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コンサルタント経験豊富な著者が、コンサル業界が勧める「改革手法」や「ビジネスモデル」のほとんどは企業の業績向上に役に立たないどころか、むしろ有害ですらあることを告発している。かつて行政におけるマネジメント手法として、政策評価や人事評価に可能性を感じていたが、だんだん失望を感じるようになっていた評者にとっても、問題意識がかなり一致するところがあり、とても興味深く読むことができた。
本書の要点は、ビジネスの成否を左右するのは「人」であるのに、コンサルが推進する「バランススコアカード」「業績給」「コア・コンピタンス開発」等の様々なモデルや理論は、いずれも職場から人間性を奪うものであり、それゆえ必ずしも効果を発揮しないし、往々にして業績を悪化させてしまっているというものだ。そして、著者は、これ以上職場から人間性を奪うのはやめて、マネジメントモデルなどに頼らない「人材のマネジメント」(話し合いなど)にもっと注力するべきだと主張する。
本書を読んで感じたのは、紹介されている多くのケースで、「手段」が「目的」化してしまうという「目的の転移」が起きていて、それが問題の根本になっているということだ。戦略計画や業務最適化の報告書を作ること自体に価値があるのではなく、それらを作るプロセスで考え、学び、創造することに意味があるのだという著者の意見に同感である。人事評価にかかる書類作成に上司も部下も追われて、上司と部下のコミュニケーションが疎外されているというのも本末転倒そのものである。そもそも何が目的なのかをしっかり見極めたうえで、理論や手法の限界を理解して、うまくそれらのツールを使っていくことが必要であろう。
また、「数値目標」や「業績管理システム」が、目標達成のために「適応」しようとする行動を招いたり、職員の士気を下げたりしているという事例によく表れているように、「メソッドやベストプラクティスやビジネスソリューションを実行するまえに、それを実行したらどのような影響が出るかについて、あらかじめよく考えること」が必要だと思う。
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そんなに驚きはなし。結局、ツールはフックになるかもだけど、最後はコミュニケーションがものをいう。そして、コンサルタントを生かすも殺すも使う側次第っていうことに尽きるかと。
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同業界に身を置くものとして気になり、発売当初に読んだ一冊。
コンサルに対する賛否はあると思うが、この本で共感できたのは次の一節。
「ソリューションやメソッドや理論は「真理」ではなく、物事の仕組みに対する一つの考え方にすぎないことを、ちゃんと理解しているかどうかが重要だ。洞察を探るために他人の考えから学ぶのはいいが、なかには間違った考え方もあるかもしれないことは、しっかりと認識しておく必要がある。」
要はコンサルが何を言おうが最終的に判断するのは事業会社自身なのだ。その責を外部に求めるのは間違っていると思う。
上記は当然コンサル自身にも当てはまる。
新しい発見は、よくコンサルの起源として紹介される科学的管理手法の父、テイラーの事。
そのテイラーには実はいい加減なところがあり、こんにちではテイラー主義といえば軽蔑的なニュアンスが強くなっているらしい。
テイラーのすべてが否定されているわけではないようだが、他の書籍だとテイラーが割と持ち上げられて記載されていることが多いので新鮮だった。
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おもしろかった。
コンサルティングとしての経験もあり、
実際の企業でも、仕事をしているので、
『コンサルティングとはなにか?』
『企業は どのようにコンサルティングを受け入れるのか?』
という 内幕が あきらかにする 暴露本。
あまり、あからさまではないのが 仕方が無いが
コンサルティングの手法が 明らかにされているので、
なるほど そうやってコンサルティングは もうけるのか
と納得させる。
業務改善に システムを入れる というのが コンサルの手法だが
結局は 人間関係の問題が多い というのは 正しいと思う。
業務が うまく動いていないのは 多くは 人間関係だ。
目標による管理は 数値化することで
様々な問題が起こり 結局は 業績が上がらないといている。
インセンティブの報酬についても 矢張り同じだ。
つまり、野球選手とは 大きな違いかもしれない。
マネージメント
リーダーシップ
についても、どこから始まったのかが くわしく述べられていて
なるほどと思う。
そのなかでの ジョブス論が おもしろかった。
サイコパスが リーダーになる確立が多いが
ジョブスの理想としていたのが ビートルズとしていたというのが、
卓越した見抜き方だ。
子供を育てるという視点もあり
2歳の息子に 『私がボスだから従いなさい』とはいえないという
言い方には 微笑ましくも いい感じだ。
フランク君問題は なるほど。と思った。
このやり方は 中国人にも使える。
まあ。フランク君ほど優秀ではないが。
何事も、客観的に見るということ
自分のアタマで考えなくちゃ意味がないね。
という 警鐘を鳴らす上では 好著である。
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タイトルでインパクトがあり、若干ふざけているのか?と思わせるけど、正直中身は「ぐぅ」の音もだせない代物。
ちなみに自分はコンサルタントです。
この本で言うとおりコンサルタントは「ツール信者」が多い。ただ、衝撃的ことを言うと私がコンサルに入って約X年。これらのツールが役立ったことは正直1度もない(使い方が悪いという意見もあるのかもしれないが)。ただ資料に華を添えるだけの代物だと私は思っている。(本の感想から脱線した・・・いずれにせよ、コンサルはツールが好きなんですよね・・・。そしてそれを商品として本気で売れると信じていることに恐怖を覚えています)
じゃ、コンサルを雇う価値とは何か?
