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最初のコンサルタントとしての韓非。p11
ある記者はこう呼んだ「ビジネスの哲人たちの特殊部隊(SWAT)」p12
1966年には、求人を口実に『タイム』に広告を出した。ある広告の見出しには、「マッキンゼーで成功するために必要なことは?」とある。答えは、「複雑な問題を解決する想像力をともなう、一流の教育で磨かれた知力。自信と表現する技術、可能性を引き出すことにつながるほかの人々に対する感受性。そしてもちろん、立派な人格とすぐれた基準」だった。p57
マッキンゼーは革新的なアイデアで称賛されているのではなく、複数の仮説が厳しい現実のなかで生き残るかどうかを試すという、体系的なアプローチで称賛されているのだ。p103
【エンペラー・大前】↔ドイツのハーバート・ヘンツラー p189
(三大スター)トム・ピーターズ、ハーブ・ヘンツラー、大前研一
マッキンゼーを雇ったクライアントが、彼らにはその価値がなかったと明言することは、ほぼない。ある意味でマッキンゼーは、世界中で最も人気があると言われた20世紀初頭のパリの高級娼婦、"ラ・ベル"・オテロと似たような存在だ。カロリーナ・オテロは客をひどくえり好みし、2012年時点の貨幣に換算して100万ドル以上になる途方もない料金を要求した。客にはモナコ大公アルバート一世やセルビア王などがおり、資力のある者なら誰もが一度は付き合うべきだと広く言われていた。では、一度そうしたら、客は何と言うのだろうか。セックスするために100万ドル払ったとしたら、その金の価値がなかったなどと認めるわけがない。p212
マシュー・スチュワート「戦略のアイデアはミネルヴァのフクロウのように、概して組織に黄昏が訪れたときに飛び立つ。古いことわざにあるように、戦略とは弾薬が切れかけても敵に悟られないようにすべての銃を撃ち続けることだ。一般的に、企業は別の方法でみずからの存在を正当化できないとき戦略に頼り、自分たちがどこへ向かっているかわかっていないときに計画を始める」p216
マッキンゼーは確かに、世界に類を見ない最も効率的なCEO製造会社だ。2011年には、150人以上のマッキンゼー同窓生が、年間売上高10億ドル以上の企業を運営していた。p225
ロン・ダニエルは博学な知識人だった。フレッド・グラックは力任せに進む人間だった。ラジャット・グプタは、ダニエルともグラックとも違って、洗練された反知性主義を持っていた。p263
アシュランド・オイルの社長になった同窓生のパウル・シュレグレンは、1993年の『ビジネスウィーク』で「マッキンゼーで働くことは、いいビジネス経験になる。いくつもの企業と産業、それらが抱える問題を短期間で見ることができる、凝縮されたチャンスだ。学士号を取って、MBAを取って、そしてMCK(マッキンゼー修士)が得られる」p352
元ディレクター(ラジャット・グプタについて)「彼はマーヴィンの価値観を具現化しなかった。はるかに商業的だった。そもそも、彼がゴールドマンの取締役になったとき誰も驚かなかったのは、それが理由だ。彼に対する憎悪が強いのも、そうなるのがわか��ていながら、止められなかったからだ。彼がいたときに会社はぼろ儲けして、いまになって罪悪感を覚えている」p373
《終章 マッキンゼーはこれからも勝ち続けるか》p377
【もはや最高の就職先ではない】
マッキンゼーはライバルのどこよりも人に投資しているが、すぐれた人材にとっては単なる通過点になってしまうリスク、つまり若手をより刺激的なキャリアのために訓練するための場所になるおそれがある。p381
マーヴィン・バウワーは、マッキンゼーが信頼される地元銀行と同様に見られるようになることを望んでいた。しかし今日のマッキンゼーは、近所にある親しげな銀行よりも、むしろ全国規模あるいは世界規模の金融コングロマリットに似ている。いまやマッキンゼーは古めかしい大企業で、1960年代と1970年代に同社が助言していた巨大企業そっくりだ。そのクライアントが企業でも役員でも、仕事の相手は以前よりずっと大きくなった。コンサルタントが取り組むことになる問題は巨大だ。しかし同時に、いまのマッキンゼーは以前は軽蔑していた官僚機構への対応により多くの時間を費やしており、その外側ではなくより内側に入り込むようになっている。p389
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マッキンゼーの歴史を書いたもの。
面白いが、現在を知りたい場合には物足りないかも。
ハーバードを卒業したばかりの新人をクライアントのCEOにぶつけて、金をもらって教育する、というのは普通の会社でもやっていることで、なんとなく親近感。
というのは嘘で、むしろ企業倫理に反すると思っていただけに、マッキンゼーにたいする情緒的な評価も一気に下がった。
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だから何がすごいんだーということはよくわからなかったものの、外堀を埋めるという意味ではなるほどねーという本でした。
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マッキンゼーの生い立ちや繁栄の経緯を知るには良い本である。
