紙の本
中国のさまざまな話。
2014/05/27 16:48
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投稿者:weruboy - この投稿者のレビュー一覧を見る
中国のさまざまな事(尖閣諸島問題など)を知るには大変すばらしい本だと思う。読んだ感想は、中国は脅威じゃなくて、ややこしい国なんだろう。
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中国に関する論点を、日中関係、政治、経済、歴史、文化の5つのテーマに整理し、Q&A形式で解説。分かり易いが内容的には平板。
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昨今では、多くの日本人が「中国ってこんな国」というイメージを持つほどの存在になっています。
とはいえ、中国の基礎問題をしっかり理解できているのか、と問われると、かなり怪しい人も多いでしょう。
「なぜ、中国はああいう国なのか?」。それを理解するためには、その根本の部分を知っておく必要があります。
詳細なレビューはこちらです↓
http://maemuki-blog.com/?p=2380
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日本ではマスコミの検閲に遭って知らされないことを含め、広い視点で書いてあるのがよい。
巨大な「いじめられっ子」という観点が、わかりやすい。
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中国の現状と今後を分析した一冊。
中国についてよく知ってる著者だからわかる視点もあり、勉強になった。
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著者の洞察力の”ファン”なので、こちらも少々賞味期限切れかな?と思いつつ、手に取った。やはり巷の表層的に見えてしまう中国分析より一歩踏み込んでいる。ただこういう人々が様々な媒体で中国とはなんぞやと一貫して世間に理解は得られていない気もする。それだけ”異形”なのだろうか。
P.16
中国人はどちらかといえば「好き」と「嫌い」という二つの感情を併存させて使い分けることに長けた人々と思われます。(中略)つまり極端に言えば、日本人は仲良しとなれば「全肯定」で嫌いならば「全否定」。一方の中国人は常に二つの感情を併せ持ち、その時々の状況の変化や環境に合わせて使い分けているのです。
P.39
黄土高原に生まれた王朝が中原の覇者となり中華を称し、東西南北に住む者たちを野蛮な民族として、南蛮、西戎(せいじゅう)、東夷(とうい)、北狄(ほくてき)と呼んだ時から、現在の中国に至るまでに中国は大きくその版図を拡大してきました。しかしそれは武力にyろう侵略ばかりではありあせんでした。逆に侵略されたことによる拡大でもあったのです。(中略)
周辺の民族が逆に中華に覇を唱えたものの、その王朝が閉じた時には、それまで中華の外にあった民族や土地がいつのまにか中国の版図に組み入れられていたという経過をたどってきたのです。
だから歴史の仮説として、もし豊臣秀吉の朝鮮出兵ー本来の狙いは明に攻め込むことだったとされていますがーが成功していたらどうなっていたかという頭の体操では、日本が中国になっていただろうという歴史学者もいるほどです。同じように日中戦争で日本が勝利していたらどうでしょう。いまごろ中華人民共和国『日本省』だったかもしれないと思えばぞっとします。
P.44
蒋介石の賠償放棄は、実は日本人が恩義に感じるほど単純な話ではないという見方もあります。当時、国民党政府は戦争の犠牲者を二百万人前後(現在、共産党政権は三千万人と公表している)としていましたし、日本が中国大陸に築き、そのまま残してきたいわゆる残地資産を正確に産出し、賠償と差し引きしたときには大した金額にならないと考えたために、そんな少額な賠償金を受け取るくらいならば、賠償を放棄することでむしろ大きな度量を世界に示す方が得との計算が働いたという見方です。また「以徳報怨」も、「徳」を理解できない野蛮人に徳というものを教えるという意味が込められていたとの解釈もあり、単純な話でないこともうかがわせます。
P.69
共産党による圧倒的支配は当然「民主主義」のコストを排除でき、即断即決のメリットも干渉されないメリットも享受してきました。しかしその反面、結果のすべての責任を負わなければならないというデメリットがそこにはあるのです。
「アメリカの大統領は失敗があっても最後にこう言うことができる。『誰が私を選んだのか?』と」ーー。
これは中国でよく聞かれる皮肉です。共産党の権力は大きいのですが、その支配が弱まったときには、西側のようにゆっくりとその権力から降りることは出来ません。また文革や天安門事件における責任追及が起きる可能性も高いと思われます。