興奮が伝わってくるようで楽しめた。自分もこういう風に本を読めたらいいなと思います。
単なる紹介だけでなく、それに絡めた楠木さんの話とか、戦略な視点での解説ぽいこととか、語りがながかったけど、深かったり広かったり自分としてはそれがすごく楽しめました。
ロングインタビューもあったけど、楠木さんほんとに語ることが性分なんだなーと思いました。
なんか自分も戦略ぽいことに興味があるのかもしれません。楠木さんのストーリーの本とか、出てきた本、読みたくなりました。
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一勝九敗
日本の半導体40年
スパークする思考
最終戦争論
日本の経営を創る
おそめ
HOTPepper ミラクルストーリー
ストラテジストにさよならを
レコーディングダイエット決定版
プロフェッショナルマネジャー
成功はゴミ箱の
映画はやくざなり
市場と企業組織
生産システムの進化論
日本永代蔵
クアトロラガツテイ
日本の喜劇人
僕の読書スタイル
時代の風音 借り
寝椅子で読書
寝椅子 ル・コルビュジエのLC4
佐藤栄作日記
池波正太郎の銀座日記
日記でわかる生活ルーティーン
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「ストーリーとしての競争戦略」の著者による、戦略読書日記。
この本は、著者によると、「戦略や経営の本質を抉り出すような本を厳選している。これらの本に触発されて僕が考えたことを読者の方々にストレートに伝えるべく、自由気ままに書いている。
これらの本から僕が受けた衝撃や知的興奮、僕が得た気づきと洞察を読者の方々と共有したい。
その先に、戦略ストーリーとして構想し実行する経営とはどういうことか、そのために必要となる思考のセンスとは何か、そうしたことの本質を浮かび上がらせることができれば、という目論みである。」
この本はKindleで購入して、電車の中で暇なときに読んでいたのだが、つい引き込まれて、何度乗り過ごしたことか。知らない間に読んでしまった。
Kindleというのは、ただ読んでいるだけならいいけれども、読み返そうとすると、とても面倒。本ならパラパラめくって読みたいところをすぐに読めるし、立体的に一望できるのに、Kindleだとそれができない。
仕方がないので、本も買ってしまった。驚いたことにこの本は479ページもある。でもとてもお買い得。というのは21冊の本のエッセンスが詰まっているので、21冊読んだと思えば、1冊25ページで読める。
とはいえ、読んでいるうちにその本も読んでみたくなって、結局その本を買って読んでいたりする。
ふだんは読んでいない分野の本であったり、こんな本がどうして「戦略や経営の本質を抉り出すような本」なのかと思ったりする本もあるが、著者の視点で読むと、確かに戦略ストーリーがあって、人生や生き様が戦略なのだと気づかせられる。
http://ameblo.jp/livingthelifeyoulove/entry-12071693052.html
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”ストーリーとしての競争戦略”の著者。著者のおすすめ本が絶版も含めて紹介されている。”日本の半導体40年”、”日本の経営を創る”、”成功はゴミの中に”は気になる3冊。時間があったら借りてみようかと思う。この本自体は結構なボリュームなので、著者が好きであればおすすめかな。
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楠木さんと話しているような楽しさを感じながら読んだ。
肝心なところは引用文ばかりなのだけど、それが大体ビビッとくる話で、ワクワク出来た。
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読書は、経営のセンスを磨き、戦略ストーリーを構想するための筋トレであり、走り込みである。即効性はない。しかし、じわじわ効いてくる。20
日本の持ち味とは。菊池が言うところのアメリカの持ち味は、大きな対象を機能に分化して、それぞれに専門家を充てて、大所高所で計画を立てたうえで実行して事後的に統合するというやり方。日本では、全員が全体を意識して仕事をする。私たちはこれを顧客に提供しますというアウトプットに基軸を置いたコミットメントが自然と前面に出てくること、これはいまも失われていない、日本の持ち味ではないか。60
各科目の平均点が高いというのと綜合力があるというのは、全く別物。経営にはスキルではなく、センスが不可欠で、言い換えれば「因果律のデーターベース」が豊富である事。柳井さんのいう、一つの経験を抽象化して論理レベルで捉える事と同様である。このセンスを磨くには、スモールイズビューティフル。創って作って売るという、開発生産販売を一気通貫で任せるほかない。100
伊藤元重東大教授の話。英語で仕事は三つある。labor、work、play。野球選手をworkerではなく、playerと呼ぶのは、そのためだ。1080
人間の熟成は生活ルーティンの錬成にあるというのが持論。464
読書において大切なのはトリップすること。一つは、書かれている舞台、年代、状況に自分が生きているような感覚を持つこと。もう一つは、対話トリップ。対談に自分が三人目、四人目として呼ばれているような感覚を持つ。474
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戦略はセンス
センスを磨くは、人を見破る。
人を見破るとは、事実の本質を見極める。なぜそうなっているのかを突き詰める
ミスミの社長の話が面白かった。
創って作って売る。一気通貫で型の業務に携われることにやはり、感謝した。
担当者では、なく経営者。
事業を進める上であらゆることが起きてくる。
ある機能レベルではうまくいってても、全体から
見たらよくないことがある。全体像が見えていて、指導できる立場にいられるということは、事業を進める上で起きうる文脈を様々体験できる機会だとも捉えられる。