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筑波大学の授業科目「へブル語初級a」(第1~15章)、「へブル語初級b」(第16~36章)、「オリエント史文献学Via」(第37章)、「欧米文化論演習IX」(第1~36章)の教科書。
補足説明が細かく丁寧。
聖書を、辞書を引きながら読めるようになる。例外的な用法や歴史的な解説といった細かな補足が加えられ独学も可能である。決して簡潔に速習では無いが、丁寧で読みやすく、難しい文法書では無い。章立ては分量に配慮して細分され、無理なく学習が進められるよう工夫されている。
各章の練習問題が旧約聖書から抜粋されており、おおむね既習の章の文法がわかれば理解できるように構成されている。ただ、解答・解説が無い。節番号が示してあるから適当な邦訳聖書で答え合わせできるので不要、とのことかもしれないが、意訳も有るだろうし解釈の難しい所もあるから、識者と共に学ぶのが望ましいだろう。巻末には日本でもなじみがある聖書の有名な箇所が講読課題に付される。
改訂版ではサイズが変更され手に馴染みやすく、ハンドブックとしても使いやすくなった。
目次
0.ヘブライ語と聖書について
1.アルファベット・翻字・発音概略
2.母音記号
3.音節・シュヴァ・名詞文
4.ダゲシュ・マピーク・先読みのパタフ・冠詞・接続詞
5.語根と派生形の型・パアル型
6.名詞類の性と数・母音変化の原則
7.セゴル名詞・指示詞
8.存在文と所有文・人称代名詞・方向詞・疑問詞・双数形
9.分詞・重子音名詞
10-11.スミフート
12.接尾代名詞
13.前置詞
14.パアルの完了形
15.関係詞
16.不定詞
17.命令形・願望形・指示形・否定詞・懇願
18.wYQTLとwQTL
19-22.パアルの未完了形
23.重子音動詞
24.動詞と名詞類の派生型概観
25.ピエル
26.プアル
27.ヒトパエル
28.ニフアル
29.パアルの受動形
30-32.ヒフイル
33.ホフアル・その他の派生型
34.動詞+接尾代名詞
35.数詞
36.音論―まとめと補足―
37.講読