投稿元:
レビューを見る
7つの短編、ひとつひとつがまるで落語のような…笑いと人情に溢れた話。
米屋、酒屋の奉公人、呉服屋の手代、職人達にその家族、訳あり後家と多彩な面々。
そこに浪人が加わり、絶妙なバランスで話にオチがついてくる。
肩肘張らずに読める、時代小説!
話が進むにつれ面白さが増すので、これは続きが気になる!
おけら長屋の住人達の今後に期待です\ ♪♪ /
投稿元:
レビューを見る
古典落語のようなテンポとユーモア溢れる会話で始まる冒頭数ページを読んだだけで、お気に入りのシリーズになることが決定しました。
落語や物語に出てくる江戸の長屋に住む人たちは、適当に生きているようで妙な矜恃もあり、苦難にもへこたれず、人情があって、とにかく毎日が楽しそうで羨ましい。
投稿元:
レビューを見る
よし、見つけた。安心の江戸市井人情モノ。これでしばらく安心だ。
深川澪通りシリーズを読み終わってしまい、宇江左真理作品も既刊はすべて読了。葉室麟では清潔に過ぎるし、居眠り磐音は(いずれ読みだすだろうが)グイン・サーガ並みの物量で手を出しにくい。
ってなわけで、人情モンに飢えていた。このタイミングでこのシリーズに出会う。正に「念ずれば通ず」だ。助かった。
小説としての読みごたえは薄い。文章は軽い、新作落語の活字化のような味わい。でも、人情はたっぷり。フィクションならでは勧善懲悪と、居心地の良いハッピーエンド。気の置けない読書を存分に満喫できる。
読み応えのある小説は勿論大好きなのだが、緊張を持続して読み進めるストーリーばかりだとさすがに疲れてしまう。遠田潤子やジョンハートなんかの、魂の叫び小説ばかりを読めば心も荒んでヨレてしまう。その合間には、こういうユルいヌルい居心地のいい本を読んでメリハリをつけたくなるのである。
投稿元:
レビューを見る
初めての畠山健二さん。本所おけら長屋第1弾。まるでリアル落語の世界、大家の徳兵衛、左官の八五郎、後家女のお染め、ご隠居、訳ありご浪人があんなこんなで毎日が大騒ぎ。本所おけら長屋シリーズ全12巻で80万部突破時代小説では珍しく読書の6割が女性らしく、カバーのイラストも可愛ゆく変更されたようです。読みやすく楽しめました。
投稿元:
レビューを見る
内容(「BOOK」データベースより)
本所亀沢町にある「おけら長屋」は騒動の宝庫だ。大家の徳兵衛、米屋奉公人の万造、左官の八五郎、後家女のお染―ひと癖ある住人が入り乱れて、毎日がお祭り騒ぎ。そんなおけら長屋に、わけあり浪人の島田鉄斎がやってきて…。貧しいくせにお節介、そそっかしいけど情に厚い。そんな庶民が織りなす、江戸落語さながらの笑いと情緒にあふれる連作時代小説。文庫書き下ろし。
令和元年9月15日~19日
投稿元:
レビューを見る
2019/10/8
1話目の大熊が逃げ切っておいおい大丈夫かと思ったけどその後は納得のいい話でした。
鉄斎さんが一人で素敵。
投稿元:
レビューを見る
笑点で木久扇さんが紹介していたので読んでみた。江戸の長屋の人々の暮らしがいきいきと描かれている。落語の世界に近い。人情話にほろりとさせられる。
投稿元:
レビューを見る
新聞での書評と文庫本の帯に釣られて読みました。
しかし、あまりにも軽すぎて心に残るものはありません。
「笑えて泣ける時代小説の決定版」といううたい文句は、他の作家に対して失礼だなぁ。
買ってしまった事、本当に残念でした。
投稿元:
レビューを見る
江戸の本所亀沢町にある"おけら長屋"に住む十二の店子+大家の日常を描く人情話。
みな貧乏ではあるけれど人情味はたっぷり。
クスッと笑った後は、ほろりと涙ぐむ。
野暮なんて言われちゃ黙っちゃおけねえ。
威勢がよくてお節介、涙もろくてそそっかしくて人がよくて。
落語を聴いているようなテンポの良さに読んでいてスカッとする。
"おけら長屋"には武士・商人・職人等という、身分なんてケチくさいもの存在しない。
みんなが等しく寄り添って暮らしている"家族"だ。
長屋の用心棒的存在の鉄斎さんの言う通り、湯船に浸かっているかような心地よさにほっこりする。
"おけら長屋"の禍の元・万造と松吉の迷コンビの、続編での更なる活躍にも期待したい(他のみんなはありがた迷惑だろうけれど)。
雪の寒さを一時忘れさせてくれる温かみのある連作短編集だった。
「江戸で、おけら長屋のみなさんにお会いできて本当によかった。温かくて、酔狂で…。あの長屋で暮らせたら楽しいでしょうなあ」
ほんとその通り。
私も"おけら長屋"の一員に加えてほしい。
投稿元:
レビューを見る
軽い感じであっさり読める感じでした。
あまり人情とかそういう感じではないので、それを求めて時代小説を好んでいる方には物足りないと思います。
新しい表紙で出ているようで、こちらの方が中身とリンクしている感じです。
ちょっと落語的なところもあると思います。
投稿元:
レビューを見る
フォローしてる方がこのシリーズを読まれていて、面白そうなので手を出してみた。
江戸物は宮部さんのしか読んだ事ないけど、好きなのでワクワク。普段ミステリばかり読んでいるので事件的には物足りないが、長屋の人間関係がいい!