最後P301のコンサルが役に立つとき、役に立たないときを読んでみると面白いです。あとその次のP303の危険なコンサルの見抜き方も。
コンサルの中にいてツール信者になりかけたら、ふと読み直すのがいいかもしれない。
結局仕事をするのは「人」であり、「コミュニケーション」が何よりの効果的なものなのだと今一度理解した上で明日からまた仕事を頑張ろうと思う。
最後にこの本のものすごく素晴らしいところ。
「翻訳」です。
コンサルの難しい用語や理解しにくい用語。これをより理解し、また大変勉強された上でないと、この本は一般向けに読むことができなかったと思います。
この本は見事一般の方にもコンサルの状況を分かりやすいように翻訳しています。
正直翻訳だけでも素晴らしい一品だと思っています。
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非常に面白かった。コンサルタントのどこが間違っているのか、コンサルタントはどのように活かされるべきか等が書かれてる。人事部やマネジメントは絶対に読むべき。
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著者のカレン・フェラン氏は、デロイト・ハスキンズ&セルズ、ジェミニ・コンサルティングなど大手コンサルティング会社で経営コンサルタントとしてキャリアを積んだ方ですから、その内容のリアリティには、大いに期待して読んでみました。
なかなか刺激的なタイトルですが、本書は決してコンサルティング業界の裏側をスキャンダラスに描いたものではありません。コンサルティング会社の実態を理解したうえで、有益なコンサルティング会社との付き合い方をアドバイスしてくれているです。
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まあ、そうだろうな、と思う。自分で考えることをやめて、他人に考えることを任せた瞬間に、企業の崩壊は始まる。
本の中では、経験がない分野や、専門性が高い分野についてコンサルタントを活用することは決して悪いことではないと述べているが、一方で当たり前のことを当たり前にやることを、経営層、マネージャー、社員が放棄してしまうように仕向ける(頭が良いコンサルタントに任せよう!)ことが経営の失敗につながる。その通りだろう。
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「経営陣は、自分たちで経営方針を考えず、また、決断せずに、コンサルのツールや手法に乗っかるのをゴールとしているし、コンサルもそれをよしとしている。大切なのは考えるプロセスであり人である」という本だ。コンサルであった著者の体験を通じた事例を元に書かれており、大変おもしろく読めた。
それはともかく、組織を効率化するためには、ルールも必要だし、仕組も必要だ。しかし、それはあくまで手段であり、ルールや仕組を厳密に守ることを目的としてはいけない。
この本では、「戦略計画」「最適化プロセス」「数値目標」「業績管理システム」「マネジメントモデル」「人材開発プログラム」「リーダーシップ開発」など、いかにも ≪思考停止≫ しそうなキーワードを挙げて、これら引っさげてやってくるコンサルの言うことに盲目的に従うことに警鐘を鳴らす。
http://d.zeromemory.info/2015/01/07/with-work-think.html
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コンサルタントは、盲目的にメソッドや方法論を使ってクライアントを置いてけぼりにしてはいけない。向き合うべきは、クライアントの業務であり、クライアントという人間である。
・コンサルタントが作った戦略、立派なプレゼン資料には意味がない。クライアントが自ら立てた戦略、およびそのプロセスに意味がある。
・システム導入PJで新規導入されたシステムが、人から考えることやコミュニケーションを奪うようなことがあってはならない。思考を広げ深めること、コミュニケーションを促進するものでなければいけないし、ユーザーは考える事をやめてはいけない。
・仕事やマネジメントで成功することは、良い人間として人生で成功することと同じである。それは良い人間関係を築くこと意外にない。そのためには「任務をやり遂げ、部下を管理し、チームのスキルを向上させること」である。
・リーダーは一定の特性を兼ね備えた人を指すのではない。自分の弱点を補うことのできる人を配置し、チームを構成し、そのチームをリードする人である。
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「申し訳ない、・・・」というタイトルだが、筆者はそんなに反省しているわけではない。それどころか、「自分は潰していない」と言っており、今でも経営コンサルタントを続けているようだ。
