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主人公がとても若くて、子どもいればいろいろ感じそうだなと思った。
天使の卵を読んだ気持ちでは読めないなと思う。
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「世の中がどんなにきみを責めても、きみの味方をするよ」14歳の少女・茉莉(まり)が出会った20歳年上の画家――その人の名は、歩太(あゆた)。望まれない子どもとして育ち、家にも学校にも居場所がないまま、自分を愛せずにいる少女・茉莉。かつて最愛の人・春妃(はるひ)を亡くし、心に癒えない傷を抱え続けてきた歩太。公園で襲われていた猫を助けようとして偶然出会った二人は、少しずつ距離を近づけていく。歩太、そして彼の友人の夏姫(なつき)や慎一との出会いに、初めて心安らぐ居場所を手にした茉莉だったが、二人の幸福な時間はある事件によって大きく歪められ――。『天使の卵』から20年、『天使の梯子(はしご)』から10年。いま贈る、終わりにして始まりの物語。
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前々作、前作からそんなに時間が経っていたのだと、改めて感慨深く思う。時の隔たりをまったく感じさせない本作である。どれほど時が経とうと、厭されず哀しみを抱えたままの歩太と、生まれてきたという理由で自分のことを愛せない少女・茉莉が、ふとした偶然で出会ってほんとうによかったと思える物語である。世界中にたった一人でも、無条件に自分を全肯定してくれる人がいたなら、人は笑って生きていけるのではないかと思わせてくれる一冊である。
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『天使の卵』『天使の梯子』の続編。
アナザーストーリーである『ヘヴンリー・ブルー』はさておき、
梯子で完結だと思ってたので、続編は意外だった。
まぁ、でも、純粋な続編ではないかな。
今回は、歩太、夏姫、そして春妃の物語ではない。
梯子も慎一を主人公にしてたけど、それでも上記3人の物語だった。
公園で猫を救ったことがきっかけで、歩太は茉莉という少女と出逢う。
茉莉は様々な問題を抱え、さらには自分自身にもコンプレックスを
抱えていた(容易に拭うことができぬ程に植え付けられていた)。
そんな茉莉が歩太と出逢ったことにより「出口」を見つけていく、
そんな物語になっている。
ほんの僅かだが歩太について描かれている部分もあり、
その点こそが本シリーズのファンが読みたかった部分だろうな。
村山さんもそこを描きたくて茉莉の物語を引き出してきたのかも。
歩太の器が大きすぎる気がしないでもないけど、
彼も夏姫もそれだけの日々を過ごしてきたんだろうな。
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天使シリーズの最後ということで迷って購入。
好きな作家さんであるが、、、、、、
たまたまの偶然であろうが、最近好きで読んでいる少女漫画「これは恋のはなし」の設定、ストーリー、心に傷を持つ30代独身男性(芸術関係の仕事についている)家族の残した古家に一人住んでいる。家庭の愛情に恵まれないトラウマのある少女(小学生から中学生)と猫を介して出逢い、交流、男性側の周囲の人たちとの交流においても少女が子供らしく人に甘えてもいいのだという基本的な人間への信頼感を獲得していくという物語。男性は少女に恋愛感情を持ちながらもそこに未成年であるという禁忌が働き、性的な側面、将来への期待という感情を抑えながら、大人の男性として少女に愛情を注いていくという美しい物語。エピソードは違うが殆どが一緒。
あまりにも相似点が多すぎて、正直驚く。
力のある作家さんで好きだけれど、、、、、
ある種の漫画は文学を超えるということが儘あるけれど、読む順番の影響もあるだろうが漫画の方に軍配を上げざるを得ない。漫画のほうが一方的ではない双方の影響の与え合いのエピソードが満載であったし。
ただ、その話をした息子曰く「歩太君が幸せになってくれれば良いよ」と。
そうだね、そうかもしれない。
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ふわふわした幸せだけでごまかさない、ちゃんと痛みや苦しみを伴った幸せが描かれているのが素敵です。
過去の傷を持ったままで、そのままみんな幸せになってほしい。
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ざっと卵と梯子を読み返してから読んでみた。
やっぱり忘れてるところもあってたので……
心を閉ざしたふたりが出会い
手探りで相手を感じながら、序々にこころをかよわせ
こころをひらき、再生してく
自分の居場所を見つけられることができて、ほんとよかった。
村山さんらしい言の葉の紬ぎかたで
読み手のこころも、ふんわりとシアワセにつつまれた。
この一作だけでも完結できるけど、
やっぱり前の二作を読んでからの方が、
微妙な心の変化をひろっていけるかな。
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心の居場所のない少女 茉莉と歩太の出会いがお互いをかえていきます。
