紙の本
おとなが育つ条件発達心理学から考える(中古書)
2015/11/02 00:43
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投稿者:ああ - この投稿者のレビュー一覧を見る
社会がとりまく環境が変化するなかであるべき姿から脱出できてないことに
ヒント。
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社会化による人の発達が現実社会を生きるために不都合が出て来ている。旧来の価値観に基づいた社会化に身を委ねるのではなく、自分でこれからのあるべき姿を模索し、それに向けて力を注ぐことが大事である。と解釈しました。そうすると今の学校教育でいいのかなと考えさせられた。もっと自分で考え自分で行動する人を育てるように持っていかないとなあ。
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寿命が延びたことで、子育て以降の人生が長くなった。それを有意義に過ごすためのヒントが書かれた本。
ケアの提供者が女性に偏っている状態が現代社会の構造で続くと、ひずみがどんどん大きくなる。
男性もケアの提供を担うことで、ケアを与える側のことも学ぶことができて、それはさらなる成長になる。
これまで男性が担ってきた責任を女性が果たすこともしかり。
生物上の次元の変化→社会の変化→個人に求められる変化
という図式をイメージできた。
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大人の心理の分析が的確です。ジェンダーの立場からの指摘も今考えてみると本当にそうだと思って反省もしました。もっともっと社会から変えていかないとね。
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とても興味深く読んだ。親になることと親をすることの違い。育児=育自などの著者の言葉が胸に残った。最も興味をひかれたのは幸福感の見解。かつて「男はしごと、女は家庭」という性別分業かなされていたが、社会の変化によりその意味は失った。現代において重要なのは仕事と家庭のワークライフバランスである。育児不安が無職主婦に多いという結果はそのバランスがうまく保たれていない一例である。女性は、個として認められることがその幸福感につながる。社会参加の重要性を改めて感じた。
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「人は変われるが」は持論ですが、やっぱり大人も育つらしい。最初は教育学っぽい話ですが、後半はワークライフバランスにつき、心理学の観点から考察している印象。多様な経験で大人は育つとのこと。
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自分がアンドロジニー型であることがわかった。
「選択縁」というのは上野千鶴子の書籍で知った覚えがある。
自分が成長し発達するために両性具有的でなければならず、自ら選び取った「縁」の中で生きなければならないのでしょう。
発達心理学とあったので、発達障害の本かなぁ・・・と思ったのですが、もっぱら「自分の生き方」を問うているものでした。
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発達心理学は子供の発達過程を扱う学問領域だという先入観があったが,高齢化社会の産物である,という観点から,生を受けて死ぬまでの各過程に於ける発達を細かに論ずる.各段階で再読したい面白い内容.自分の年齢での行は身につまされる.
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おもしろーい
パパに読ませたいと思った。まだ間に合うよ、ママと意志疎通をはかったほうがいいよってね。
適性処遇交互作用とは、対人関係が苦手、自分でやることで納得、集団の中なら活性化できる、理屈を知らないとダメ、などの、勉強する姿勢の個性。
これを無視して教えても身にならぬ。
会社ではリポートトーク、家ではラポールトーク、どちらかしか理解できないと家庭にヒビが入る。
みずからをまるまま受け入れることが逆に自信につながる。
仕事以外の選択縁は勇気がいるけど、参加することでやりやすくなってゆく。
夫婦のストレス指数は、旦那がいる妻が、独身の男よりも高い。
ディスコミニケーションは妻に悪い影響を与える。話を聞かない男の妻は特に。
家族間での過度な役割分担は、場合によっては構成員の能力を退化させうる。また、それは専門職ゆえの孤独につながりがち。
子供がほしいのか、育てたいのか。そこが意外と問題だ。
子育てに向き不向きはない。やってるかやってないか。慣れ以外の何者でもない。泣き声に敏感な母親も訓練の賜物。
イクメンもそういう。女性の側も、自分が一番うまいというプライドを捨て、誰でもできる、と思いながら分担したほうがあとで辛くないよ。
お世話をされるばかりの人は、弱いものに寄り添う力が育ちにくい。大人への発達を阻害してしまっているかも。
仕事や趣味に没頭 しすぎることは 、アイデンティティーの喪失に繋がりかねない。意義ある暮らしを送っているという評価が幸福感をもたらすが、生命感、達成感、有能感を感じられるように楽しく暮らしたいものだ。
