とにかくぶっ飛んだ小説
2015/09/04 10:26
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投稿者:やきとり - この投稿者のレビュー一覧を見る
捜査官イーサン・バークは川沿いの芝生の上で目を覚ます。彼は所持品を失い記憶を失くしていた。最寄りのパインズという町に助けを求めるが外部とは連絡がつかず、町を出ていこうとする彼を何かと理由をつけて引き止める。この美しい景観の町がどこか狂っている事に気づいたイーサンは徐々にエスカレートする妨害に業を煮やし、遂に強行突破を決意する。。
作者が言うように設定は「ツイン・ピークス」に良く似ている。また前半に何度も繰り広げられる脱出劇と合間に挟まる主人公の過去と現実の行ったり来たりは読んでるコチラが混乱し、何が真実なのかがわからなくなる点も然り。ところが後半はアッと驚く展開となりトンデモない結末へと行き着くことに!
前半が面白いと感じた人が後半の急展開を面白がれるかどうかが本作の評価の分かれどころ。私的には大変楽しく読めました。とにかくこの後が気になるので次巻も続けて読みます。
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自然豊かな田舎町に閉じ込められた男の話。不運な展開に翻弄されつつ、驚異的なバイタリティで脱出を試みる。ジャンル的には、SF、ホラー、ミステリー、冒険、家族愛などいろんな要素があった。
町の風景描写や追っ手と戦う場面の迫力は情景が目に見えるようで、まるでハリウッド映画を観ているようだった。狂った大富豪の酔狂でできた町なのかと思いきや、後半、壮大な町の秘密が明らかになってくる。驚くべきSF的展開にページを繰る手が早くなり、本の分厚さも気にならず読み終わってしまった。文句なく面白いです。
洋の東西を問わず、大風呂敷を広げたストーリーは得てしてエンディングが物足りない感じに終わりがち。でも、この本は綺麗な大円団が決まっていた気がする。その辺も映画的だと思ったゆえんかな。
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世界の終末後、最後の人類たちが暮らしているパインズという街での話。主人公は事故にあい、記憶を操作され、瀕死の状態で街の外に出ようと試みる。
ノンストップのエンターテイメント小説でもありSF小説でもあるが、内容は浅いかも。
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奇妙な町の描写にドキドキし、自分のおかれた状況と戦い続ける主人公にワクワクさせられる作品。
中盤から終盤あたりで驚くべき事実があきらかになり、奇妙な状況に説明がつけられる。
なるほど、とは思う反面、SF的展開ではない方向性で話をまとめていたら(実際できるかはともかく)、どうなっていただろう、と考えてしまう。
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うーん、これは何と言ったらいいのだろう。「予測不能のサスペンス」というところか。いったいどういうこと?という興味で最後まで読んだけど、正直に言うと、駆け足の斜め読み。確かにサスペンスフルで、真相も「予測不能」ではあるけれど、それだけでは面白い小説ではないということだなあ。
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面白い小説として評価される一冊というよりは、映画化することでけっこう受けるかもしれない、という印象が強い作品。というのも、映画『Uターン』(1997年)を思い起こさせる作品であるからだ。
『Uターン』という映画は、オリバー・ストーン監督としては娯楽に徹した異色の作品で、ノワール作家ジョン・リドリーの『ネバダの犬たち』を原作とした映画であったが、ショーン・ペン、ジェニファー・ロペス、ニック・ノルティらの騙し合いと、彼らを蟻地獄のように捉える西部の片田舎の町が、見所なのである。
そして本書『パインズ』は、まさに『Uターン』を彷彿とさせる蟻地獄のような世界であるのだ。違うのは、『Uターン』の原作『ネバダの犬たち』が純然たるクライム・サスペンスであるのに対し、本書『パインズ』は、どこかおかしく、怪しい。ネバダの汚らしい砂漠の街ではなく、パインズは郊外の気象条件の良い何もかも美しく整った街である。それにも関わらず、記憶喪失状態で目覚める主人公を捉えるのは、この街が彼を閉じ込めているのではないか? という全面的な疑惑である。
とても強烈な悪役に見えるのが町の保安官で、他の人々は誰も彼もが世界に対してとても無関心に思える。次第に記憶を取り戻して自分が行方不明の捜査官を探しにやってきたのに、事故に遭って記憶を失くしたためにあらゆることが朦朧としている。非協力的どころか敵対してゆくこの町の秘密は何なのか。
さらには襲いかかる暴力、裏切り、惨殺の痕跡などなど、世界はますます歪んでゆく中で、主人公の心が正気か狂気かさえ定かではなくなる。そしてやがて小説世界全体が思いもかけぬ変容を見せる。
