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橋爪大三郎のマルクス講義 現代を読み解く『資本論』 みんなのレビュー
- 橋爪 大三郎 (著), 佐藤 幹夫 (聞き手)
- 税込価格:1,760円(16pt)
- 出版社:言視舎
- 発売日:2014/01/31
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紙の本
欲望とは他者の欲望を欲望する
2014/04/13 18:56
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投稿者:やびー - この投稿者のレビュー一覧を見る
ベストセラー「ふしぎなキリスト教」、「おどろきの中国」など宗教や政治学に造詣の深い社会学学者が、本命である経済学のバイブル、マルクスの「資本論」を読み解く。
文体として、インタビュー形式で語られており内容としては読みやすい。だが、語られている内容は現代の経済を基本ベースに語られており、グローバリズムにおける新自由主義経済が台頭する世界情勢をも「資本論」を補助線に読み解く。
私も、「資本論」を読んだ事はあるが、「労働」「資本」「交換」等、マルクスの書を読み進めるなかでキーワードを本書では解りやすく解説してくれる。
例えば、「資本」とは精算過程の中で消耗しない物と定義する。資本は一年継続して使える物を資本。そうでない物は原材料とし、「タクシー会社なら車が資本でガソリンが原材料」と、日常生活に置き換え説明してくれる。
経済を動かす根底にある「欲望」と、いうモチベーション。資本主義と欲望の関係について資本論には書かれていないと言うのには驚きを覚える。
後世に生きる我々は、様々な要因や概念に捕われ経済活動を複雑に捉えがちだ。
本書を読んで、「資本論」とは、バイブルでありテキストである。様々な解釈や補助線を引き現代の事象を説明出来るが故に今も読まれ続けられるのだろう。
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