紙の本
全著者リストが圧巻!
2015/06/05 21:08
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:佐々木 なおこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
「クマのプーさん」
「うさこちゃん」シリーズ
「ピーターラビット」シリーズ
「ちいさいおうち」
「くんちゃんのだいりょこう」
「ノンちゃん 雲に乗る」
タイトルを聞いただけでも、顔がほころんでくるような…、
そんな絵本のタイトルですよね。
こちら、すべて石井桃子さんが手がけた絵本たちです。
「子どもが、同じ本を何度も読み、そのたびに深い楽しみをくり返せるということは、
人間としての自然の欲求からくるもので、知らないまに、自分をのばしているということになるのじゃありませんか。
そのためにも、いい絵本は、ほんとにたいせつなものに思えるんです。」と石井さんは言います。
ほんとうにそう。
いい絵本に囲まれて育った子どもは幸せです。
そんな環境作りは、大人ができるたいせつな役目だと私は思います。
石井桃子さんが生きた101年から紡ぎ出された「ことば」がたくさん詰まった一冊。
表紙の写真と共に紹介してある全著者リストも圧巻、です。
紙の本
石井桃子さんを知りたい人に
2021/03/29 23:39
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:魔法 - この投稿者のレビュー一覧を見る
石井桃子さんの手掛けられた作品一覧はそれだけでも十分な価値があります!
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子どもの頃は、翻訳者のことなんて全然意識していなかったけど、私の読書生活は石井桃子さんのおかげで、とっても豊かになっていたんだなぁ、と改めて実感。読んでいたら「翻訳者になりたい」と思っていた中高の頃の想いも再燃したかも。
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石井桃子といえば、熊のプーさん。ノンちゃん雲に乗るだ。
ノンちゃん雲に乗るを読んでから、本を読むようになった気がする。思い出の本だ。でも、今、あらすじを読んで、あれ~~こんなお話だったっけって~~~
中表紙に書いてある、「こどもたちよ~~~」は心の支えになってくれるはずと、わたしもそう思う。
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石井桃子さんの作品からの抜粋や、関連の深い方々の述懐など盛りだくさんです。ものすごい行動力と信念が伝わってきて、勇気づけられます。
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ほんとうは、評伝「こどもの王国」を読みたかったのだが、近隣の図書館に所蔵がなく、こちらを読んだ。
ところが、写真の多い、たった120ページばかりのこの本が、あんがい読み応えがあった。
石井桃子本人のことばで語られる内容は濃かったし、原稿の写真や、農業をしていた宮城県鷺沢での暮らしなど、これまで私の目に触れなかったものを見ることができた。親しかった松岡享子や中川李枝子らによって語られる石井桃子も、
仕事に対しては妥協のないひとであったけれども、私生活ではどこか浮世離れしているところもあった、童女のような所もかいま見られ、私にとってあたらしい石井桃子が見えかくれする、嬉しい体験だった。
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山のトムさん(DVD)を見て、実際どんな生活をされていたのか気になったので図書館で借りて読んだ。買って手元に置いておきたいと思います。
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2020.3
じっくり石井桃子さんを知ることができる。作品、お人柄、交友関係、人生、考え方。どれだけ子どもの本のために尽くしてきたか。石井さんがいなかったら今の日本の子どもの本はもっと違っていたかもしれない。それくらい大きなパワーを与えてくれたんじゃないかな。この時代をどう生きるかも考えさせられる。山のトムさんの映画を見てさらにそう思う。
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作家の江國香織さんが、幼いころ、石井桃子さん訳の「ちいさなうさこちゃん」シリーズを好み、絵も文も好きで、繰り返し読んだという話を知り、気になっていた。
石井桃子さんは、翻訳家、作家、編集者として名作の数々を生み出しただけではなく、戦後日本の児童文学の普及と子どもの読書環境の向上に貢献した人物。
絵本の翻訳って、辞書片手に誰にもできてしまうんではないかと正直思っていた。
でもやはり、限られた文字数で、絵と元の言語が作り出している雰囲気をなるべく崩さないように日本語に訳すのは、決して簡単なことでなく、むしろより高度な文学的な技術が必要なんじゃないかと、読みながら思った。
逆にいうと、子ども向けだからって、甘く見ていると、いいものは作れないということ。子どもは潜在的に良いものとニセモノが分かっていて、誤魔化せない。
石井桃子さんの作品をはじめ、今も昔も、読み続けられている本は、やはり、子どもだましではない、本物の児童「文学」なんだと思う。
子どもには、自分が気に入った本を楽しんで読んでほしいと思っている。押し付けたりはしたくないけど、なるべく大人自身も面白いと思えるような名作に出会う機会を用意してあげたいと思った。