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突き詰めていけば、ありとあらゆる場面で質の向上と効率化とを極めていった結果、ということになるのだろう。本に書くと「なにをあたり前なことを」と思ってしまうのだけれど、近くのセブンイレブンの店員さんが感じていることを同じように企業グループ全体で共有できるシステムがあると想像すれば、それはそれはすごいことなんだと気付かされる。
一番の強みは、客の「顔が見える」だけではなくて、従業員の「顔が見える」ことなのかもしれないと思った。
ここに書くと「なにをあたり前なことを」と思うのだけれど、これがなかなかできない。
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非常に学びが多い。
ヨークベニマルのリーダー 5つの心得
・耐える事
変えられるものと、変えられないもの。 変えられないものを受け入れる勇気と、立ち向かう知恵を求める。
・決断する事
・権限移譲する事
・使命感を持つ事
まず、お客様の利益を考える。
・軸をぶらさない事
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初めの掴みが面白い。
Centralization vs Decentralizationの共生バランスについて書かれているのではないか?と捉えた。
外向きの店舗運営の拡大という改革とIT技術の支援的導入の旨さがあるのだと、単なる中央集権的経営管理と感じていたことを反省する。
とは言え、決算資料などを見ると、著者の言うオムニチャネルによる大型店と小型店のシナジーがあるようには見えない。果たして、この先の近い未来に書き出しのようなネットワークライフが起こりうるのか?
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グループ総勢100人以上の取材をもとに明かされるセブン&アイグループの複合的価値とは。
端的には、ホールディングス傘下の百貨店、コンビニ、銀行、ネットショッピングのオムニチャンネル化こそが流通のイノベーションであり、セブン&アイの最大の強みだという。つまり、ネットによる社会構造の変化を踏まえると、16,000店舗というコンビニの圧倒的なトラフィック、リアルでの価値体験とネットによるスピード、利便性のシナジーがグループとしての「しなやかな強さ」の秘訣なのだ。
でも、その本質は、セブンイレブンの歴史のなかで培われた徹底した顧客ニーズの追求と、野中郁次郎さん云うというところの「形式知と暗黙知のスパイラル」にあるんじゃないかと思う。人は形式知化されたマニュアルだけでは育たないし、コンビニのパートさんまで経営方針が伝わり、理解されなければ、思うようには動いてくれないはず。
全国5万店もあるコンビニ市場。既に飽和状態といえそうなのに、そもそもなぜ成長し続けられるのか。規制による参入障壁が高くて当時は否定的な意見だらけだったのに、なぜATMを導入したのか。2006年くらいから着手したPB商品も、真の狙いは何だったのか。こんな素朴な疑問を持ちつつ、想像を超える高いハードルにも関わらず変革を可能にした理由はたったひとつ:
すべてが顧客が求める「確かなニーズ」への対応だった。
長いデフレ下でも、単に安いものを売れば良いというわけではないことは、最近になって明るみになってきている。常に質を重視し、商品のレベルアップを継続し、顧客の立場になって変化し続けてきたことこそがセブン&アイの本当の強みだった。こう書くと、本当に当たり前のことだけど、一環して顧客志向を貫くというのは非常に難しいことだから、すごいんだと思う。
結局はオムニチャンネルよりもセブンイレブン、そして鈴木会長がどのように変化を起こしたのか、というところばかりクローズアップしてしまったが、今後はAEONグループやウォルマート、楽天やアマゾンなどのネット企業とどのように差別化をはかっていくかが楽しみ。
