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社長のふところに飛び込む極意
ワンランク上のアプローチ手法とコミュニケーション術 2013/8/30
著:渋井正浩
著者は㈱エムエス研修企画代表取締役。
大学卒業後、協和銀行に入社。営業店を約10年経験後、本社にて法人融資審査を8年間担当。2005年に退職し、現職。
渉外担当者の方が陥りがちな間違いは、すぐに成果を上げようと焦るあまり。社長との信頼関係を築いたり、会社の商売をきちんと理解する前に、融資の売り込みに走ったり、資金需要をヒアリングしてしまう。
本来は、まず社長のふところに飛び込んでしっかり会社の商売を聴き、社長との信頼関係を築き、その上で適格な融資提案をすべきであるもそれができている渉外担当者は少数派である。
そんな社長のふところに飛び込む手法について以下の5章により説明されている。
①成果を上げる渉外担当者とは
②社長とのコミュニケーションの基本
③新規先へのアプローチ
④既存先との取引深耕
⑤取引先の商売を知りアドバイスができるようになる
営業の指南書。特に業種を絞った本書のように金融関連の営業に関する指南書については多く出版されている。正解がないだけあってその内容は多種多様である。しかし、その中でも原理原則は存在する。しかしそれだけではどうしたらいいのかわからない。
本書はそんな原理原則の部分と出来るだけ現場に近い視点から行動ベースにまで落とし込んだ営業手法の良指南書である。
営業には色々スキルはあるものの最終的には人対人であり、どれだけ相手に自分を気に入っていただけるか、信頼していただけるかということが大切になる。その信頼を得るための手法がふんだんに盛り込まれている本書は年代を問わず読む価値はある。