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復興予算の流用。まあ、普通は憤る。
官僚は根拠となる法律が承認されたからよい、といい、国会議員は予算書の中身を読み解く力はない、というより読まない。かなり大雑把に言えば、くれ、といえばもらえる仕組みだった、ということだ。「将来の被災地」などという解釈があればなんでも出来る。当然本書もシステムが問題だ、といい、予算のインターネット公開という糸口から白日のもとに晒した効果を言う。
しかしタイトルがいけない。シロアリは生態系の一部である。まえがきに「働きアリがシロアリと化してしまうのがこの国」といった記述がある。シロアリという言葉があまりにも記号的である。そうなると人はかえって中身をしっかり考えなくならないか。
シロアリを完全に駆除したエコシステムを整備できるか。国民がちょっとぐらい殺虫剤をかけても、それに耐性をもった奴らがあらわれる。それよりも、どこかでシロアリがシロアリとして役立つ方法を考えるのだ。そういう教訓にしたい。
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2011年3月11日、東日本を中心とした大震災と津波による沿岸部の被害、そして、東京電力福島第1原子力発電所からの放射性物質の漏洩・・・。その後に「復興予算」と言う名の特別会計が立法府で作られ、被災地と関係の無い場所で多額の税金が使用されています。その結果として現在もなお、東北地方の復興はまったくと言って良いほど進んでおらず、復興のために儲けられた特別会計「復興予算」が、流用されている現実を、著者の取材で明らかにしています。
この本を読んだ感想を率直に書くと「日本に税金を払うのがとても馬鹿馬鹿しい」といった印象です。
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読んでいるだけで改めて腹が立ってくるこの日本の官僚たちが牛耳っている政治形態。復興予算もそうだけど、寄付金だってどうなっているのか考えてみると怪しいものだ。
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本来東日本大震災の被災地に対して使われるべき復興特別予算が全く別のことに使われ復興は一行に進まない。きっとこの過程で官僚、政治家は美味しい汁をいっぱい吸ってるんだろう。
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復興予算が被災者に回らず、関係ない道路建設、イベント費用に流出されていながら、大手マスコミはそれを暗黙のうちに認めていたという、市民には受け入れがたい事実を暴露する本。元は週刊ポストの取材記事。週刊誌が売れなくなり、秘密保持法案が可決された現代の状況で、こういった真のジャーナリズムが継続されるのか、そういった点も考えさせられた。
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読了。とくにこれといった意見を持たない決定権を持つ権力者と、ある一定以上の悪意ある思惑を持つ提言者で話し合いを行うという現実を復興流用問題で詳しく問題提起する。それにしても面白い一冊。ジャーナリズムってこういう事なんですね。
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東日本大震災復興特別会計歳入歳出予定額名目明細書
2011 7 29
復興基本方針 全国防災という名目あり
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恐らく国民の誰もが一度は疑問視した事があるテーマ「震災復興」について、切り込んで取材をしてくれた本です。 私自身も含め、国民ひとりひとりの意識が大事で、日本という国の在り方を改めて認識された一冊です。
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防災というキーワードに当てはまれば打出の小槌のように予算が湧いて出てくる復興特別会計。復興予算が被災地外でも使えるとあって、各省庁がここぞとばかりに国の施設を最優先で執行。被災地で滞る執行を尻目にほぼ予算は100%の消化。復興予算流用の真相の全てが明らかにされている。圧巻は復興予算を拡大解釈し、流用に正当性を与えたとされる復興基本方針を定めた復興構想会議の恐るべき手口。外れた顎はなかなか戻らなかった。
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この本はとても面白い。けれど、あんまり売れていないのかしら?何とか賞も取っているらしいのに。ここでもアマゾンでもあまりにもレビューが少ない気がする。
この本を読んだら、多分なんか文句の一つや二つを言いたくなると思ったのですが。
恐らくは、予算を取ってくる仕事をしている方たちはこの本の内容は業務の範囲だと思うから、我が事に思えてとても読みやすいはず。予算確保する難易度と規模に違いあるだろうけれど。
それに上司、官僚からすれば政治家は現場を知らないというのも、また既視感があるだろう。その下の地方は国家公務員がまた現場を知らない上司として…ああなんだ日常か…休みの日にこんな本誰も読まないわ。
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国家のシロアリ:復興予算流用の真相。福場ひとみ先生の著書。復興予算がそれを本当に必要としている被災地や被災者のために使われるのではなく、政治家やお役人の利権拡大のために使われるなんて絶対にあってはならないこと。人の不幸につけこむようなやりかたで私腹を肥やしているような人はまさにシロアリ、人間失格、厚顔無恥の恥知らずです。
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国民の税金は無駄なコトに使われるという事例集
復興と名を付けさえすれば無尽蔵の額が地域も用
途も関係なく使える・・・この誘惑に勝てる官僚
はいない、令和になってからも新型コロナと名を
付ければ・・・歴史の愚かな部分はトレースしや
すいのだろう『税金払うのバカバカしい』と実感
できる良書です(´・ω・`)