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『普通に働け』っていうタイトルがまず、秀逸。
短いのに、インパクトがある。サブタイトルもなし。
長くて明らかに狙ったようなタイトルが多い新書の中で、これは良い。
脳内にガツンと響いた。
そして、割と骨太の本だった。
普通の定義が読んでいても難しかったけれど、大企業でも外資系にも勤めていない、天才でも秀才でもない人たちが世の中には大半いて、その人たちが世の中を動かしているということ。
一部の信憑性の薄いデータや都合のいい部分だけをピックアップした、絶望感を煽るもの、反対に奇跡的な成功を夢見させるもの、センセーショナルな話題性を作るための結論ありきの記事に踊らされない(論じられている元のデータを確かめる)こと。
天才も秀才も成功者も、謙虚さを失わずに陰で惜しみない努力を重ねており、努力できるのも才能だということ。
なるほどなぁ、と思う。
情報に翻弄され、一喜一憂することがある。でも、その情報は一元的に都合のいいように切り取られた断片に過ぎないかもしれないし、それで絶望する必要は無いけれど、一部の天才たちが起こした奇跡に自分を無理に寄せることも出来ないのだ。
今できることをしよう、ということが「普通の人」の幸せなのだろうな。
第三章からが特に面白い。
第四章の鹿毛康司氏との対談、海老原嗣生氏の解説まで、なるほどなぁが詰まっていた。
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普通に働くことがどこまでしんどくていいのかをもうちょっと書き込んでもらってもよかったのではないかなあと。読者は大学生だろうけれど、彼らはこういう本読むことあるのだろうか。
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メディアに躍るのは極端な例と煽るような言説。正直、そういったものに辟易していたので、著者の主張がすんなり入ったのだと思う。特殊な例を除いて、普通に働いて生きることがどういったことか書いた本。四章はエステーで消臭力のCMをつくった方との対談。
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弟が教えてくれた本。すっごく優先度低めな感じで勧めてきた。
けどそんな本ほど先に読んだりする。ここまで計算されてるんだろうか。
自分では手に取らない本だと思った。
一つの会社で淡々と働き続ける人を尊敬する。
わたしはきっと極度の飽き性。
社畜というのは90年代前半に広まった言葉らしい。
てっきり最近の言葉かと思っていた。
>もう一つの例をあげよう。宮崎駿監督作品ジブリの『風立ちぬ』である。
風立ちぬは友人の大好きな作品で、一緒に観たことがある。生きていると時々この作品について出会い、一般教養なんだなあと感じる。観てよかった。機会をくれてありがとう。
>その企業では、不正受注が慢性化している。本当の売上は誰も分からない。
友人の転職した企業や、出向先のエピソードを思い出した。
顕在化していない事例、まだまだあるのだろうな。
>実際は、単に漂流しているだけだとしても。
自分のことかなと思った。汎用的なスキルとか、キャリアアップとか、分からなくなってきた。
>「ペンは剣よりも強し」という言葉がある。
慶応の校章を想起した。かっこいいなあと。母校とかではなくて、飲み会のゲーム(うろおぼ絵)で、お題になった想い出。
余談だけど、三田キャンパスの銀杏も素敵だったなあ。
>学生の罪って、「考えていそうで考えてない」。やっぱり知識と思考力って、また別ものなんですね。
わたしのことだろうか。社会人だけど。目に留まったことばなのにちゃんと理解できてないのがなんだか悔しい。
>あのね、「自分に合う会社」って、自分本位じゃん。
激しく同意。「野ブタ。をプロデュース」という本を思い出した。ドラマの方がしっくりくる人多いかも。
「学校が自分に合わなくて。。」と転校してきた同級生に主人公は「学校が自分合わなかったのではなく、自分が学校に合わなかったんだよ」みたいなことを心の中で言っていた気がする。