書かれていることが断片的で、マッキンゼーの強みと弱みが頻繁に、ほとんど段落ごとに「しかし」「一方」などの接続詞で入れ替わるので読んでいて混乱する。結局なんなのだといいたくなる。
読後の結論としては、マッキンゼーは大会社のCEOの地位の維持、および若いコンサルタントのキャリア形成には役に立つが、社会的には貢献していないということだろうか。
蛇足ながら、この著者は日本について、「日本企業のように皆が手をつないで歌を歌う・・・」と書いているように、知識がかなり浅い。
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頭がいい人たちの権力闘争。どこの会社も似たようなもんだな。
まさか、これと似たようなことが自分のみに起こるとは。
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マッキンゼー、いやコンサルタントという職業の歴史。アメリカの経済史とともにリーマンショックまでつながる大企業化というゴールドマンと同じような歴史が興味深い
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コンサルティングもブランド次第だ。 背が高くて青い目のオックスブリッジが採用基準。企業の重役が高級クラブに連れて行くにふさわしい彼らには、法外な請求書を文句も言わずに支払う。世の中、そんなもんだ。はっきりいって、しょうもない。
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設立から現在に至るまでの流れが書いてったあけれど、コンサルタントって華やかに見えて泥臭い仕事が多い印象。昔は人種差別してたり高身長しか採用しない会社だったんだね。
アップorアウトの世界は厳しいけれど仕事の満足度は高いんだね。
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マッキンゼーの通史としてよく出来た内容
大前さんの話なども興味深く書いてあるが、基本はアメリカでの動きが主
実によく下調べをして綿密に書いてあると思うが、結論というか著者の主張はやや弱いかな
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読者が知りたい「秘密」は「Mckはどのような提案をして『ザ・ファーム』となり得たか」。その肝心の部分にはほとんど触れられていない。かろうじて第6章と第9章に申し訳程度に公開情報を肉付けした内容が掲載されている。
McK盛衰の歴史を辿る本としては悪くない。全体的にはMcKを賞賛しているが一応の批判もある。しかし、原文のせいか翻訳のせいか文章が回りくどく分かり難い。類書の『ブラックストーン』『ゴールドマンサックス』と比べると見劣りする感は否めない。
話は逸れるが大前研一がトム・ピーターズやハーブ・ヘンツラーと並び称されている。著書「企業参謀」の迫力は凄いものがあったが、現役当時の切れ味の鋭さをうかがわせるエピソードだ。
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The Firm:
The Study of McKinsey and its Secret Influence on American Business ―
http://www.diamond.co.jp/book/9784478023518.html
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マッキンゼーの歴史がよく分かった。知識を売り物にするという究極難解なことを生業としつつ、経営者の代理やエクスキューズとしての役割も事実多いことも分かった。訳は(というか原書?)少し読みにくい。Aということを言っている流れの中で急に反対の内容であるBが出てきて、そのトピックを入れたかったのは分かるけど流れ悪くてどっちの立場で話してたいのか分からん、て感じになってるところが結構あった。
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科学的なアプローチを現実的に経営に取り入れ、仮説とデータ、証拠を用いる手法でビジネスの問題を解決した最初のコンサルティングファーム。
アメリカの成長、躍進の影にマッキンゼーあり。
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「世界で最高に優秀な人材は、本当に意味のある貢献をしているのか」というメッセージから始まる。世界最高と呼ばれるコンサルティングファームについてその実情と実績、社会に与えた影響を描いている。マッキンゼーや社員が出している書籍は多いが、外からマッキンゼーを描いたものとしては少なく貴重。社の歴史を読み進めるなかで、創業時の価値観、社員としての自負、同窓生ネットワーク、等、世界最高とされる要因がいくつも出てくる。社員のコメント含め良くここまで書けたなと。
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マッキンゼーの歴史と共に、アメリカのビジネス史、経営学の扱いの変遷を学べる好書。礼賛と批判どちらにも片寄ることなく"ザファーム"が各時代でどのような活動をしてきたのかを丁寧に描いている。