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発達障害、主に自閉症のお子さんへの対応を主体として構成されているようですが、多動で落ち着きのないお子さんや、言うことをなかなか聞いてくれない(やるべきことをなかなかやらない)お子さんにも良いかもしれません。我が家では、言語化していないだけで実行していることも多くあったのですが、ものを激しく叩く、投げるなどの問題行動の際に、代わりに太鼓を叩かせて誉めるなど、なるほどと思うことも多くあった。我が家では、大きな声で一緒に歌って楽しい気持ちにさせるということをしていたが、このように他の具体的な方法を提示されると、バリエーションが増えた気持ちで、それもやってみたいと思いました。中には理屈ではわかっているもののなかなか難しいことも多いが、これは親も慣れ、成長していくことが必要なのだなあと思いました。かわいいイラストや四コマとともに説明されており、とても読みやすいですが、唯一難点があるとしたら少し大きくて持ち運びには適していないところかな。時々読み返して心がけたい内容も多かったため、文庫サイズもほしいですね。(私が知らないだけで、すでにあったらごめんなさい)
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備忘録
・親が会話と動作のプロンプトを適切に行い誘導することで、子どもの経験の幅が広がり、自信につながる。
・マンドトレーニングと並行して物の名前を教えることで、会話の幅が広がる。(リラックスしやすい食卓などは場として最適。テレビを消し、数十分楽しめると良い。くすぐり遊びの中に導入も可。)
・遊びを利用し、形容詞のボキャビルをするのも良い。(対義語・方向の概念等。あえて最後まで言わず、発話を促すテクニックも。)
・親が感動したことを言語化して伝える。
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これは万人にも共通する言葉かけの本だと思う。
自分自身にもこの本のように向き合っていけたら、すごいんじゃないかと感じます。
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勧められて読みました。発達障害のある子どもはおろか育児の経験すらありません。発達障害に関しての知識は、ないに等しいです。
結論から言いますと、読むように頼まれた本だったので最後まで読みましたが、子どもとの接し方において新しい発見みたいなものは特になかったです。
子どもとの向き合い方の内容はほとんど普通、というか当たり前の内容でした。声を掛けても全く反応が無い、また、まだ言葉が話せない子どものお世話をした事はありませんが、私自身小学校4年生くらいまでは、年長者が他にいないこともあり近所の子供たちの面倒を私一人で見ることも多く、その際は本書に書かれている内容で応対していました。弟妹を連れて来る子もいたので3歳くらいの子も何人かいましたが、定型発達の子どもならこの本に書かれてある内容でまず問題なく交流出来ると思います。
18〜19ページに書かれているプロンプトやコンプライアンス、スモールステップなど、ABAを利用した働きかけにおいては、真新しいどころか、そもそも子どもとの向き合い方はこれ以外想像できませんが……。子どもというのは放っておいても勝手に育つ、と聞いたことはありますが、まさか本当に自主性に任せる訳でもないでしょうし、気になりました。
新しい発見こそなかったものの、本書を読んで強く感じたのは、いかにワンオペ育児が辛く厳しいだろうかということです。
強固なオウム返しについての内容を読んだ際に思い出したのですが、子守りしていた近所の子どもたちの中に、この例のように強固なオウム返しをする子がいました。私自身『まだ上手く話せないんだなぁ、でもそのうち話せるようになるのだろう』と思い、深く考えずオウム返しと向き合っていました。おかしなやりとりをしていると興味を持ったほかの子たちも声を掛けに来ました。声を掛けに来る子はサポートしたいと思う時だけこちらへ駆け寄り、解決すると自分の遊びに戻っていました。うまく会話出来ないことに対応出来ずに困ってしまう子や、その子と関わり合いたくない子は離れて遊んでいてちょっかいをかけることはありませんでした。サポートしようと思う者だけが周りから「この時は『〇〇』だよ」「〇〇って言うんだよ?『〇〇』」「〇〇」とみんなで明るく声を掛け続けていると、いつの間にかオウム返し自体なくなっていました。
