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感想
2000年代の初頭、会社は創業者のものだという経営者の時代についていけない放蕩経営の様子がよく分かる。経済の変遷も学べて面白い!
民間会社は潰れるに任せるのではなく、変に国が介入してくる日本の社会で鷲津が抗う様子が分かる。
日の丸親方、銀行は国が助けてくれる。そういう日本の文化が経済をダメにしている。ある意味それが続いているので今の日本経済もダメなのかもしれない。
あらすじ
ハゲタカ鷲津が帰ってきた。前回の銀行のスキャンダルから1年、鷲津は海外で放浪生活を送っていたが、帰国することに。鷲津がいない間に、アランが事故死を遂げ、新たに社長になったポールによって、ミカドホテルへの投資は打ち切られ、料亭などの不動産も処分されそうになっていた。
鷲津はポールの行ったことを全て元に戻すように指示し、自分はアランのやりかけた鈴紡のMBOに乗り出す。
鈴紡の建て直しはUTB銀行系、独立系アイアン・オックスファンド、ホライゾン系と3つに分かれる。鷲津はマスコミと世論を味方につけ、鈴紡の役員も味方にして9割方、ホライゾンはMBOするところに漕ぎ着けるが、政府のルネッサンス機構によってどんでん返しを喰らう!下巻へ。