それはさておき、筆者の主張の中心は、経営コンサルタントがよく利用する各種フレームワークや理論、ツールといったものを、形式的に利用することは、成果が出ないどころか害がある、ということである。
そして、筆者の経験の中でいちばん効果のあったのは、組織のコミュニケーション活性化であり、コンサルタントは、まず現場の話をよく聴くことから始めなければいけないということである。
筆者が否定的に語る、各種フレームワークなども、現場の状況を把握せずに、一律に形式的に利用しようとするから害があるということであろう。
ツールや理論ではなく、「人間こそ問題の原因であり、解決の手立てなのだ」という言葉が全てを語っていると思う。
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少し情報が古い感があるが、コンサルである筆者自身の体験に基づき、机上の理論としての経営論と現実の齟齬を告発している。一部脚色はあるかもしれないが、コンサル業の本場アメリカでこの有様なら、日本でのコンサル業務の効力は推して知るべしかと。
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優秀な学歴を持ち、大手の経営コンサルティングファームに入って仕事をしていた人が、いかに当時やっていたことが成果に結びついていないかを打ち明けるような内容。
どんな業種でも、学業的に優秀かそうでないか関係なく、方法論は道具なはずなのに、いつの間にか、その方法で実行すること自体が目的化してしまう。その典型の事例のように感じた。
〈人間の問題は、関わる人間を変化させないと根本解決にならない〉
なのに、人の動き方だけを変えようとする。
〈目標達成のシステムそのものが間違い〉
人は自己の利益を追求しようとするもの。だから、数値目標にしてしまうと、他の評価されない数値がどんなに下がっても目標の数値のみ、どんな手を使っても達成しようとしてしまう。そこに永続的発展につながらない理由が存在する。
〈標準化とは、人が判断しなくていいようにするのではなく、判断をできるようにすること〉
〈評価基準は参考。基準ではない。数値を評価指標にしない〉
例)体重10kg減→健康を害しても体重を減らす
ではなく、「健康な体つくり」を目標にすると、生活を見直し変化させる。結果、体重が減る。
〈部下の指導から学んだこと〉
・物事の受け止め方は人によってさまざま。ある人にとって興味のあることでも、他の人にとってはどうでもいい、些末なことに思える場合もある
・コーチングとフィードバックだけでは足りない場合もある。何が問題なのかを口で言って聞かせるだけでなく、ときには目に見える形で示した方がよい
↓
①気にかけていることを態度で示す
②伝わるように伝える
③臨機応変に、柔軟に、すばやく対応する
④先手を打つ
〈ピーターの法則〉
階層社会では、すべての人は昇進を重ね、おのおのの無能レベルに到達する
〈新しい取り組みが組織の役に立つか、害になるか半田する物差し〉
・社員同士の交流を改善する
・判断力を強化する、または考え方を広げる
・社員が生活を楽しめる環境をつくる
・顧客の生活を豊かにする
〈科学的な方法の4段階〉
ステップ1、調査、分析、精査し、問題を定義する
ステップ2、調査結果にもとづいて仮説を立てる
ステップ3、実験を行い、仮説を検証する
ステップ4、実験結果を見定め、結論を出し、ステップ3を繰り返す
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コンサルタントがいかに机上の空論で仕事をしているかという紹介。それはケースバイケースで体系化できていないときにはそうなるよね。でも理論的にコンサルはそこまで間違ったことは言わないと思うのだが。。
Google「優れたマネージャーの8つの習慣」
1.優れたコーチであること
2.ある程度はチームメンバーに任せ,細かく管理しないこと
3.部下の成功と幸せを気にかけていることを態度で示すこと
4.生産的で成果志向であること
5.コミュニケーションをよく取り,チームの意見に耳を傾けること
6.部下のキャリア開発を支援する。
7.チームのために明確なビジョンと戦略を持っていること。
8.チームにアドバイスできる重要な技術スキルをもっていること
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世に出ている理論やツールの大半が意味がない事、社員の評価制度の危険性、要注意コンサルタントとは…等、著者のこれまでの経営コンサルタント経験を元に過去の反省と絡めて書かれています。
一貫して「人」について焦点を当てて書かれているのが印象的でした。
ビジネスは「人」によって行われ、企業は「人」でできている。当たり前と思われるかもしれないけれど、現実は「人」の標準化や「人」を数値で計るなどしている。
ビジネスや人は数値で計れない、「人」を中心に考える大切さ・重要性を再認識させられた一冊でした。