投稿元:
レビューを見る
里山資本主義を読了後、タイトルが気になって手に取ったら同じ著者でした。
メディアが流布していること、政府や野党が声高に叫んでいること、一般的に思い込んでいること等々、イメージの世界と現実の実態との乖離をまざまざと感じさせられました。
第四章の農業に関する対談中に「数字をチェックしないで嘆いている」という発言がありましたが、これはすべての分野で言えることではないかなと思いました。
実態がどうあれ、先行するイメージに囚われて喜んだり嘆いたり、危機感をあおったり。けれど現実は、そこまで楽観視できなかったり、逆に悲観するようなことじゃなかったりと、思い込みの逆である場合が少なくない。
もっと冷静に物事を見て、判断できるようにならなければ。そして、なにより学ぶことと、見ることと、体験することを怠ってはいけないなと痛感しました。
投稿元:
レビューを見る
20150809 何が幸せなのか。追うものの違いで結果がこんなに変わってくるという事。自分の頭で判断していかないと。結果は自分で責任持つ事になるのだから。
投稿元:
レビューを見る
今、特に都会で働いている人たちは、人生の多くが「暮らし」ではなく「労働」になっています。その労働というのも、昔は生活と直結したものだったのが、今はなんのために働いていて、誰にその糧が回っているのかよく分からない。がむしゃらに働き、ご飯は外食、結構な家賃と光熱費を払いながら、家に帰ったら寝るだけ。もともとは普通に暮らしていくためにやっていたはずのことが、いつのまにか、もっと大きなシステムの中の一部分に組み込まれてしまっているのです。もちろん、その仕組みの中で働くかぎり、保険も医療もあって、野垂れ死ぬことはありません。でも、かといって生きることを素直に喜べない。そんな社会は、本質的にどこかおかしいんです。
投稿元:
レビューを見る
様々な分野で現地で動いてる人の声が読めて、非常に有益だった。ただ、対談の中での藻谷さんの発言の割合が高かった気が。もう少し、対談者の発言を読みたかったかも。
投稿元:
レビューを見る
藻谷さんと専門家との対談集。学ではなく実に即しており、面白い。メモ。(1)ヨーロッパの観光統計は全て延べ宿泊数が基本(2)ともかく安い値段で提供するのが商売だと思っている。人口が増えた時代に量で稼いだ記憶が客が減る時代にどうしても抜けない。これが昨今のデフレの真因。
(3)お客様の側から見て求められるのは三つのだけ、今だけ、ここだけ、あなただけと提示されたものだけです。
(4)技能を失い、自然エネルギーを有効に使えない農業生産をいくらしても、社会の利益には逆行する。
(5)新規就農者支援に適する人。動植物の声が聞ける、科学的思考、挨拶が出来る
。
(6)日本農業は生産量という嵩に拘るのは止めて、農産物の質を高める事に傾注するべき。日本の強みは技能集約型農業。
(7)金銭には換算されない、しかし本当に大事な物を切り落とした実例は少子化。
(8)日本全体が大企業病化している。皆が中間管理職的で新たな提案に対してネガティブチェックだけが得意な人だけが増えている。
(9)これからの街に必要なのは電車、病院、福祉サービス。代表例は大岡山。
投稿元:
レビューを見る
「類は友を呼ぶ」というか、敬愛する藻谷浩介さんがそういう人たちと対話した本。
とても興味深く読んだ。
投稿元:
レビューを見る
専門の分野とそうでない分野とあって、大変勉強になった。特に農業。最近若者が農業に従事する機会が増えてるが、地元住民と衝突したりなど続かないケースが多いってこと。農業は太陽などの自然エネルギーをいかに効率良く食物にするかが重要な事とか、あんまり知らなかったので、いかに自分が無知であるかをよくよく知らされた。今の日本は閉塞感が漂っていて、まだ始める前からもうダメだと自分達で思い込んで、自滅してしまうケースが多いけど、まだ日本は捨てたもんじゃない、これからが勝負なんだと思って物事に取り組む事が重要らしい。私は医療分野に携わっているので、まずは自分の分野から。
投稿元:
レビューを見る
人口減少、少子高齢化、過疎化、地域の劣化・無個性化、商店街や集落の存廃の危機、医療や鉄道の崩壊、眼前の利益や経済成長を追い求めるグローバル競争社会。
これからの社会に立つ将来世代にとってはお先真っ暗になりそうなことばかりだが、
事態を正しく認識し、真の原因にメスを入れて取り除く。
また、次代を担う子どもたちが地域社会で幸福に過ごせるためには、どうなってればよいかのゴールを明らかにし、それに向かって、地域住民で一体となって、足元のことから一歩ずつ、地道に具体的に進んでいくこと。
こうすることで、それらの危機的状況はひとつずつ打開できるという希望が湧いた。