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セブンアイグループの取組が良くわかる本。そう遠くない将来、暮らしが変わっていくんだろうな。と現実的に考えさせられる。大資本は強いよ。資本主義が拍車をかけて社会に浸透していく。
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<所感>
本書はセブンHDが今まで行った経営を総括、かつ今後どうしようとしているかをまとめている。
鈴木敏文代表取締役や社外取締役でも著名な経営学者の野中郁次郎らの協力を得ている節が
あり、内容としても充実しているのは間違いない。ただ、それと同時に「持ちあげすぎ」感も大いにあるので
その点は注意が必要である
本書が示すセブンの特徴は大きく以下の点である。
・数年以内にオムニチャネルを実現
・セブン戦略の基本方針は以下となる
ドミナント戦略、単品管理、欠品防止、効率経営、チャレンジ精神、
ダイレクトコミュニケーション、仮説・検証、接客、在庫マネジメント、、、
こういった基本の徹底
オムニチャネルについては様々な書物で書かれている。
私が特に記憶に新しいのは「ワークシフト(著者:リンダ・グラットン)」だろう。
2025年という近未来を描いたこの書籍では、生活、仕事のあり方などが
現在と全く異なっていたが、まさにそれを実現しようと動き出している印象を受けた。
だが、現実的な問題は当然ながらある。
西武・そごうやイトーヨーカドーなど競争が激しい。特に西武、そごうとセブンでの
シナジー効果がどれだけあるのかが見えない。この書籍に記載されている
セブンの長所が、百貨店という業界に全く生かされていないように思える。
またネットワークを中心としたインフラが今後どうなっていくのか。著者は、Internetの利用者が
高齢者に増えているとあるが、ネット環境が無い中で生活している人たちもいる。
大企業が数の論理で取り易い領域を獲得していく中、そういった人たちの存在は
どうなっていくのかとも考えた。
何にせよセブンはオムニチャネルを実現するために、様々な打ち手を模索しているのは
昨今の買収の激しさをみても分かることだ。今後、どうなっていくのか、大きな期待を感じた。
<全体概要>
1. オムニチャネル挑戦への序章
・オムニチャネルのイメージを説明(近未来)
リアル店舗、ネット等様々な環境で継ぎ目なく買い物できること。
マルチチャネルとの違いは顧客ごとにチャネルを合わせる、
つまりチャネルが先にあり、それからそこに合う顧客へのマーケとなる。
オムニチャネルとは顧客ごとに必要なチャネルを用意する、顧客主義
というイメージとなる。
参考)
http://www.sbbit.jp/article/cont1/25815#1
・オムニチャネル →コンドラチェフの波の到来
・中途半端な店舗、商品、接客がなくなる
・メトカルフェの法則 通信網の価値は利用者の二乗に比例
・ライリーの法則 小売の吸引力は距離の二乗に反比例
・高齢化社会を迎える日本において流通業界はわくわくどきどきするものに変えなければならない
2. セブン&アイ・ホールディングスの目指すもの
・会社全体が一人に凝縮されている (OFC) →ダイレク��コミュニケーション
・コンビニの密集度がオムニチャネルの武器となる
・売れないならば自分達で作る →PB
NBではいくらで仕入れるか、大量購入で仕入れる事で単価を下げるといった顧客に対して
価格以外に付加価値がなかったが、PBとして何を生産するかという「質」の追求が出来る
・「道徳なき経済は犯罪、経済無く道徳は寝言」 →利益を維持する事と同時に人に貢献できているか
太陽発電を売買していない。全国の店舗に設置する事で天候に左右されず発電。緊急時に放電。
