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数年ごとにやってくる「昨日まで着ていた服が、なんとなく似合わない。何着たらいいの?」問題。
加齢による変化なのか、とガックリ。分かってはいたけれど。
そこで、諦めるか、変化に適応していくか。
ワードローブ作りの話は、ときめきで物を整理する人に似通った部分もあり、興味深かった。
今、何があって何が足りないのか分からないと、何がいるのか分からないから、買い物も失敗するのかも。
整理しなきゃ。
最近のエッセイは買ってはみたものの、昔のものみたいな印象はなくて正直買って失敗、今回は図書館でいいかなと思っていましたが、この本は買おうかな。
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光野桃氏の久しぶりの新刊。「暗黒の10年」(お母様の介護やご自身の病気など)明けとのことで、沈んでいた時期の話や、年齢を重ねて自分自身に訪れた変化やそれを受け入れるまで、年齢を重ねることで新たに似合うようになったものについて等書かれている。著者年齢とはまだ離れているためか、以前の著書(妹たちへの贈り物等)等の方が共感できる箇所も多く、参考になった。(最も私自身が年齢を重ねることで共感できる箇所がもっと増えていくように思う。)
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久しぶりの光野桃。
たしか、ブクログ登録第1号は、光野桃『おしゃれの視線』だったような。
改めて見返すと、2009年に『おしゃれの視線』(1997)を読んで気に入って、それに続けて『私のスタイルを探して』(1998)も読んでいる。これらの本は、制作者の意図はどうあれ、もうその2冊の違いがなんだったのか私にはわからないというほど、私にとっては似ている。つまり私が受け取ったメッセージはほぼ同じ。
そういう意味でいうと、今回の『おしゃれの幸福論』も、大まか同じです。その点、安心して読めましたが、裏を返せば、「前と同じじゃん(読まなくてもよかったんでは?)」でもあるわけで。
このように若干ネガティブな感想を持ってしまうのには理由がある。
ひとつは、光野さんが、ご自身と同世代の50代くらいの読者を想定して書いている分、今の私向けじゃないかなと感じるところがあったため。これはまあ仕方ないし、20年早く予習したと思えばいい話。
もうひとつは、ハウツー的な記述がやや多かった気がする点。ハウツー的というのは、「~~のアイテムは(この歳になったら)避けた方が良い」とか「~~を着るなら~~なシルエットを選んだ方が良い」というような、具体的なアドバイスのこと。それって実際は有用な情報ではあるのだけど、冒頭で挙げた2冊を読んだとき、そういう安易なハウツー本になっていないところにとても好感を持ったので、あらら、と思った。
それから、タイトルもなんかね、「幸福論」ってちょっとそれにすがって読んでるみたいで恥ずかしいやん、って思ってしまう。まあそれは他の著書についても言えることだけど。
・・・そのあたりが理由で、テンション低めに☆3つとしました。
過去に読んだ2冊についてはレビューも書いていなかったので、ついでに、私が「光野桃好きだな」と思うポイントを自分のためにまとめておきます。
彼女の本から学んだことを無理やり抽象的にまとめると、「自分に似合う服を見つけるということは、自分を知るということで、自分の今もともと持っている魅力とか、こうありたいという憧れとかを、時に客観的に、時に主観的に、つきつめていく作業なんだよ」ということ。
まあ似たようなことを言う本はたくさんあるんでしょうけど。
それでも、「私にもできる気がする」と思えたのは、上記のようなことを、彼女自身のご経験、ご友人のエピソード、あるいは街で見かけた素敵な女性の話、彼女のセミナーの参加者、有名人などなどの多くの例を、重ねて重ねて語ってくれるからかな、と思います。
ある女性が、どういうバックグラウンドを持っていて、(彼女から見て)どんなところが魅力的で、どんな服を着ていてどんなことに悩んでいて。それが、誰のどんな言葉を受け、どんなことに気づき、語り、どんな服と出会ったのか。といったエピソードが満載なのです。当然、彼女の解釈が介在したうえでの記述であり、道行く人や有名人であれば「解釈」というより「想像」に近い話になります。でも実際には「それは真実なのか」なんてことはどうでもよくて、自分のおしゃれに違和感があった人が、自分の納得がいくスタイルを見つける過程を、��せてくれることが大事なのです。
ファッションという表面的な事柄を、仮に勝手な解釈や想像が入っていたとしても(というかそれが入ってなきゃ人が文章書く意味なんてないと思うけど)、あるひとりの女の内面的な物語として、自分だけでなく、よそからも吸収してエピソード化できるのは、さすがファッションのことを考え突き詰め続けてきたプロとしての観察眼と洞察力あってのことと思います。
特にはじめに挙げた2冊は、「―とまあこんなプロセスを追って、自分でがんばりや~」と、おそらく若い女性に向けて伝えるような感じの、即効性は敢えて無いように書かれた(と思われる)本なので、前述の「ハウツー的な」記載があっては本意に悖るのだろう。(と、私は解釈している故、ハウツー的でないところに好感を抱いた。)
まだまだ書けそうだけど長くなったので、終わります。
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おしゃれの筋力は、いくつになっても取り戻せる、など大人の女性ならではのアドバイスに気持ちが楽になる。この方の話を聴きにいきたいなぁ。
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大人流行のおしゃれハウツー本の中で、あえて大人と謳わなくても手にしたくなる本。おしゃれの楽しさがよみがえり、足取りも軽くなりそう!
