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大正三年の東京が舞台。
出てくる町並みは上野〜浅草あたり。
絵描きを志す功次郎は美貌の画家・雪華と出会う。
成仏しきれぬ魂と接触できる雪華と、霊感が強い功次郎が遭遇する怪奇現象、それにまつわる事情を解明する短篇集。
もっとミステリっぽい要素があるかと思ったけど、どちらかと言えばホラー寄りだった。
数十年後に功次郎が当時を振り返るという形で書かれているのだが、思わせぶりなだけでその効果はいまいちプラスに働いていない印象。
雪華にも何やら謎がありそうだけど今回は出てこず。
続編があるのだろうなという流れで終わった。
時代設定も正直活かしきれていない印象が。
興味をくすぐられる要素ばかりだっただけに期待はずれのがっかりさが。
最初の期待は満たされず、『かたみ歌』でも感じたが、どうやらこのひとの文章と波長が合わないようだ。
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表紙のモダンなフォントとタイトルに惹かれて、内容は知らずに購入しました。
睨んだとおり、大正ロマン溢れる世界の物語でしたが、まさか、あやかしが出てくる物語とは思わなかった。
ジャケ買いもいいけど、やぱりストーリーは事前に調べておくべきですね。
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浪漫香る大正時代の雰囲気なんかはとても好きですが、雪華の核心に迫らず続く感じなのでちょっと不完全燃焼。
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大正時代初期の東京を舞台に、この世とあの世の狭間に蠢く魂の謎を若き天才画家が解明する物語。
ジャンル的にはファンタジーホラーでしょうか。大正という時代設定がぴったりはまって、何となくもの悲しさを感じる。死者の現世に残した未練が不思議な現象を起こし、雪華の不思議な能力でおさめていくパターン。シリーズ化されそう。
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続編の刊行に合わせての再読。
不思議な力を持つ雪華。
画家志望の友人風波。
不思議で、ちょっと怖いけれど、切ないお話。
みれーじゃの存在の悲しさ、痛ましさ。
死の間際、特にそれが突然であれば、果たせなかったことに執着してしまうことだってある。
悲しいことだけど。
それを利用する蒐集家とは、どういう存在なのか。
それも気になるのだけど、雪華たちが魅力的だし、彼らの掛け合いも楽しいので、その後を知ることができるのが楽しみ。
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大正時代を舞台にした、ちょっと不思議なお話です。
ノスタルジーな雰囲気を味わうにはいいですが、
推理ものを期待して読むと肩すかしを喰らうかもしれません。
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評価は3.5といったところか。キャラクターは魅力的だが、描写が少々拙い。とはいえ著者の新境地、大正ロマンホラー(そこまで怖くはないが)として、今後に期待したい。
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初めて読む作家さん。どなたかの本棚で見て「どんなだろう?」と。朱川湊人さんに予備知識なく読み始め「え~!ホラーなの!」となるが、大正期の東京を舞台に繰り広げられる短編(関連あり)が面白いのと(あれ?全然怖くない)登場人物が魅力的で、勿体ないとは思いながら一気に読了。
美貌の雪華や三郎はもちろんだが、その他のキャラもかなり書き込まれていて、良かった。(特に惚多!)
どれもいい話だったが、「夜の夢こそまこと」が好きかな。美しいホラー。
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少し不気味で少し悲しい小説。時代設定もぴったり。有名人たちのカメオ出演も、あの人だと気づくとうれしい。続きをにおわせた終わり方。これからやってくる戦争の時代、きっと「みれいじゃ」は増える。主人公ふたりはどう過ごすのだろう?ぜひ読んでみたい。
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大正時代の画家(見習い)が遭遇する怪異譚。と言ってもどこか哀愁を帯びていて、恐ろしさはあまりない。得体の知れない美貌と博覧強記知識の持ち主の雪華の正体が気になるところ。未練者かな。
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大好きな作家ですが、ここ数年読んだ作品にイマイチ気持ちが乗らず、しばらく遠ざけていました。しかし仕事で近代の新聞連載小説等の挿絵を見る機会が多く、積読の山の中にあった本作は大正時代の画家が主人公だからまさにピッタリで。久しぶりにこれが私の好きな朱川湊人だと思えました。
この世に未練があるせいで成仏できない霊たちが出没する下宿屋。『妖怪アパート』のように可愛くはありません(笑)。霊を払う技を持つ謎の青年画家と、彼のことを妙な奴だと思っていたら意外に自分にも霊を見る力があると知った主人公。
霊たちの想いがわかるとき、とても切ない。表題作については、解決方法を主人公と同じように推理していたため、何もわかっちゃいない自分に気づかされて愕然。成仏する姿に泣きました。
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http://denki.txt-nifty.com/mitamond/2010/11/post-f4c2.html
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朱川湊人の新境地、今までの昭和レトロからちょっと遡って大正ロマン時代のホラー…と言うより幻想奇譚シリーズ。
大傑作という感じではなく、まだアイドリングで温めてる状態かな。シリーズとしての土台を積んでる感じ。
「みらいじゃ」を追うにしても、一話のような語り手たちの絵描きという特徴をもっと使いこんだ方がいいんじゃないかなぁ、と個人的には思うが、まだまだここからのシリーズらしいので楽しみにしておこう。