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副題「小説の楽しみ」ジュニア新書~清岡卓行「ある眩暈」河野多惠子「小説の秘密をめぐる十二章」ディヴィッド・ロッジ「小説の技巧」井上ひさし「吉里吉里人」夏目漱石「吾輩は猫である」ロレンス・スターン「トリストラム・シャンディ」内田百閒「贋作吾輩は猫である」ウフランツ・カフカ「ある学会報告」ジェイン・オースティン「高慢と偏見」エマ・テナント「続 高慢と偏見」星新一「デラックスな金庫」ミラン・クンデラ「小説の精神」芥川龍之介「鼻」ゴーゴリ「鼻」ジェローム・K・ジェローム「ボートの三人男」川上弘美「神様」フリオ・コルタサル「続いている公園」中村邦生「転落譚」梶井基次郎「檸檬」角田光代「キドナップ・ツアー」内田百閒「件」フランツ・カフカ「変身」ウラジミール・ナボコフ「ナボコフの文学談義」フィリップ・ロス「乳房になった男」目取真俊「水滴」ジョン・コリア「緑の木かげ、みどりの思い」H・G・ウエルズ「透明人間」スティーブンスン「ジーキル博士とハイド氏」志賀直哉「城の崎にて」川端康成「伊豆の踊子」中条省平「小説家になる」吉川泰久ほか「名作はこのようにはじまるⅠ」川端康成「雪国」島崎藤村「夜明け前」深沢七郎「楢山節考」中上健次「枯木灘」「千年の愉楽」「日輪の翼」「地の果て 至上の時」古い由吉「木犀の日」野間宏「暗い絵」サン・テグジュベリ「夜間飛行」庄野英二「星の牧場」ジュール・シュペルヴィエル「海に住む少女」高村薫「マークスの山」堀辰雄「風立ちぬ」トルストイ「アンナ・カレーニナ」ウラジミール・ナボコフ「ナボコフの文学談義」「アーダ」太宰治「桜桃」夏目漱石「草枕」宮沢賢治「どんぐりと山猫」パトリシア・ハイスミス「恋盗人」ドストエフスキー「貧しき人びと」ゲーテ「若きウェルテルの悩み」有川浩「鯨の彼」中村邦生「ドッグ・ウォーカー」太宰治「トカトントン」小島信夫「書簡文学論」リチャードソン「パミラ」ラクロ「危険な関係」フラソワーズ・サガン「危険な関係」綿矢りさ「蹴りたい背中」北杜夫「どくとるマンボウ青春期」井伏鱒二「山椒魚」フリオ・コルタサル「山椒魚」ルイジ・ビランデッロ「笑う男」太宰治「走れメロス」村上春樹「1973年のピンボール」吉本ばなな「キッチン」G・グリーン「ジュネーブのドクター・フィッシャーあるいは爆弾パーティ」山田詠美「ひよこの眼」ルイス・キャロル「不思議の国のアリス」アンデルセン「絵のない絵本」スティーブン・キング「スタンド・バイ・ミー」J・D・サリンジャー「ライ麦畑でつかまえて」チャールズ・ディケンズ「デイヴィッド・コパフィールド」スコット・フィッツジェラルド「グレート・ギャッツビー」ダニエル・デフォー「ロビンソン・クルーソー」マーク・トウェイン「ハックルベリー・フィンの冒険」スコット・フィッツジェラルド「金持ちの御曹司」「お坊ちゃん」老舎「駱駝祥子」芥川龍之介「報恩記」三島由紀夫「文章読本」谷崎潤一郎「細雪」ネヴィル・シュート「渚にて」「日本原発小説集」林真理子「20代に読みたい名作」ヴァージニア・ウルフ「灯台へ」エーリッヒ・アウエルバッハ「ミメーシス」スティーブン・キング「小説作法」中村邦生「月の川を渡る」樋口一葉「にごりえ」「わかれ道」夏目漱石「虞美人草」モーパッサン「泥棒」チェーホフ「少年たち」恩田陸「ノスタルジア」村上春樹「海辺のカフカ」スタンダール「赤と黒」イーヴリン・ウォー「愛されたもの」ミラン・クンデラ「存在の耐えられない軽さ」ジョルジュ・ベレック「人生 使用法」ブルースト「失われた時を求めて」トーマス・マン「ベニスに死す」チャールズ・ディケンズ「荒涼館」バルザック「ゴリオ爺さん」ジェイムズ・ジョイス「ユリシーズ」田山花袋「田舎教師」小島信夫「小銃」三島由紀夫「雨の中の噴水」J・G・バラード「コンクリート・アイランド」コルスタサル「南部高速道路」小松左京「交通渋滞」色川武大「空襲のあと」デイヴィッド・マークソン「これは小説ではない」ロラン・バルト「彼自身によるロラン・バルト」大岡昇平「俘虜記」村田喜代子「名文を書かない文章講座」~1946年生まれの作家で,大東文化大の先生。芥川賞の候補になったとプロフィールに書かれているが,受賞作について言及がないから,候補止まりなのかな。それにしても書き出しを覚えているのだろうか。どこまでの本を読んでいるのだろうか。そうか!出版された本,全部目を通すことは不可能だから,冒頭だけを読んでいるとか!! まあ,そんなことはあるまい。彼の好きな作家は,内田百閒,中村邦生,カフカ,川端康成,ナボコフは同じ本が2回,太宰治,夏目漱石,コルスタサル,村上春樹,フィッツジェラルド,芥川龍之介,キング,ディケンズ,ジョイス,小島信夫,三島由紀夫(まあ,複数回登場したからだけど)。何度ウトウトしただろう,面白くないから,それとも体調?
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読む人も書く人も必読、物語の始まり方。
取り上げている冒頭に倣った形で、その章が始まるのも面白かった。確かに冒頭の印象は大きいし、書き出しに心惹かれて読み始めることもある。
「はじめに」で若い読者たちに二つのことが語られている。ひとつは〈背伸びする読書のすすめ〉、もうひとつは〈読み行為の身体化を心がけよう〉だ。私もこのふたつを念頭に置いて読書をしている。わかるものだけでなく、わからないことを楽しみたい。そして、読んだときの自分を具体的に残しておきたい。
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続いている公園、を読みたくなりました。章としては、色々な小説を紹介している、最後のプロムナードが面白い。しかし、書き出しだけでここまで色々な小説を紹介できるとは…
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小説の冒頭は、我々が住む現実世界と、小説家の想像力によって生み出された世界とを分ける敷居に他ならない。したがって、まさに作家がわれわれを、 中に「引きずり込む」場所であると言っていい。〈デイビッド・ロッジ〉
ユーモアや異変の匂わし、感情や動作の途中、会話に情景描写。どんな物語の書き出しも、作家が最新の注意を払って語り出していることが分かる。しかしこの本では色々な書き出しの種類が列挙されるのみで、その解説が詳しくないのが中村先生の他の本から期待して読んだ私としては物足りなかった。
年月日と場所と行動の記録から始まる小説は最悪だ、と言われているが、しかしそんな小説にさえも、作家の隠された狙いがあったりする。という解説をもっと欲しかった。
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例示されているものは古い作品が多かった。満遍なく知りたかったので、2000年以降の作品がもう少しあれば評価は変わったかも。
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なかなか偏りのあるセレクションだけれども、それゆえに非常に惹きつけられる作品も多いのかもしれない。書き出しが、とても重要な要素であることに改めて気づかされる。