・甘えを許さない企業風土。グループ会社でも他社と同条件で合い見積
・CSRの重要性、グループ一体での価値
3. セブン銀行
・絶対失敗すると周りから言われながらの参加
・全く経験の無い分野に対して2年半で黒字化
・ライリーの法則にのっとったATM導入効果
当時、銀行設置がメインだったATMをコンビニに置いた
・1996年に金融改革が宣言されたのち、社内での研究から社外交えての研究会発足 *転機*
最終的に銀行発足へ。発足時は失敗してもよい考えで進めた。並行して企業として
致命的なダメージを負わないようリスク評価も行った
結果、銀行にすることで様々な調整がききサービスを向上させた
・導入当初は売上重視の店舗から撤去を求められる。
逆光の中、当時社長の安斎隆のリーダーシップが発揮 =お客様重視
次第に利用率が高まる中、各店舗ごとの違いを無くすために全台設置を決意
・保有する現金を単品管理の考えで管理
4. ロフト
・雑貨を通して暮らしを豊かにする
・多品種、低単価、高回転、他客数
※商品の回転も恐ろしく速い。半期を1歳と仮定、3歳で退場、4歳で引退 →返品率が低い
・多店舗化するにつれ薄まる企業のDNA →課題
・ロフトは基本的に現場が決める
・全店舗で65万件のSKU。これを全て単品管理
・店内にWIFI導入、利便性の追求
・店舗をパッケージング化
・今後は商品作りを活発化
5. 赤ちゃん本舗
・少子化でも堅調なベビーキッズ。セブンとしては人生の窓口で顧客がつかめる
少子化だからこそ購買金額を増やす、そのために良い品をつくる。付加価値
子育てを全て網羅する。赤ちゃん本舗を訪れれば必要なものは全てそろう
・大店法違反を訴えられ、小売業へ *転機*
忙しいのに赤字続き、従業員の疲弊。イトーヨーカ堂と業務提携
代表取締役として就任する河邉は東京の家を引き払い大阪へ
・業務改革(第一ステージ)
イトーヨーカ堂からは3~4名の常駐
第二の創業の宣言、そこで給与と休暇の話をだした →モチベーション向上
会社の理念を整理、それに基づき(理念に従った事業ドメインの再設定)事業撤退、新事業の設立
業務改革は週一少人数若手での議論(MD、販売、販促、出店)、業務改革委員会の設立
この時点ではスクラップ&ビルドの効果で業務改革の効果は殆ど無いが、具体的なアイディアが出だした
・業務改革(第二ステージ)
第二ス��ージは3年後。情報システム、物流、意識の改革が一通り終わったと判断したため
品ぞろえ(単品管理)、フレンドリー(接客)、鮮度管理(在庫マネジメント)、クリンリネス(清潔感ある売場)への着手
→経営陣、組織、人事を総替。営業改革の始まり。ただ、はじまりは「通路に商品を置かない」など基本的なところから始まった
商品整列の見直し、売り場確認会(ある店舗の風景を社内WEBで公開など)、差別化商品の数々を販売
ベビーカーでは盗難防止の保険も付けた(セブン・フィナンシャルサービス) #シナジー効果
→黒字化
6. セブンネットショッピング
・ネットの割合 23%の世帯が買い物をしているが消費全体の割合は2%にすぎない
→ネットとリアルを繋げる必要性がここにある?
・元々はソフトバンクなどと共同出資だが、セブンが出資をあげて完全子会社に
並行してグループ会社全体を包括するためにセブン&アイ・ネットメディアを設立
→小売、ネット、システムに精通した人材の確保が課題
・顧客情報の一元化をはかる →オムニチャネル
ネットでの情報入手が簡単になればなるほど、店頭、接客が重要視される
→米国ではメーシーズがオムニチャネルを実現
ネット専業企業には出来ないわくわく感をリアルに伝えたい
ID統合(赤ちゃん本舗、そごう・西武、イトーヨーカ堂、ミール)など
24時間以内配送に向けた物流センター建設(埼玉県久喜市)
セブングループでは2014年にネット売り上げを5000億円目標