本当に江戸の人達はこんな風に生活して居たんだろうか?大家が親代わりで長屋同士で対抗意識もあったりして。
今こう言う濃厚な隣人関係ってあんまり無いから、助け合って、お互い心配しあって、一人暮らしでもお節介焼きあって……
登場人物達が生き生きと描かれていて本当に楽しい。
トンチンカンな箱入り娘には大爆笑したし、子供子供していた久蔵が最後立派な男になって行く成長が嬉しかった。
このシリーズ沢山出ているみたいなので読んで行こうと思う。良い本を教えていただき感謝です!
投稿元:
レビューを見る
第二巻から読み始めてしまったが。。。
シリーズ最初のこの本。
登場人物たちの説明と、どんな風にやってきたのか、浪人、島田鉄斎についてが詳しく描かれている。
多少の話の前後はあるが、いくつかのエピソードが温かいムードを作り上げている。
投稿元:
レビューを見る
笑いあり、感動ありで面白かった!
万松コンビが最高!長屋の住人たちがおこすドタバタ人情劇
続編も読んでみたい
投稿元:
レビューを見る
【感想】ごく普通に楽しめる。読書の愉しみはこういう作品にこそあるのかもね。
【一行目】おけら長屋は朝から騒がしい。
【内容】
・新しいかたちの古典落語やね。基本人情噺やけど軽いクスグリやオチもあったり。
・借金踏み倒す一家をこらしめる。
・鉄斎がおけら長屋の住人になるまで。
・仇討ちを命じられて四苦八苦している侍。
・博打にハマりかけた男と謎の老人。
・謎の後家、お染と凶悪な盗賊団。
・筋金入りのお嬢様の巻き起こす珍騒動とある男の着服。
・長屋対抗相撲大会と湯の子。
▼おけら長屋についての簡単なメモ(年齢は特に注記がない限りは物語開始時点)
【伊三郎】小間物屋を営む。博打にハマる。
【丑三つの風五郎】凶悪な盗賊。
【内田重計/うちだ・しげかず】誠剣塾の門弟の一人。鳥羽藩からの召し抱え候補の一人。二十四歳。
【卯之吉】表具職人。四十歳。妻のお千代、娘のお梅の三人暮らし。
【江波戸直介/えばと・なおすけ】誠剣塾の塾長。
【大家】→徳兵衛
【お糸】八五郎の娘。島田鉄斎がおけら長屋に住むようになった時点で十六歳だった。今は十九歳。
【お梅】卯之吉、お千代の娘。十七歳。久蔵のことが好きだったが「湯の子」を孕む。
【おけら長屋】本所亀沢町(かめざわちょう)にある。繁華街の両国からも近い。十二の部屋がある。騒動の宝庫と徳兵衛は嘆く。地主は有名な料理屋「仲膳」の店主、文志郎。
【お里】八五郎の妻。四十歳。井戸端会議の主役。屈託なく明るく話が面白い。南森下町の絹問屋、成戸さん屋に女中頭として勤めている。
【お静】志摩屋の末娘。わりと素直で真剣。真からのお嬢様なので存在自体が嫌味と紙一重。
【お染】後家。三十六歳。本当の名前は小峯/おみね。
【お多喜】お里の同僚で成戸屋の女中頭を交代で勤めている。
【お奈津】喜四郎の妻。二十八歳。
【お幸/おゆき】お糸の幼馴染み。緑町の閻魔長屋に住む。借金のカタに岡場所で客を取らされそうだ。母のお菊は身体を壊している。
【女スリ】名前は不明。まだ若い。島田鉄斎にスリを見とがめられてお仕置きされる。十歳まで閻魔長屋に住んでいてお幸とは知り合いだった。
【河文】宿を兼ねた料理屋だが実態は遊女屋。お菊、お幸母子はここに借金がある。
【喜四郎/きしろう】大工の熊五郎が引っ越していったあとに入ってきた畳職人。三十歳。妻はお奈津。
【久蔵】呉服屋、近江屋の通い手代。店賃は近江屋が持っている。二十一歳。一人暮らし。寺島村の農家の次男で十歳のとき近江屋への奉公に出た。隣家の年増、お染のことが気になる。
【久太郎】志摩屋の主。
【京谷信太郎】誠剣塾の門弟。鳥羽藩からの召し抱え候補の一人。二十四歳。
