醜いが、目をそらすな、隣国・韓国！ みんなのレビュー

6人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者：オタク。　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

北朝鮮の専門家（一応）が韓国併合条約の条文を読んでいないらしく、「子の李垠は戦後まで王宮に帰らなかったので、純宗の死と共に王権を消滅した」そうだ。つまり皇弟（英親王は純宗の弟という事も御存知ないようだ）である英親王が純宗薨去後に京城の昌徳宮に還御していたら、英親王が朝鮮の主権者となっていた、という事らしい。
　朝鮮労働党史にも関わる中国共産党についての記述も傑作で、岩波から「金日成と金正日」という訳書があるのに、「満洲にいた中共軍は四四年までに、日本軍によって全滅した」と書く。通説では東北抗日聯軍は昭和15年に壊滅したんじゃないの？著者が敬愛する徐大粛先生が、そういう新説（珍説？）でも書いたのかしら？
　同年代のお友達の宮脇淳子に、いい加減な「朝鮮時代の真実」を吹き込んだのが、このセンセーとお見受けする。「金日成と金正日」に書かれている名前から見て夫人は在日韓国人で、韓国に住んだ事があっても、別に朝鮮時代の専門家ではないのだから、うろ覚えの「知識」で宮脇からの質問に答えたと見える。宮脇淳子がサルフの戦いの頃の朝鮮の紙は朝鮮軍が鎧に使うしか使い道がない、と書いてから同じ時代の朝鮮から日本に輸出された良質の紙があった事を記した田代和生氏の「倭館」を読んで、恥をかいたのに。
　朝鮮時代はインカ帝国となぞらえているのは、お若い頃に流行ったエーリヒ・フォン・デニケンあたりの「宇宙考古学」ものの愛読者だったと見える。インカ帝国は当時のアンデスでは最高の文明だったのに、「遅れた社会」だと見做すのはヨーロッパと日本だけが「進んだ社会」とでも思っているようだ。
　そんなに朝鮮が嫌いになったのならば、ハワイ大にいたのだから、英語は出来るのでしょう？英語講師にでも転職なさった方がいいでしょうに。