#いかにリアルとネットを繋げるかが記載
7. ヨークベニマル
・スーパーマーケット、売上はそれほど高くないにも関わらず営業利益が高い(売上:3800億円 営業:188億円)
・同族経営を廃止してセブングループに参加した
・基本の徹底、単品管理、コストの効率化(集荷体制、コスト構造、販促費、物流費、マネジメントコスト、システムコスト)、
従業員全員による仮説検証・フィードバック、スキルマップの管理、マニュアル(動画含む)の整備
営業利益率が高いのはこれらが徹底されて1店舗あたりの利益率が高い
・東北出店率が高く、震災の影響を受けた。震災を機に5つの心得を整理
「耐えること」「決断する事」「権限委譲すること(※)」「使命感を持つ事」「軸をぶらさない」
※ヤマト、ディズニーなども現場に判断を大きく委ねている
・ジェネラリストよりもスペシャリスト
8. セブンイレブンジャパン
・セブンイレブンの強さ
他のコンビニ店との違い、1店舗あたりの強さ(売り場効率の高さ、㎡の売上)
ドミナント戦略により店舗数が多く見える →宣伝効果が強い
利潤分配率 他コンビニが15-25%に対して34%
・なぜ強いか
単品管理。品ぞろえ、売れ筋分析。天気、温度、近所の行事を分析して仮説検証を繰り返す
ドミナント戦略 高密度多店舗出店
ダイレクトコミュニケーション 理念を共有する会議の設定
出���をタウンレイアウト視点で計画
不振店率の低さ 1-2%
9.7-ELEVEN,INC
・サウスランド・アイス社から社名変更、不振が続き1991年にイトーヨーカ堂、セブンにて買収
・買収からの復帰
トップ層の意識改革、店舗改装、物流整備、3年で黒字化
黒字化した後に単品管理を導入、これが出来るまで店舗拡大を許さず
10.イトーヨーカ堂
・不振が続いたが黒字化
「環境のせいではない、自分達が悪い」という意識
・仕入れから製造への変革
・ネットスーパーの導入
11.セブン&アイ・フードシステムズ
・「環境のせいではない、自分達が悪い」という意識
12.そごう・西武
・冬の主力であるコートの売上でも、実際には年間のトマトの売上に劣る(3分の2)
・売り場には取引先が取引先の意思で販売、ダイレクトマーケティングになっていない
まだまだ改革が出来ていない
その他
・「売れないのは景気のせいでは無く、お客様の望んでいる商品がないから」
・「値段は問題にしない。過去に無い最高のものを作ってほしい」 ←京セラ稲盛氏の本でも同じ事が書かれていた
・ネットの時代を考え、10年前から準備。社内準備を進め、これから攻める
・ネットで買い物かごに1点でも入れてくれれば他サイトを利用する確率がかなり減る
・ホールディングスの役割
シナジー効果の最大化、各事業間の利害調整、全体戦略の投資按分の決定
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セブン&アイの全容。
途方もないチャレンジを繰り返して来たが総じて堅実という印象。
真面目に基本(=やるべきこと)の徹底。そして耐えること。
そうでない性格の人もいる。
やってみせ、言って聞かせて、させてみて、褒めてやらねば人は動かじ。か。
そしてオムニチャネル。ITで小売業が与え得る顧客満足。
その時代に消費者が求める質の提供。
本著と関係ない感想だけど、挑戦と遂行力の鈴木敏文氏の後ろの、
伊藤雅俊氏の存在って大きかった気がする。
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セブンイレブンの堅実さや可能性を感じた。
やや視点が偏ってると感じた。
また別の角度から見た場合は違うんだろうなと。
またオムニチャネルは実際問題、随分先になりそうだとも感じたが、
確実に実現できそうだとも思った。
むしろいつものセブンイレブンで商品が受け取れるのであれば、
これは流通革命になるのではないだろうか?