お互いの傷をなめあうのではなく、ただそこにいるだけで癒され前に進んでいける存在って素敵だなって思いました。必要な場があることって大切です。
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最終章というから完全に決着がつくかと思いきや、そこには始まりも匂わせつつというなんだか私にはいい終わり方でした。
”人は誰かに必ず救われる”それは手を差し出された方なのか手を差し出した方なのかそれとも両者なのか。どんなに絶望を語っている人物がいてもその先に希望が見えるストーリーは読んでいて気持ちが沈まないので良いです。
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天使の卵、天使の梯子が本当に大好きな本なので今回の本が出ると知った時はウキウキしてしまいました。
今回の作品にはもちろん今までの作品の登場人物がたくさん出てきて、長く会えていなかった知人に会えたように何だか懐かしい気持ちになりました。相変わらずみんな優しくて繊細で温かくて、文字を追うごとにこちらまで優しい気持ちになり、心がほぐれていくという感覚を覚えました。
今回の新しい登場人物の主人公茉莉もとても魅力的な女の子でした。こちらがハラハラするほど危なっかしくて強がりで、でも芯はとても強い。いつか歩太と…と期待してしまいました。
この本も読み終わってしまうのが勿体無いと思うほど大好きな本になりました。
2013.11.29
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天使シリーズの最終巻ということで楽しみにしてました。アユタ君が幸せになってよかったです。甘々のハッピーエンドですが、満足しきりです。
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天使の卵シリーズ
天使の梯子からさらに時は経ち
歩太はまだ立ち直れていない
そんな彼の前に大きな闇を抱えた少女が現れる
その少女は失われた彼にとって唯一の女である春妃に似ていた
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天使の卵から20年、天使の梯子から10年。この天使の柩で、天使シリーズが最終章となる。
恵まれない境遇にいる茉莉が歩太たちと出会って、触れ合ううちに代わっていく。そしてそれは、歩太にとっても過去から立ち直る大きな出会いになった。
何はともあれ、ハッピーエンドで良かった。
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『天使の卵』、『天使の梯子』に続く完結編。
個人的には『天使の梯子』でスッキリしたので、この作品は本編の完結編ではなく、番外編っぽく感じた。
長い年月が経っても、みんな亡くなった春妃のことを考えているんだなぁとぼんやり思った。
この作品の主人公は歩太でも夏姫でもなくて、新しく登場する中学生。そこがいいと思う。
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天使の卵、天使の梯子のその後…
少女の言葉で綴られるこの物語
歩太がなぜこの少女に⁈ってその理由がわからず…思ったけれど、最後は納得でした
歩太が幸せになってほしいっていうのはみんな思っていたと思うから
良かったかな
切ないけれどふわっと暖かな気持ちになれるお話
大好きです
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村山先生の「天使の」シリーズ完結編。
友達のつぶやきで発売を知り、近くの書店へ走るも置いてないやんけー!
次の日車で別の本屋へ出かけてようやくゲット。
こんなにワクワクしながら本を開く感覚は久しぶりです。茉莉と歩太の出逢いのシーン辺りから世界観に引き込まれて、終盤は先を読み進めたい一方で少なくなっていく残りページに名残惜しさを感じつつ一気に読み終えてしまいました。
幼い頃の祖母の言葉が原因で自分を肯定できない茉莉が歩太達と関わりあっていく中で少しずつ変わっていく様子が本当に幸せそうに描写されてます。歩太が茉莉に掛ける言葉の中には読んでて背中がむず痒くなってしまうようなものもあって、現実で聞いたらちょっと白けてしまいそうなんですけど村山先生の描くこの世界観でだからこそ、素直にいいなって思えます。もしかして茉莉のような壮絶な人生を歩んできた人にとっては本当に欲しい言葉なのかもしれませんけど。
2作目天使の梯子では、春妃の死後、前に進めずにいた夏姫が教師時代の生徒だった慎一との再会をきっかけに少しずつ心を開いていく。あれ、じゃあ歩太はどこで救われるの?心に大きな傷を抱えたまま生きていくの?と思ったら、村山先生、ちゃんと歩太も救ってくれました。
茉莉が歩太と出遭って幸せになった今だから言えるけど、春妃と春妃の子が死んでしまったからこそ、生まれていたら同じ位の年であったろう茉莉が歩太にとって気の置けない存在になっていく。絶望の中にいた茉莉を救い出し、歩太自身も幸せなっていくという物語は、大切な人を失ったとことにも視野を広げてみれば意味のあったことなんじゃないかと思えました。