たまたまそのように感じただけかもしれませんが、本書の内容を鑑みると、負担の少ない状態での余裕のある応対が功を奏したのかも知れないなと思いました。そもそも、周囲の環境によっては、いじめや意地悪の対象にされてしまいやすい特徴のある子どもこそ、衆人環視の下で負担を減らしながら見守りサポートすることが必要なはずだと思うのですが、家族という窮屈な枠組みのみで賄わなければならない現代の日本の育児環境の劣悪さを改めて思い知りました。家族は休む間も無いのだろうと思うと、居た堪れません。実際の育児は想像以上に過酷で、18〜19ページの応対方法が頭でわかっていてもこんな風に応対出来ない、というのが実情でしょうか。
以下、本書を読んで気にな��た点です。
まず、ファーストフードで実際にオーダーさせてみるという項目のところに、(書かれておらずとも当然の事なんですが)「空いている時間帯を選んで」だとか「実践する際にスムーズに行えるよう練習は充分すぎるくらい行ってからにしましょう」くらい書いておいて欲しかったです。あと、大切な経験を積ませてもらうのですから、店員ではなく店員さんなどの表現の方が好ましいのではないかと。
あと、言葉かけのチャンスがたくさんあるという表現が「転がっている」になっていたり、さまざまな種類の質問を織り交ぜることで語彙力や会話の能力を高めるようにとの表現が「角度のちがった問いを次々と投げかけることで」とあって『次々に質問をしてしまうとパニックになってしまうのでは』と気になってしまいました。
特にモヤモヤしたのは、91ページの問題行動について書かれている項目で紹介されていた自閉症の当事者Aさんについてです。Aさんは普段から著者と交流のある方なのか、ただブログを見て知っただけなのか気になりました。突然名前を出す必要がわかりませんでした。
22ページの平均台での花子ちゃんの親御さんや、141ページの「オレはオレ流でいく」のエピソードも、わざわざ書かなくていいのになと思います。
そして友達に耳元で「『死ね』とささやかれ続けた」や、「うんちを少し洩らしていた」などの内容を、著者のお子さんたちは本に載せてもよかったのかな、と心配です。いじめに関しては、数週間も耳元で囁き続ける行為は陰湿かつ悪質で、友達ではないと思うのですが。
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教育関係のお仕事をされている方にもオススメ!子どもをどう支援するか、スモールステップとはどういうことか、どんな言葉かけをしていけばいいか、が具体的な事例を元に書かれています。お子さんの発達に悩む方だけでなく、全ての教育場面で必要な言葉かけがよくわかります。
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応用行動分析での指導について、4コマ漫画はとても分かりやすかった。褒め方、遊びの効果など、ポイントになる部分を理解することができた。実践するのは、難しいが、頑張ろうと思った。
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良書!行き詰まった時に何度でも読み直したい。
発達障害を持つ子だけではなく、すべての子の子育てに役立つと思う。内容がスーッと入ってきた。
イラストもとても分かりやすい。
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再び妻に読むように勧められたため読んだ。前回は「グレーゾーン」の子供に関する理解を深める本だったが、今回はそうした子供の言語習得や行動を手助けする機会利用ABA(応用行動分析)を利用して、家庭でもできる効果的な子供への接し方を漫画も含めてわかりやすく解説する実用書であった。
