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青崎さ、百合もの、好きだろ。絶対好きだろ。
創元だし、ぱっと頭に出てくるのはずいぶん昔の競作ですよね。懐かしいね。中身忘れてっけどね。
今回は短編五編+オマケの日常系ミステリ。日常系っていっても、探偵は裏染くんなので謎に対する解答は相変わらず論理的。
柚乃ちゃん視点が三作、一作針宮さん視点、一作は裏染くんの妹、鏡華ちゃんの学校が舞台。その緋天学園が舞台のものだけは探偵役は鏡華ちゃん。お兄さんに比べて若干ツメが甘いものの、脳の回転の速さはさすがというべきか。ただちょっとお話がご都合主義すぎるかなって気もした。水色のガラス片が一つだけだったのかなって疑問に思ったので。割れたらそれだって二つ三つにわかれるんじゃねぇの? そうでもないのかな。
針宮さん一人称の話、かわいくて好きです。幸せになってもらいたいね、早乙女くんと。
推理の展開として面白かったのは一番初めのやつかなぁ。面白いというか、すげぇなって思った。よくもまあたったそれだけの材料からそこまで、と。あと「もう一色選べる丼」というタイトルが好き。太鼓の達人みたい。
おまけで裏染くんの親父さんがでてきたけどさ、この親父もオタなんじゃね? そんで裏染くんとは嗜好性が違うから仲たがいしてる、とか、すっごいくだらない理由だったら面白いし拍手喝さいして青崎をほめたたえるわ。カップリングの違いとかな。腐女子かお前ら。
抜粋。裏染兄が、裏染妹を評して。
「頭がお花畑なんです、気にしないでやってください」
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裏染天馬シリーズ三冊目。
◯◯館の殺人、どうした?
今回は日常の謎短編集。
前二冊が「キャラクターがライトな割にミステリーは本格論理一点突破」が持ち味だっただけに、今回はああそうだよね、そうなるよねという感じ。
やっぱり長編の方がいい。
まぁもうキャラクターに愛着わいちゃってるから楽しめたけど!
柚乃かわいいよ柚乃。
天馬ハーレムかと思ってたけど、どっこい百合デシタワー。
お兄ちゃんがんばれ。
次作は図書館なんだな!?そうなんだな!?
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相変わらず学校内に住んでいる裏染天馬のもとに持ち込まれる様々な謎。学食の食品をめぐる不可思議な出来事、吹奏楽部内でのトラブル、お祭りの屋台のお釣りにまつわる謎ほかに、裏染の妹の華麗な謎解きを加えた、全五編+「おまけ」つきの痛快推理連作集。『体育館の殺人』『水族館の殺人』につづくシリーズ第三弾。なな、なんと“平成のエラリー・クイーン”が、日常の謎に挑戦。
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表題作のほか、「もう一色選べる丼」 「針宮理恵子のサードインパクト」 「天使たちの残暑見舞い」 「その花瓶にご注意を」 「おまけ 世界一居心地の悪いサウナ」
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裏染天馬の浮世離れぶりが、ほんの少々緩和されてきたような気がするのは、ただ単に見慣れたからだろうか。逆に妹の鏡華の実態が兄の伝馬以上に衝撃的で驚きである。大丈夫か袴田柚乃。謎解き自体は、その一瞬でそこまで目配りができるか、と突っ込みたくなることもあるし、そんなオチだったのか、というものもあるが、まあ愉しめた。最後に配されたおまけが、次作以降にどうつながってくるのか愉しみなシリーズである。
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うーん。
面白いことは面白いです。
ただ、ミステリとしての面白さが微妙。
なんかあんまり事件にワクワクしない。
別に日常の謎だからとかではないが、事件とロジックにワクワクしない。
それにキャラを味付けてキャラものテイストにしたいとは思うけど、すべってる気がする。
とくに裏染妹と仙道警部の娘の話を読んではっきり認識。
まあ、次は図書館の殺人かな。
長編ロジックミステリに期待。
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今回は短編集。前2作と異なり人が死なない。幾つかの事件とも言えないような日常の謎が天馬によって解かれる。裏染天馬と袴田柚乃の周辺にいる人物のキャラが掘り下げられる感じ。悪くないけど食い足りない。
とはいえ、袴田兄の「いかんだろ」に対し「お兄さん、イカ繋がりなら“いかんだろ”より“イカんでしょ”の方がいいですよ」と返す天馬のアニオタぶりは健在。
6話ある短篇の最後にある最も短い『世界一居心地の悪いサウナ』での会話で天馬が家を出て学校でくらしている理由が垣間見られる。オタク同士の嗜好の違いかい!?