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20代によくこの人の本を読んでヨーロッパ的なものに憧れたことがあるけど、今回は原点回帰というか、年齢を経たからこその自由な境地が今後、50代に待ってるかも、変化をたのしまなきゃ、な気持ちにさせてくれるエッセイでした。子育てとか自分が病気になるとか、介護で大変だとか、人生いろんなことがあるけど、でもおしゃれにはチカラがある、というのを経験にもとづいて教えてもらえるのがよかったです。たぶん何度も読みなおすことになりそうな一冊。
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年相応って何だ?!とおしゃれに迷った時にまた手に取りたい本。
「自分自身と、自分をとりまくあらゆるものに対し、愛を持って日々を丁寧に歩むこと―それが美意識のある生き方。」
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久しぶりの光野桃さんの新刊。
「実るほど頭を垂れる稲穂かな」
動的平衡=生命は壊して再生、更新を繰り返す=手放したり、工夫したりしながら壊し、動いて変化し続ける
月のワードローブ=嬉しい、楽しい、気持ちがあがる、落ち着く、心躍る
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最初は深みのないエッセイだなと思いつつ読み進めていたが、読み進めるにつれて本の印象が変わった。
刻々と年齢を重ねていくうえで、変化にそって、おしゃれをコーディネートしていくこと。若いときには年齢を重ねたらこういうオシャレをしようと思っていて実際にその年齢になったら似合わないという悩みなど。経年変化を書いたおしゃれ論は初めてで、味のある内容に感じました。
具体的なおしゃれの仕方も、とがったメークはしない、クローゼットは気分があがるものが入っているかをチェック、子育て期や介護期などおしゃれから遠ざかるを得ない時期があってもよいなど、参考になりました。
おしゃれとは「愛する」こと。自分を、他者を、五感を使って慈しんだとき、そこに美と詩情が生まれる。p151
おしゃれの変遷は自己解放のステップであるp155-
今までおしゃれといえば、他者の視線を気にしたり、自分の存在を世間に向けてアピールするものであったりしましたが、ちょっと見方がが変わりました。
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自分のファッションに違和感を覚えるとき、それは実は自分自身が新しい自分になろうとしているとき。自分の感性に従って着たいものを着ると、新しい自分に出会えるかもしれない。
社会的な役割の多い女性は、本来の自分と異なる性質をコツコツと身につけて、それを鎧のようにまとって生きていることが多い。服装も自然にそれに合わせて完成させられる。でも、ふとそんな自分に違和感を感じたとき、逆にファッションをきっかけとして変わることができる、と作者は語っている、と解釈。
苦難が多い10年間を過ごし、乗り越えてこられた作者からの、あらゆる女性へのエールが込めらた一冊でした。
「女性原理は螺旋状に進む性。目標を達成するのではなく、調和していくことが本来のあり方です。そして調和に向かって変化しながら進んでいく。」
明確な人生設計や揺るがない自分個性など持てず、中途半端で気まぐれな部分もある自分も認めていきたいと思った。あとでそれらが繋がりあって意味をなしてくれればいい。変化し続けていく過程で落ち込んだり悩んだりしながら、行きつ戻りつすればいい。
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女性目線の本だったけど、男性としても歳をとってもおしゃれを楽しむ感覚を持って生きれば、人生に彩りを加えることができるんじゃないかと思うことができた。