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711inkの生い立ちが氷屋さんという点が新たな発見
オムニチャネル
711ならできるかもね
経営次第
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13.11.xx読了。興味深い話はいくつかあるものの基本的には「セブンSUGEEEE!!!」ってのを淡々と続ける本。気になったワードは、オムニチャンネル、コンドラチェフ波、お客様だけを見てください、など。
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■セブン&アイ
A.消費者がリアル店舗、スマホ、パソコン、テレビなどオムニ(全て)の環境で、継ぎ目なく(シームレス)買い物をする時代が到来しつつある。この「オムニチャネル」の時代において、セブン&アイ・ホールディングスは、オムニチャネルリテイラーとして世界最強になる潜在力を秘めている。
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オムニチャンネルを主体とした内容が書かれ、今後主流となるであろう事が。セブンイレブンはコンビニのいわずと知れた巨人である。しかし、ウエブでの展開を考え買収等をしているが、展開としてはどうなるであろうか?小売最大ではあるが、ネットによる販売を注目していきたい。
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114社で構成され、総売上9兆円の巨大流通企業グループ、セブン&アイホールディングスの経営戦略を分析した本。
鈴木敏文というカリスマ経営者の元、あらゆる消費者のニーズに備えようとスーパー、コンビニ、百貨店、銀行などをグループに取り込み続け、膨張するセブン&アイは、巨大になりすぎて崩壊したかつての中内ダイエーとダブって見える。
セブン&アイが目指すのはあらゆる品揃えで、リアルとネットどちらでもあらゆる場で、買い物ができる「オムニチャンネル」。それこそが、今の時代に必要だと著者は唱えるが、なにもそこまで大きくならなくても、いいんじゃないのと思ってしまうのは凡人の発想か。
セブン&アイホールディングスが本当に評価されるのは、カリスマ経営者引退後だろう。
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セブンイレブン単体の内容のものや、鈴木敏文さんに関する著書は数多あれど、セブン&アイ全体に関する文献は少ないので、参考として一読。
グループ企業単体の事業概要や現時点までの経緯を理解する上においては非常に参考になる内容。ただ、グループ全体に関する考察は意外と少なく、また同業界の他社の動向などについては殆ど触れられていない点がやや不満足だった。
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セブン&アイの事業設計思想を、オムニチャネルという切り口で解説した本。
…のはずだったが、オムニチャネル自体はあまり表面に出てこず、ホールディングスに属する各企業の歴史やエピソードがそれほど脈略もなくバラバラに紹介されるのみで、少々まとまりに欠ける。但し、グループ全体に染み渡った鈴木イズムを、ある程度浮き彫りにすることは出来ているように感じられた。
セブンアンドアイHLDは利益の3/4は、コンビニ事業を通じて得られており、本書で鈴木イズムの神髄が最も感じ取れるのも、セブンイレブンジャパン・セブン銀行・米国セブンイレブンの章である。セブンイレブンの強みとして、良くドミナント戦略や単品管理などが挙げられるが、これらのオペレーションは今や真新しいものではない。むしろ本書から読み取るべきは、如何に、これらが一般的でなかった当時において、これらを実行するに至ったかである。月並みな言い方をすればそれは、顧客のウォンツを真摯に追い続け、これを満たす施策を前例の有無に関係なく実行する姿勢にある。それは、「コンビニが銀行経営など無茶」と周囲に猛反対されながらも実行したセブン銀行の立ち上げや、米国セブンイレブンの再生過程において「アメリカの小売業を全く分かってない」と批判されながらも断行した物流センターの閉鎖などにも見て取れる。
そして、このような顧客に対する洞察力と断固とした実行力が何に支えられているかといえば、地域社会との共存共栄をベースとした事業コンセプトと、これを商売として成り立たせるための詳細な事業ストーリーを、紡ぎだすセンス、及びこれらを頑なに守る愚直さであることが、本書の各種分析やエピソードを通じて浮かび上がってくる。
尚、このセンス及び愚直さは、恐らく鈴木敏文会長のそれであり、よって、当グループの競争優位性は、彼が経営に参画することそれ自体にあることが、また分かる。以って、セブン&アイの将来に関して言えば、鈴木会長の引退こそが、直近における最大のリスクであると思われる。
と、以上のような思索が得られ、個人的に良い本であった。☆4つ。