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舞台はおそらく日本なのですが、不思議な建造物や出来事などファンタジーな雰囲気があります。
一癖ある登場人物には、なかなか他者と分かり合えない孤独を感じます。
それでもほんの少し互いの心が触れる瞬間があり、ふわっと温かい愛に包み込まれます。
ハッピーエンドすぎても興ざめだし、バッドエンドは気持ちが重くなりますが、この作品はどれも絶妙なラストだと思いました。
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大好きだー!不安定な線の中で描かれる個性的な世界観は言葉と感情がシンプルに伝わってくる。作品からはやさしさとギリギリのところで見せる力強さも感じた。印象的なシーンはいくつもあるけど「線路と家」のラストシーン最高!
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"「あの日ね
電車に引きずられてく私の手を あなたが引いてくれた時ね
何か変わるような気がしたよ
本当だよ 嘘じゃないよ」"[p.207]
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短編集。孤独な人間の小さくて大切な繋がり、無価値な人間の僅かだけど大切な価値、存在意義。
最後の二編は少し趣きが違い、ありきたりだけど詩的。抑制の取れた盛り上がりのある美しいシーンがいくつもあって、それだけでも読む価値がある。
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「私 また新しい自転車を買って/続けていくんだろう生活を/ぼんやりとこのまま//この先は知らない道/不安で後ろめたくて/少し気持ちいい」
ー
「君が白目剝いて肉なんか喰ってるとこ見て見たいな」
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僕は問題ありません。
だからほっといてください。
あなたには関係ありません。
だから近づかないでください。
でも、
誰か
本当のことを教えてください。
「今日も、ぬしか書けなかったよ」
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いつも人のちょっと壊れたところとか、いびつな家庭などを漫画的記号と絵画的記号にズラして提示するのが上手いと思います。
どの短編もオチとして闇の中にささやかな救いのカタルシスを描いていますが、泣けるものもあればかえって闇を深めているものもあります。うん、基本闇が深い。良かったです。
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何とも言えない面白さです。上手に言えなくて悔しい。安心します。なんというかフェチに刺さります。意味分かんねえとかいう人にはおすすめしたくないし大切にしたいです。
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私の中で三本の指に入る好き漫画家さんの宮崎夏次系先生。その中でも特に好きな本です。
宮崎夏次系先生の本は心臓を抉られるような痛烈な瞬間が多くて忘れられない作品ばかりですが、この作品は苦しいけど最後にほんの少しだけいつも希望が描かれています。そこが好き。大好き!