個人的には、大変わかりやすく、なおかつ実践も比較的容易で、手法も納得のいく接し方が十分網羅されているように感じた。療育に疲れる親への心の持ち方も参考になった。是非我が家庭でも実践したいと思う。
以下、備忘録
・機会利用ABA(応用行動分析)
・課題を細かく分ける(スモールステップ)、成功体験を重ねて子どもの自己肯定感を高める。できなくても「頑張ってるね」等の過程を笑顔で褒める。
・臨床心理学では、セラピストと対象者が互いに信頼する状態を築くことを「ラポール形成」と呼ぶ。大人が率先して楽しむことが重要
・間違えて頭を叩く場合→手を押さえ「あっ、間違えた」と言えばいいんだよーと教え、スキンシップをとったり、面白おかしく問題を解いたりする。
・できない課題には手助け(プロンプト)、やり方のお手本、指差しプロンプト、できたら褒める。
・コンプライアンス、子供の言いなりにならない、拒否されても笑顔で無理やりでもオッケー。
・言語学習には繰り返し学習が有効
・最後は必ず褒めて終わらす
・課題を設定・記録。短期間の繰り返しが重要
・問題行動の適切な対処法を導き出すためにABAで活用されるのがABC分析。ある行動を前の状況→行動→結果に分け、その行動がどういった状況で起きたかまで遡る。お菓子をねだって泣き喚く→親は屈さない→我慢できたことを褒める。Aを変える場合なら、事前通告もアリ(ちゃんと「わかった?」と確認)
・褒め言葉を台無しにする言葉かけに注意
・指差し声かけ「あっ!」「あー!」から。宝探し遊びもよし
・指示の出し方。できるだけ肯定的な言葉がけに、「歩こうね」「コップしっかり持ってね」「片付け終わったらテレビ見ようね」
・子供に届きやすい指示の出し方。そばに行って話しかける。注目させるには目を合わせて話す。「さっきなんて言ったかな?」
・イントラバーバル(会話を続ける力)親「赤信号は?」→子「止まれ」、親「靴を」→子「揃える」
・子供への指示は具体的に。ひとつずつ順番に。事前にイントラバーバルするのもよし
・子供が何かこぼしたら「あっ」と指差し注目→「こぼれちゃったね。どうしたらいい?」→「台拭きでふくんだよね」「どうしてこぼれたのかな」
・かんしゃくおこしたら、抱き寄せて数字をカウント
・子供が注意を引くために問題行動する場合、あえてスルーして、良い行動はほめる。ゲームに負けてかんしゃく起こしたときは「悔しかったね」と声かけ
・マンド(要求言語)トレーニング。子供に「ちょうだい」を言わせる。
・①子供の言葉や動作をまねる、②動作や気持ちを「子供の言葉」で代弁(リズムをとったりする)、③親の気持ちや行動を実況中継(単語を一語ずつ区切る)、④子供��言葉に新たな情報を付加。子供の言い間違えは頭から否定せず、笑顔でさりげなく言い直し、その後プロンプトで言わせてみる。
・「つぶやきプロンプト」。親が先に子供の言うべき言葉やヒントをつぶやき、それに続けて子供も自身の言葉を引き出す。親「洗面所で手を洗おうね」→「どこで手を洗うんだっけ?」と聞き、子「洗面所」を引き出す。ある程度言えてきたら、プロンプトをとって2つ目から質問
・子供の反応が悪い時は「マイク作戦」
・散歩中に子供が抱っこしてほしそうなら、「抱っこ」と言わせたり、カウント10を活用
・料理は絶好の子供の成長機会
・食事の前、子供に配膳を手伝わせたりする。
・食事中は、「ちょうだい」を引き出したり、「〜ほしい?」「うん」(ジェスチャー付)とプロンプトする。
・好きな食べ物をわざと遠ざけたり(笑顔)して、「これは?〜」と名前トレーニング
・マンドやものの名前を教えるトレーニングは子供がある程度食欲が満たされたときにやる。
・子供がいじめを受けていたら、「パパが守るから大丈夫!つらかったね、よく話してくれたね。ありがとう」と安心させる言葉がけ。いじめっ子に「次やったらお母さんに言うからね」と警告、「いじめられた子はどんな気持ちだったと思う?」と問いかけるのも有効。親との信頼の基に、子供に嫌なことはいやと意思表示させることも大事