本シリーズ次回作が楽しみだ。
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5編+おまけからなる短編集。日常の謎ということで派手さはないが、ロジックに徹しきった姿勢は見事。ただ長編ほどの緻密さやインパクトはないかな。最後でさりげなく予告されている次回作”図書館の殺人”に期待。
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短編5作+おまけ。
どれもロジカルで好み。
特に「もう一色選べる丼」は高校生らしさもあり面白かった。本当に何でもない事からヒントを見つけミステリを解決する爽快さは短編の方が切れ味良い。
シリーズ化して人間関係がメインになり過ぎない事を期待したい。
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以前『体育館の殺人』を読んだが作風が合わなかったのですぐに挫折し、シリーズになっているとは知らず読んでしまった。前作2冊を読んでいなかったので不安だったが主要人物の性格が濃いキャラクターというのもあり、意外とすんなりと読了。人が死なない日常の謎と青春ミステリー。裏染さんは頭良いけどかなり変わった人という印象。謎解きに関してはなるほどという感じ。最後におまけの話もあり、お得感がある。
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夏休み。兄と出かけた近所の祭りで、柚乃は裏染天馬とその妹・鏡華や友人の香織と遭遇する。その祭りでは、なぜかお釣りが全て五十円玉で渡されるという謎の現象が起きていて、裏染は焼き鳥半パックのためにその謎を解くことになり……。(「風ヶ丘五十円玉祭りの謎」)
裏染天馬シリーズ三作目、日常の謎を解く短編集。体育館後の柚乃と天馬の話、水族館後の針宮さん主役の話、鏡華ちゃんメインの話、そしておまけにあの人と天馬の会話など、裏染家大活躍。
相変わらずラノベ的なキャラクター、ノリ、勢いだけど、なんか安定してきた。謎も解答もわりとぶっとんでるし、日常の謎というかは微妙だけど。ゆりゆりしてるのは苦手だけど、話としては花瓶の話が丁寧で好みかな。
短編だからか、流行りのオタネタも少なく、なんか平和。柚乃と天馬が進展するにはまだ相当かかりそうだから長編での続きが楽しみ。
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相変わらずのノリの良い裏染一行。今回は日常の謎の短編連作。前二作のオタク分は控えめ。しかし脇役キャラたちが活躍。とりわけ裏染妹(あるいは弐号機)。最後に零号機が登場するのが心憎い。次作「*+館の殺人」にも期待大!
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【収録作品】もう一色選べる丼/風ケ丘五十円玉祭りの謎/針宮理恵子のサードインパクト/天使たちの残暑見舞い/その花瓶にご注意を/世界一居心地の悪いサウナ
*百合もどき要素がなければまだ読めるのだが。生理的好悪の問題だから仕方がない。
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前二作と違って日常の謎5編+おまけで構成された短編集。
短編集なので、キャラ同士の会話が弾み、より学園青春ミステリっぽくなっています。
『もう一色選べる丼』が一番作者の持ち味が発揮されていたと思います。
残されたお盆と丼ぶりという手がかりから、犯人を指名するのではなく犯人に当てはまる条件を羅列していくという趣向は面白いと思います。
個人的に好きなのは『天使たちの残暑見舞い』
謎と真相のギャップに驚きました。
そして百合!いいよー!こーゆーの!もっとやれ!
ただこの作家さんは殺人が起きてこそ本領が発揮される方だと思います。
次回は『図書館の殺人』になるのかな?
とても楽しみです!
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2014.6.16読了。
シリーズ三作目、今回は短編集だったけど、日常の謎を集めました的な感じで楽しめた。
古典部シリーズみたい。
ミステリとしては物足りない気もするけど、もう裏染さんが好きだからしょうがない。
早く次回作が読みたいなーー
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裏染天馬シリーズ3作目。
趣が違うのはタイトルだけでなく、日常の謎系短編5編+オマケで構成。
ミステリとしてはどれも小粒ですが、ファンサービスに溢れた一冊。青崎さんらしいロジカルさも健在。
「体育館」直後のお話あり、「水族館」直後のお話あり、次の「館」の予告と思われる一文あり、なので、シリーズを読まれている方々におかれましては、幕間的一冊とスルーもしくは後回しになさいませんよう。
一番楽しみだったのは表題作。
かの名競作をもじったタイトルに興味をそそられ、発売前からわくわく。
肝心の内容も、シチュエーションを変えれば本家の一作になりそうです。
ただ、柚乃が言う通り、かなり「セコイ」!もっと幼ければまだしも、高校生で……。
結末にも放っておいていいの?ともやもやしたけれど、考えてみれば警察に突き出すような犯罪でもないのか……。うーん。
次に楽しみだった針宮さんのお話は、予想を遥かに超える可愛らしさにきゅんきゅん♪
いつもより高校生らしい天馬の姿が見られたり、裏染ファミリーを少し知ることができた一冊でもありました。
1話目で素直にカップルを羨ましがる天馬、5話目でさらに変態イメージがアップした鏡華、オマケでは、なんと裏染父が登場。
「死ね死ね」言い合うところはいただけないけれど、良くも悪くも似た者(すぎる)父子に苦笑。
天馬って……もしかして……裏染家ではまともな方なのかもしれない。
そして。
天馬の「一番目に会いたくない人物」は誰なんだろう?
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「針宮理恵子のサードインパクト」の冒頭
いつだって、世の中は馬鹿げていた。怒鳴り声と冷たい視線と、空白だらけの卒業アルバム。それが中学時代の全てだった。高校でも似たようなものだと思っていて、だからあの男に呼び出されたとき、最初は訳がわからなかった。
「体育館の殺人」「水族館の殺人」に続く裏染天馬シリーズ第三作。
この作家のデビュー作「体育館の殺人」のレビューでは、学校内で生徒が殺されたにもかかわらず、誰も怖がらずに、楽しそうに犯人探しに躍起になっている書き方に、あまりにも現実感が薄いと酷評した私だが、この短編集では、殺人事件がなかったせいか、さほど違和感を覚えなかった。
しかも文章が格段に上手くなっている。
前作ではラノベのような表現ばかりだったが、軽い語り口は変わらないものの、この作品では風景描写も心理描写も適当な比喩を交え、読み手に深く伝わる表現が多くなった。
キャラの仕立ても、刑事の娘が裏染天馬の妹と同じ中学校の同級生だったりと工夫を凝らし、興味深さを増している。
そして、登場人物の個性も、デビュー時より際立って魅力的になっている。
という風にかなり面白い短編集だったので、次は未読だった第二作「水族館の殺人」を読みたいという思いが俄然湧いて来たのである。
ちなみに第四作は「図書館の殺人」になるようだ。