【金太】八百屋。通称「八百金/やおきん」。すぐ寝る。二十二歳。一人暮らし。
【熊五郎】腕のよい大工。二十八歳。通称「大熊/だいくま」。ほとんどの借金を踏み倒す。長屋に越してきて三年一度も家賃を払っていない。大熊が強引で妻のお初が知恵者、息子の長坊は役者。家族揃って一筋縄ではいかない。
【近藤房之助】津軽黒石藩で島田鉄斎と剣術指南役を争った。というほど強くはなくただの無頼漢レベルの小物だったが鉄斎を逆恨みし、結衣を殺し、鉄斎に斬られ彼が再び流浪の旅に出る原因となった。
【相模屋のご隠居】→与兵衛
【佐平】たが屋。四十歳。妻のお咲と二人暮らし。夫婦仲がいいので知られていたが、あゆとき佐平が博打にハマる。
【島田鉄斎】浪人。剣の腕は確か。信州諸川藩剣術指南役だったが幕府により藩が断絶され妻子もいなかったので流浪の身になり、その後津軽黒石藩の指南役に就くが、今はおけら長屋で気楽な暮らしを営んでいる。《先のことを考えてしまっては何もできなくなります。まさに武士の世界がそうでした。素晴らしいではありませんか。先のことなど考えずに行動する。真実はそこにあるのではないかと。》第一巻p.72
【志摩屋】井戸でも一、二を争う絹問屋。成戸屋の本家。
【清水寿物/しみず・じゅもん】天童藩馬廻役。父の敵、浅利拓馬に追って三年。ただ敵の顔も知らない。《何が武士だ。何が面目だ。何が仕官だ。そんなものより大切なものがあるだろう。》第一巻p.116
【誠剣塾/せいけんじゅく】島田鉄斎が手伝っている剣術道場。
【成吾郎/せいごろう】成戸屋の主。
【善次郎】廻船問屋東州屋の主人。徳兵衛とは碁会所の常連同士。彼がすられた財布を島田鉄斎が取り戻したのが縁でおけら長屋で暮らすようになる。
【高宗】津軽黒石藩の藩主。人格者。自分のことを「おれ」と言う。
【辰次】魚屋。二十一歳。一人暮らし。
【徳兵衛】大家。家賃を取り立てようという意欲があまりないお人好し。
【成戸屋】絹問屋。志摩屋の分家。お里が女中頭として勤めている。今度志摩屋の末娘、お静を花嫁修行として預かることになった。
【根本伝三郎】火付盗賊改方の筆頭与力。島田鉄斎と同じ道場のライバル。
【八五郎】左官。四十一歳。妻のお里、娘のお糸の三人暮らし。
【文次郎/ぶんじろう】熊五郎の兄貴分。
【政吉】丑三つの風五郎の手下。
【松吉】酒屋の奉公人。二十六歳。一人暮らし。行き当たりばったりの江戸っ子の典型。大家や久蔵からは、松吉や万造はどんな目に遭わせても特に罪悪感を覚えずにすむ相手と考えられている。おけら長屋には万松は禍の元という格言がある。
【万造】米屋の奉公人。二十六歳。一人暮らし。行きあたりばったりの江戸っ子の典型。大家や久蔵からは、松吉や万造はどんな目に遭わせても特に罪悪感を覚えずにすむ相手と考えられている。
【美濃吉】成戸屋の手代頭。
【山田浩史郎】火付盗賊改方の同心。
【結衣/ゆい】津軽黒石藩藩主高宗が島田鉄斎に娶らせた女性。出戻りだが気品がある。当時鉄斎は三十八歳、結衣は三十一歳だった。
【湯の子】当時の銭湯は男女混浴で女性が襲われることもままあったとか。それでできた子を「湯の子」と呼ぶ。
【与兵衛】相生町の乾物屋、相模屋のご隠居。五十一歳。一人暮らし。おけら長屋で唯一まともに家賃を払っている。相模屋はすぐそばで家督を譲られた息子はなにかと世話を焼いているもよう。
【老人】博打にハマりかけている佐平に博打の蘊蓄を披露して去っていった不可思議な爺さん。
投稿元:
レビューを見る
長屋の風景。主人公達の江戸っ子ならではのお節介を発揮してしまうのでいつも何かしらの事件に巻き込まれていく。泣ける話、笑える話と色々。江戸っ子の人間味溢れる描写はいいね。貧乏でも辛いことがあってもみんなでワーワー言いながら支え合ってるのは心温まる。