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斜め読みでパラパラと読んだ。インタビュワーの「分かってます」感があった。(インタビューとしてはあまりよくない)
いまの世界に生きていて、問題だらけなことは分かっている。自分はそんなときに昔の本を読んで「逃げて」しまっていたような気がした。すべてを「引き受ける」アシタカは自分の憧れの人である。
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――ひょっとすると自分の中にすごくアバンギャルドな創作指向性みたいなのがあって、それを抑圧してるんじゃないかということは全然感じませんか。
「全然感じません。全っ然、感じません」
――ということはやはり、基本的にはいわゆるエンターテインメント的なものへ向かうのは、自然の中の流れであるということですか。
「ええ、そう思ってます。だから僕は――これはあちこちで喋ってることですけど――『人というのはこういうものだ』っていうふうな描き方じゃなくて、『こうあったらいいなあ』っていう方向で映画を作ってます。『こういうもんだ』っていうのは自分を見りゃあわかるんでね」
――(笑)。
「このだらしなさとか、そんなの今さら他人に言われたくもないし、他人に伝えたいとも思わないです。そういうことで共感を得たいとも思わない。そういうだらしない部分っていうのは、これは要するに恥の部分であって、それはもうこっそり隠してお墓に入りゃいいんでね。その底知れない悪意とか、どうしようもなさとかっていうのがあるのは十分知ってますが、少なくとも子供に向けて作品を作りたいっていうふうに思ったときから、そういう部分で映画を作るのはやりたくないと思ってます。映画だけじゃないです、他のものもそうです。それは大人向けに作るときは、また違うでしょう。大人に向けて作ったら、多分『あなた生きてる資格がないよ』ってことをね(笑)、力説するような映画を作るかも知れませんけど」
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渋谷陽一の立ち向かいかたが、「喧嘩ごし」的に気合が入っていて、宮崎駿の答えが、ある種、言いたい放題。ここまで言わせた渋谷君はエライ!
https://plaza.rakuten.co.jp/simakumakun/diary/202002160000/
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コロナ禍の中で再上映されたナウシカともののけ姫を映画館で観て、漫画版ナウシカを読み直したところに図書館で発見。全編、インタビューでの対話形式で書かれています。押井守著のジブリを評する本に、「宮崎駿監督作は『意味しかない』」とあったけど、この本を読んでなんとなく納得。インタビュー自体が宮崎駿好きによる、宮崎駿好きの為の、という感で置いてきぼりくらうところもありましたが、意外と喋る宮崎さんが結構助けてくれました。ところで、毛虫が主役の「ボロ」というアイディアはポニョに繋がるのかな、と予想。
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文庫本発行にあたって若干強引なインタビューの引き延ばし感が否めないが...(結構繰り返しも多い、本来カットすべき記事とか)
それでも駿さんの言葉が充分に響く本でした。「作る」を舐めてはいけない。
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白黒はっきりさせるようで、のらりくらりとかわすようでもある、掴めない御方です。2002年、初版発行のハードカバーの方を読んだのですが、『コクリコ坂から』のことだな、と分かるところがあってニヤリ。あれ?監督に就かれた方違いますか??
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ジブリ作品に出てくる人たちが好きだ。
特に主人公たちは、みんな(たとえ幼くとも)葛藤を抱えて生きているから。
このインタビュー集を読むと、監督の宮崎駿自身が、ものすごく葛藤を抱えて生きている人だということがわかる。
言ってることは、かなりひねくれたオジサンなんだけど、そのものすごく奥の方に、絶対に消えない小さな希望の光がある。
それを力任せに取りだして、みんなにどうだ!!と見せたい反面、誰にも見られたくないから、大事に大事に隠しておきたい、といった矛盾した気持ちのあいだから、こぼれ落ちたものが、ジブリ作品にちりばめられているような気がするのだ。
こんな感想も、宮崎監督は「わかったことを言うな」と一蹴するのだろうけど。
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最初のインタビューこそ謙虚さが勝っていてまっすぐに応えようとしている姿勢が感じられるのです。しかし、だんだんと、インタビュアーに慣れてきたのでしょうか、あけっぴろげに感じられるところもあるし、歯に衣着せぬ発言も多数あるし、気難しげなところもあるしで、もともとけれんみの無いお人柄のようではあるのですがざっくばらんに話をしてくれている印象に変わっていきました。その結果、宮崎駿さんという、一人の人間であり、アニメーション映画監督であり、アニメーションの技術者であり、表現者であり、という丸ごとにすこしずつ触れられるような出来栄えの本になっていると思いました。そして、たびたび、「いやはや、面倒くさい人だな」と笑えてしまいました。