投稿元:
レビューを見る
足元の一歩一歩を大切に生きている人たち。
特に商店街、限界集落などきになるキーワードに触れ、元気ももらえる。
投稿元:
レビューを見る
<目次>
第1章 「商店街」は起業家精神を取り戻せるか~新雅史
第2章 「限界集落」と効率化の罠~山下祐介
第3章 「観光地」は脱・B級志向で強くなる~山田桂一郎
第4章 「農業」再生の鍵は技能にあり~神門善久
第5章 「医療」は激増する高齢者に対応できるか~村上智彦
第6章 「赤字鉄道」はなぜ廃止してはいけないか~宇都宮浄人
第7章 「ユーカリが丘」の奇跡~嶋田哲夫
<内容>
『デフレの正体』『里山資本主義』を書いた藻谷浩介さんの2013年の対談集(「新潮45」)。7人のその道の泰斗とその専門分野で高度成長を終えた日本の将来について忌憚なく語る。問題点がえぐり出されているが、共通しているのは高度成長期に成功を味わった人々(政治家や地域のドンなど)が、その味が忘れられず、本当に日本の将来(地域の将来)に危機感を感じている若者の足を引っ張る姿(医療に関しては、普通の高齢者そのものが足を引っ張る)。日本人は何も気が付いていないが、最高の社会を築き、動かしてきていて、無理矢理新しい(復古的な)政策や対策を打たなくても、世界最高水準のレベルなのだ。それは本当に先進している。例えば高齢者政策は、医療でも福祉でも保険でもどの国も達していない高齢者社会なのに、平均的には破綻していない(問題点は多々あるにしても)。それを後進国(例えばアメリカ)のマネをしたりして、今後の日本をわざわざ破綻の方向へと導きつつある。政治家や経済界の既得者特権や事なかれ主義の役人たちがそれを助長する。
われわれがすべきは「新しい社会」を築くこと。それが人口減で苦しむであろう若者たちに明るい未来を渡すことだと思うが…。
投稿元:
レビューを見る
筆者との対談集。
商店街は百貨店に対抗してできた。百貨店が先。
効率を考えると日本は東の端でなくなれば良い何ということになる。
効率が悪くても残っているのには理由がある。
東日本大震災で日本人の幸福度は上がったが、ハリケーンのあとのアメリカ人の幸福度は下がった。
投稿元:
レビューを見る
【始読メモ】2014/09/27(土)
日本中の田舎が、幸か不幸か踊らされていると言っても過言ではない、新書『里山資本主義』(NHK広島)の共同著者のおひとり。
今年の春に発刊された、田舎の経営学をテーマにした対話集。
気になってたけれど、意外と書店にないため、すっかり忘れてた σ(^_^;)。
つい、時差ボケな寝ぼけ眼の勢いで買い込んだ書籍の1冊なり (^_^;)。
… ☆ … ☆ … ☆ …
§『しなやかな日本列島のつくりかた - 藻谷浩介 対話集 -』藻谷浩介
(新潮社)1,200円
投稿元:
レビューを見る
現場を大事にする作者さんと特定分野の現場に身を置き確固とした知恵を確立した「現智の人」との対談集。商店街,過疎集落,観光,農業,医療,鉄道,不動産開発というテーマを足がかりに社会を描き出す。信頼に足る作者さん,寡作なのが残念!
投稿元:
レビューを見る
☆7名との対話集。B級グルメへの批判など
1.新雅史 商店街はなぜ滅びるのか 県立 市立673ア、「東洋の魔女」論 市立783ア
2.山下祐介 『限界集落の真実』 ちくま新書 県立 市立318ヤ 大学941、東北発の震災論 ちくま 県立 市立369ヤ 大学995
(×小笠原泰 日本的改革の探求)
3.山田桂一郎 「観光カリスマ」
4.神門善久 日本の食と農 県立 8F自然科学612.1コ 大学612.1G55、日本農業への正しい絶望法 県立 市立612ゴ
(藻谷:青森りんごもクオリティコントロールがなく粗悪品を売る業者を規制できなかったことからブランドが損なわれ、最近は輸出額が落ちている)
5.村上智彦 医療にたかるな
6.宇都宮浄人 路面電車ルネッサンス 7FS686.9ウ、鉄道復権 県立 市立686ウ
7.嶋田哲夫 「ユーカリが丘」
投稿元:
レビューを見る
昨年、里山関連のシンポジウムで里山資本主義の藻谷さんが講演した時に購入させていただきました。7人の”現智の人”との対談集です。”現智の人”というのは造語で、特定の分野の「現場」に身を置いて行動し、掘り下げと俯瞰を繰り返した結果、確固たる「智慧」を確立した人ということです。
対談ごとに、商店街(新雅史)、過疎集落(山下祐介)、観光(山田圭一郎)、農業(神門善久)、医療(村上智彦)、鉄道(宇都宮浄人)、不動産開発(嶋田哲夫)などのテーマがありますが、どれも現場からのリアルで具体的な内容だけに面白かったです。地域おこしとか、町づくりに関心のある人にはたくさんのヒントがあると思います〜。