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生物の細胞内のDNAがコピーされてその設計図を元にタンパク質が作られる事で生命活動が維持されるという知識は一般に普及しているが、この本ではDNAに備わる別の機能である「エピジェネティクス」に関して丁寧に解説している。エピジェネティクスに関してはまだ教科書的な知識として普及してはいないが、現代の分子生物学に関するさまざまな知見の前提知識として大変重要なもので、この本を読むことで他の生物学関連の本を読んだ時の理解がずっと深まった。エピジェネティクスは生命現象に興味がある人にとっては必読の知識だと思う。
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エピジェネティックスとは、DNAによらない遺伝の仕組みを指す。本書では、DNAのメチル化、ヒストン修飾をはじめ、ゲノムの刷り込み、トランスポゾンなど幅広い項目に関する丁寧な解説にとても興味が湧いた。また、セントラルドグマの機構だけでない生物の奥深さに関心した。
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エピジェネティクスについて学ぼうと思い読みました。
全く同じ遺伝情報を持っていたとしても、環境が違えば表現型が異なることがある。この現象は、ヒストン修飾やDNAのメチル化などによって引き起こされるエピジェネティクな遺伝子の制御によって説明できる事が具体例を交えながら分かりやすく解説されていて、勉強になりました。
エピジェネティクな変化により獲得形質が遺伝することもあることから、進化は単純な理論だけでは説明出来ないことを改めて実感しました。
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博士課程にいる大学の先輩からもらったから読んだ。
もらったときはエピジェネティクスに興味があったが、読んでいくうちに私はエピジェネティクスが好きではないことに気づいた。
確かに興味深い現象ではあるが、自分では研究しようとは思わなかった。
大学では、エピジェネティクスが色々な可能性を秘める素晴らしい現象として紹介された記憶がある。
しかし、エピジェネティクスによって病気を発症してしまうこともある。
要するに、エピジェネティクスによって自分にとって悪いことも遺伝子に記憶されてしまうため、病気などを発症しやすくするのだ。
エピジェネティクスに悪い一面があることを知れただけでもこの本を読む価値があった。
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https://elib.maruzen.co.jp/elib/html/BookDetail/Id/3000057341