意義ある暮らしと自認するためには、まずは夫婦間での言葉のキャッチボールを行い、ライフバランスを保ち、してあげる、してもらう関係を互いにもつ。
達成感があるイベントをしつつ、相手を子供扱いしない。何事にも対等を心がけつつ便り頼れる関係を。
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上司に薦められ購入した本
自分としては男尊女卑や「男だから・・・」「女だから・・・」的な思考の偏りは少ないと思っていたのだが、本書にあるように男性と女性の子育ての得手不得手の差は基本的にないことに驚いた自分に気付いたとき、やはり自分にもそのような考えが刷り込まれていることに改めて気付かされた。
子を持つ前に親は読むべき本であると思った。
しかし著者は高齢にもかかわらず理路整然とした文章を書いている。本書内のおとなが育つということを身をもって証明しているように思う。
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2014.2.18
前半が面白い
男性が仕事を避けられるかどうかについては書かれていないので、やや理想論的。
有職、自分の好きなことをして成長する母がいいのは理解できる。では、子にとって無職在宅の母と、有職の母のどちらがいいのかは書かれていない。
子どもの育つ条件も読むべきかも。
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タイトルからはもう少し科学的な内容で、人間という生物の成り立ち方、育ち方、かと思ったが
あにはからんや。日本社会の持つ歴史や文化を、古き悪しきものと考えて引っ張られすぎているかなあ、という印象を強く持った。いわゆる濡れ落ち葉的退職後のオッサンの話やら、家族を顧みない過労死の話やら。これは、「日本のジェンダー論」とでもしたほうがいいのかなあ、と思った。おとなが育たない要因は、そういう昔ながらの夫婦の依存関係の歪みよりも、「マイルドヤンキー」のような内向的社会分断のほうが今後は問題になるんじゃないかなーと想像。
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この本は,タイトルに期待される内容が書かれていない.マクロに捉えた,日本の家族像に対する著者のコメント集のようなものである.文献等のデータを引用しているが,それらから総論なりを抽出できていない.新書という位置づけで良心的にみれば,近年日本の社会状況レビューといったところか.とても「発達心理学」に関連する内容とは思えない.日本の場合,夫は仕事第一・妻は専業主婦の形が多く,この構図がよくないというのが最も言わんとすることのようだが,その解決への提案は具体的に示されない.おしなべて論じる焦点(読者としてはタイトルに対する見解を期待しているわけだが)が散漫で,何が言いたいのかわからない.加えて,文章も上手くない.
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「結びに代えて」の一節に「ジェンダーというと、とかく女性の問題だとか攻撃的な言説などと敬遠される向きがありますが、それは誤解であり、認識不足です。」とある。
この新書には、なるほど、と感じるところもそれなりにあるし、途中までは納得いく部分もあった。
しかし。
議論が乱暴なところが気になり、最終的には受け付けることが出来なかった。
どこが乱暴かというと、例えば「日本の特産である育児不安を招来している要因が、母親の無職であること、父親の育児不在であることにつきることをみてきました。」というようなところ。
「つきる」という以上、せめてもう少し他の要因もまともに検討して欲しかった。
一言でいうと、自分の感覚だけに基づく決めつけがひどい。
「攻撃的な言説などと敬遠される」というのは、多分そんな決めつけがうんざりされているのだと、私は思う。
よい分析もあるだけに残念。
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おとなの発達障害というのが話題になっていて、ふと手にとってみた本。学力よりも実務能力が「賢さ」の指標。
大人の未発達の原因を、基本的に家族における性役割に求めている。すなわちジェンダー論からの指摘のため、家事分担や育児に関わらない夫は妻の重荷になる「大きいだけの子ども」「退職後のネットワークがないため孤独」という、いささか既婚男性に厳しい論評が繰り返されている。女性も女性で未婚であるために幼稚な人や、既婚でも精神的に大人じゃない人も多いにいるわけだが、それについてはほとんど論じられない。
発達心理学からというよりも、ジェンダー、フェミニズムから考えた本。
超長命社会化で、男も女も、仕事一筋ではない家庭を軸にした生き方を考えるべきという主張は納得できるが。未婚で仕事ひと筋の人だって必ずしも子どもっぽいとは限らないと思うけど。とくに結婚による幸福感に「夫は満足、妻は不満」という研究結果がそれを語っている。だからこそ妻の不満を和らげるために、男は努力しなさいよ、という啓蒙書なのだろうな。
経済的に自立するのみならず、幼弱衰病老者に寄り添いケアする心こそが、おとなの要件である、には大いに同意。