投稿元:
レビューを見る
9.11後のアラブ、チュニジア、エジプト、リビアなどで起きたことをNHKの取材からまとめた。事実を重ねていくことによって、大きく世界の流れが見えてくる。
投稿元:
レビューを見る
【明滅するつながり】2001年の9月11日に起きた米同時多発テロと,そのおよそ10年後に起きた「アラブの春」と呼ばれる中東・北アフリカでの政変。両者を取材した著者が,その期間,そして「春後」の地域を歩き,政治動向を息遣いと共に丹念に記した作品です。著者は,2012年度「ボーン・上田記念国際記者賞」を受賞した太勇次郎。
現代イスラム・中東史を把握するのにうってつけの一冊。いきなり本作から飛び込むと何が何やらということになってしまうかもしれませんが,一度かじったことがある方にとっては,そこから更に理解を進める上で素晴らしい情報を提供してくれるのではないかと。あと細かいことになりますが,登場人物の写真をページ下部に載せてくれているのが理解にとても役立ちます。
〜世界の中に無関心の空間を作ってはいけない。〜
同じ地域に関心を持つ者の一人として☆5つ
投稿元:
レビューを見る
中東でのいくつかの戦争、アラブの春など争いがあることは知っていたけど、9.11から20年目が経ちちゃんと知っとこと思って読んでみた。
アルカイダ、タリバン、ムスリム同胞団、ヒズボラ、ハマスなどイスラム教を背景とした組織がなぜこれほど各地にできるのか。
エジプトのムバラク、チュニジアのペンアリ、リビアのカダフィ、シリアのアサドいずれも強権的に国を支配し豊かな資源を背景に弱者を虐げて来た。
それを擁護している大国たち。
弱者の中にはイスラム教徒も多く、彼らはアラブの春を起こす。
それは、自分たちのアイデンティティを守る行動であり、彼らにとって大切なこと。
9.11で亡くなった3000人、アメリカの空爆で命を落としたアフガニスタンの多くの命。
裏側から見ると違ったように見えてくる。