このあたりからは東野圭吾『パラドックス13』のようで、作品に対する読者側の予測を100%根底から覆すのが本書である。思いもよらぬ結末と事の真相に向けて物語は走ってゆくのだが、このあたりからぼくは『Uターン』世界から『プレデター』みたいな世界に変容を遂げた小説にみごとに尾いてゆけなくなってしまった。
前半のあの迷宮の果てがこれかと、まさに谷底に落とされる感覚を味わうことになる本書。いい意味での谷底で見つめる読者もいるのだろうが、ぼくには少し違った意味での谷底であるのだった。本書の仕掛けが、ぼく好みのものでは全くなかったからである。
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ひどい小説。ピルチャーのノア計画は、破綻する。こんな形で人類が生き残っても、文明再建は望めないと思う。生き恥をさらしているに過ぎない。それに話の組み立て方も、雑だな。主人公がなんの説明もなく逃げているだけで、三分の二も費やしているのでは、読むほうとしても耐えられない。落ちもひどいし。最後まで読んで損した。訳も良くない。文章が破綻している箇所があって、読み直さなければいけなく、いらいらするし、読んでいてまるでどきどきしない。
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書店のポップで誰も予想できないラスト!!みたいに煽られてたので買ったんですけどそのポップに一番騙された(笑)
ラストというか街の仕組み?についてはある程度予想ついてたし(某ゲームの影響かな?)胸糞悪いシーンだけが印象に残っちゃった感じ。
900円出して買う内容ではなかった。
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前半は割とツイン・ピークスっぽかったのに後半のB級展開がダラダラ長過ぎて興醒め。ツイン・ピークスファンはあんな展開では誰も喜びません。ただ、続篇は町の住人にスポットが当たるサスペンス仕立てらしいのでちょっと期待してるけど。
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パインズという美しい町で、着の身着のままで目を覚ました主人公イーサン。事故にでもあったかのように身体が痛み、当初は自らの名前さえ思い出せなかったが、病院で記憶を回復し、自分がシークレットサービスの特別捜査官であったことを思い出す。イーサンは町の住人に上司への連絡や捜査協力を求めるが、彼らはどこかおかしく非協力的。イーサンが町から出ようとするのを阻害しようとするが…ってなストーリー。本の紹介で「衝撃のラスト」と記載されてるけど、アイデアはそこまでオリジナリティないかも。そして、SFとわかっていないといまいち納得しづらいかも。前半はサイコ系のミステリっぽいので、後半での展開の仕方がちょっとウルトラCすぎる気がしましたわ。臨場感あって読みやすいだけに、ちょっと残念。まぁ、軽く読む分には楽しめると思いますん。
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あらすじに惹かれて読んだけど、失敗。
先は確かに気にはなるけど、苦手なジャンルだった。
主人公が驚異的な体力と気力の持ち主すぎて「これぞアメリカの小説!」って感じ。
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シークレットサービスの捜査官イーサンが、半分記憶をなくして、ある川のほとりで目覚めるシーンから始まる。美しくもどこか不気味な町、ウェイワード・パインズ。イーサンがパインズからの脱出と謎の解明に取り組む話だが、設定と謎の答えはスケールが大きく面白い。ただ、後味の悪い描写が多いし、細かいところの線が全て繋がらずに終わったし。何より著者が影響を受けたというツイン・ピークスに対する自分の評価は最低だったし。続編があるというが、読もうかなぁどうしようかなぁという程度。
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絶対原作を先に読もうとドラマを見ないようにしてたけど、他の番組の間にちょくちょく番宣が入るからなんとなーく内容がわかってしまい、読後の衝撃はそんなになかった。ドラマは「ウェイワード」も含まれているみたいなので、三部作全部読んでからゆっくり視聴予定。
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たまたまドラマを見て原作を探しました。
怖い。
なんていうか、どこまで自分の記憶を信じるか、そもそも生きてるのかどうなのかもあやふやになりそうなこの感覚がほんとに怖い。
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テレビドラマを見てから読んだが、ドラマでは省略された説明が明確になった。
展開もドラマとは異なり、ひたすら痛いシーンが続くが、流れとしては小説のほうが素直に感じた。