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VERYのエッセイを集めた『武装解除』がすごく面白かったので期待していたけど、内容はSNSの愚痴を集めたようなもので面白くなかったです。
最終章の子供が産まれてからの辛い日々を赤裸々に語った箇所は、母として共感できたし、ああ誰でも子供に対してこういう感情を抱くんだな、と安心できました。
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著者の両親はいわゆる毒親で間違いないと思う。しかし、本書は読んでいて不快になる点がある。
母親の奇行、悪行等の説明に加え、本当かどうかわからない著者の邪推が多い。読者に「母親のひどさ」を理解してもらいたい気持ちはわかるが、直接母親と接点があるのなら本人に確認すれば良いのでは?(しらばっくれて余計不快になる可能性は高いが。)直接確認する術のない読者に、著者の邪推を延々と説かれても、母親への共闘関係を強いられているようで不快です。
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孤独な脳
わたしはわたしの家族を描いている
一つの明快な正解ではなく、考え方、見方が増えると捉える
曖昧さを受け容れる
私は私と二人きりである
などなど、ハッとする言葉がたくさんだった
表現の仕方が好き
これ読み始めたの一年前だけど、一年前の自分は母親を恨んでいたんだなあ
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わかる。
めっちゃわかるけど、この手の話は文字に起こしてしまうとワタシハ、ワタシガ、ワタシ、ワタシ、ワタシ!が強く出過ぎてしまうんだよなぁ。
正直者って損だよな、と思ったり。
身につまされたり。
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タイトルの「しんどい親」というところが中心ではなく、小島慶子自身の生き方について書かれたような本。
よくここまで赤裸々に自分がどんなふうに育ち、どんな風に考えて生きて来たかをオープンに記したなと。
普通だったらもう少し取り繕ったり美化したりするような部分も感情丸出しで記載してあるところがこの本のすごさ。
人の弱さを認められない、人が何を考えているのか妙に勘ぐってしまう、競争心が強い
などの要素が常に絡み合って生きにくくなっているんだなと。
頭が良いので、その状況を自分なりに理解できていつつ、エモーシャルに突き進んでいるような。
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幼い頃から達観しているというか、とても冷静で自分の感情を整理し、自覚している。
「こんなにつらい幼少期でした」というよりも、「こんなふうに当時思ってたんですよね。我ながらアレですけど。」みたいな。それが結構大変な状況だったりする。そりゃ大小あれ子供なりに口にできないこととか空気読むこととか違和感感じても自分を言い聞かせてしまうこととか。子供だってすべてありのままをアウトプットしてるわけじゃないけど、著者はそれが振り切れてる。大人でもそんなふうに考えられない人もいる。
自分の自尊心としっかり向き合っている。でもそれが早すぎたのか、自尊心むき出しの幼少期の女子グループや青年期のクラスカーストの中では、それゆえに悩むことも多かったと思う。
仲間に入れてもらいたい、羨望の眼差しを向けられたい、羨ましい、恥ずかしい、情けない。そういった心の動きの動き。
一般的には、自尊心に対して無自覚に目を背け、傷付いたり付けられたりすることが多いのが思春期ってやつ。それを真正面から受け止めている学生時代。後から気付く人は多いだろうけど、著者のようにタイムリーに真正面から、ときにドライに向き合える人は稀有だと思う。
自分に自信を持つって難しい。
著者は特に母親から自己肯定感を高めてもらえないような育てられ方をしたように思う。父親も姉もそこから救う存在ではなかった。だからこそ自信を身につけるために、心と頭を動かし続けた。でも、そうして得られたものはさもすれば正論ハラスメントの匂いがしてくる。「だって、○○でしょ?何か間違ってる?」って。必死に身につけた自己肯定感や自信は、根拠のない自信があるような明るく根っからポジティブな人には敵わないのかなと、自分と非常にシンクロしてしまって、考えさせられた。
フェミニストと聞くと過度に偏りのあるかんじがしてあまり好きではなかったし、今でも好きでは無いが、子供を産んでからは少し気持ちが分かるようになってきた。
「子供産んだことないでしょ!?息してるかな?寝返りで窒息してないかな?ミルク飲まないなぁ…。うんち出てないなぁ…。離乳食たべてくれないなぁ…。そんなことで神経削ってストレス溜めて一喜一憂する毎日。「今日1日食べないくらいで死なないよ」?それができる昨日までの安全健康と明日以降の安全健康を私が世話してるから、初めてその理屈が通るんであって、やってねえ奴が言っていいセリフじゃねえ!
と思いつつも、みんななんとか当たり前の顔をして毎日を生きている。仕事のストレスとは別の種類のストレス。集中すれば5分で終わることが1時間もかかったりする。今日やりたかったことが一切できなかったりする。片付けても片付けても片付かない。もちろん人によるだろうけど、私は年収600万くらい稼いでた頃の仕事のストレスの方がまだマシだなぁと思ったりもする。子育ても結婚も向いてないなぁと思ったりもする。
このストレス分からねえだろ?!って責めるようなことはいちいち思わないけど、何かの意見を聞いた時「まぁそりゃ、このストレス経験したことないですもんね。ま、仕方ないですけど。」と頭にはちゃんとよ���るくらいにはフェミニストなのかもしれない。私は37歳で子供を産んだけど、その10年の間に性格が丸くなったと自分でも思う。もし10年前に産んでたら、SNSで偏った攻撃的な意見を発信する立派なハラスメント的フェミニストになってたかもしれないなぁと思う(笑)
本書の中にある「真剣に育児をしていれば、何かあとひとつきっかけがあれば虐待してしまうかもと思う瞬間がみんなある」って言葉に涙がぽろぽろ溢れた。
タイトルからして親のことばかり書いてあるのかなぁと思ったけど、そんなこともなく。著者の幼少期からのエピソードと考え方が多く書かれていて、悩むことや社会とぶつかることが増えてきて、そういう考え方に何故なるのか?を辿ると親に行き着くというお話。
親側からすると「親の思う通りには育たない」と思うけど、子供は親の影響を大きく受けるなぁともやはり思う。
著者はADHDらしく、私もそうだしうつ病と不安障害を経験してるので、その部分もとても共感しながら読ませてもらいました。
◆内容(BOOK データベースより)
幼い娘に理想を押し付ける美人の母。9歳上の姉の平手打ち、父の恫喝。女子アナとして振舞うことへの違和感と葛藤。大人になった私は、不安障害を発症した。光を求め続けた魂の半生記。つらい子ども時代を手放すための手記。