面倒くささでいえば、このなかで語られる手塚治虫さんについてもかなりです。漫画を描いているぶんには神様と言われるほどの天才的な技術と表現力を発揮する人でも、アニメーションの分野での仕事ややり口は、宮崎駿さんの言い分のよると「彼がアニメーションでやったことは僕は間違いだと思うんです」でした。製作を安く受け合ったり、イエスマンしか周りに置かなかったり、いろいろあったみたいです。
また、『エヴァンゲリオン』の庵野秀明さんと『攻殻機動隊』の押井守さんにたいする言及があるのですが、彼らへのすごいこきおろし方をしていてびっくり。読んでいくとわかりますけども、どうやら気心知れた仲みたいですね。アニメ世界の世間は狭いようで。
『風の谷のナウシカ』から『千と千尋の神隠し』まで、映画を作った動機やどういう流れの中での作品なのか、また背景にある宮崎監督の思想や知識(マルクスだとか照葉樹林文化だとか)を断片的に知ることができる内容でした。映画の一部分やキャラクターの解説になっているところもあります。
あと、コミック版『風の谷のナウシカ』に触れている箇所も多く、このコミック版にわくわくどきどきした者から言わせてもらうとぞくぞくしてくる話を聞けたような感じでした。名作だと思っているのですが、宮崎さんは苦役のようにこなしていたところがあるようで、スタジオで彼の半径何メートルかではコミック版ナウシカは無かったことになっている、と。もし誰かが触れたら怒鳴り散らされたり不機嫌になってどうしようもなくなったりしたそうです(やっぱり面倒くさいですね)。
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どれだけこの世界の現状を悲観して見ていようが、結局は絶望ではなく希望を見せる為に映画を作るのが宮崎駿監督なんだよなぁ、、、、
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夏と言えばジブリ。
金曜ロードショーにジブリが並ぶと夏を感じる。
今年は宮崎駿の新作、「君たちはどう生きるか」が公開されています。
ジブリに関する物語が読みたくて、「スタジオジブリ物語」と併読していた一冊です。
1990年代のインタビュー集で、
インタビュアーの渋谷さんも著名な方なんですね。
二人のやり取りが途中喧嘩のようだし、
インタビュアーの考えを押し付けているような印象も受けましたが、文字だけだからですかね。苦笑
映画は受け取り手の見方、
感じ方に委ねたい部分もあるから、
名言はせず抽象的に伝えている印象の宮崎監督と、
だからこういうことでしょ、という感じのインタビュアー。
途中、インタビュアーの文章の方が長くて、
宮崎監督が「そうですね」の一言で返してるのは、
笑いました。苦笑
宮崎監督の最初の一言が、
「いや」「いや、だから」みたいな言葉が多くて、
インタビュアーが違うのか、
宮崎監督の元々の性格なのか、
あまり詳しくない私には判断できず。苦笑
子どもに向けて映画を作っているというのは、
とても腑に落ちました。
「あんな人いない」に対して、
「まだ出会ってないだけかもしれないよ」と言いたい、と。
ヒーローでもヒロインでも、特殊能力がなくても、
ちゃんと自分で立って頑張る、
千(千と千尋の神隠し)を描きたかったというのが印象的でした。
読んでいて宮崎監督節に苦笑いしたり、笑ったり、ほっこりしたり、はっとさせられたり。
宮沢賢治の本が読みたくなりました。
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ジブリ映画が好きなのに、その生みの親である宮崎駿さんのことはあまり知らなかった。
色々な作品の制作時期にあわせ、宮崎駿さん自身の言葉が読める 興味深い作品だった!
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インタビューをまとめた本なので、比較的読みやすい本でした。ただ、インタビュアーがはじめにに書いてある通り本人も認めてる通りちょっと喧嘩腰なのがそこが読んでてしんどさを感じた。内容自体は各作品のことやアニメーションに対する気持ちや姿勢、世の中とどう関わってていくかを書かれていてなるほどなと思いながら、宮崎駿さんってなんかこうつかみどころがありそうななさそうな不思議な人だと思った。また改めてジブリ作品を観てみたくなった。
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インタビューを読むのはあまり得意としていないが、本作は興味深かった。宮崎駿氏の思想を少し理解することができ、作品の解像度が上がった気がする。作品のことだけでなく、仕事としてのアニメーションについても触れられており、業界の様子を垣間見ることができた。