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ゼンの旅を描くシリーズ4作目。
1作目では人との関わりがほぼなかったゼンが、
物語が進むにつれ、どんどん剣の腕が立つだけでなく、
人間としても魅力的になっていく。
思考すること、人と関わること、
それによって変化していくこと。
ゼンとノギの関係、
ゼンとナナシの関係、
絆が深まっていく過程をみるのが楽しい。
次で完結らしいけれど、どうやって終わらせるのかな?
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シリーズ四作目にして徐々に面白くなってきた(*´∀`*)
相変わらず素直で人たらしで天然のゼンだがいろいろな人たちと関ることによって剣豪としても人としても成長してきた。
ぬるく暖かく見守っていきたい(笑)
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本当に癖になる、この剣豪(?)小説。
主人公の心で思ったことがえんえんとつづられていくんだけど、これがまた理屈っぽくて堂々巡りでかぎりなくピュアでなんともいえません。
斬りあいも、静謐な幻のようにかんじられるスタイリッシュさ。読んだことないない感じで、やみつきになるです。
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旅をする中で人に会い、会話をし、一緒に行動し、人の命を奪うごとに、ゼンという人間がどんどん複雑化しているなぁと感じました。
そして、ノギが登場するとなんだかホッとします。
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ゼンの旅がどこに向かうか、とりあえずは都という事で進んでいるが、出生の謎も含めて、ゼンの成長が楽しみだ。今回で明らかになってきたが、ノギも過去に複雑な曰くがありそうだ。
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4月に出た新刊、どうしても読みたくて今回はハードカバー。今作も読み終わった後、とても晴れやかな気持ちにさせてくれる物語でした。悪、というのは、客観的に観察された視点であり、本人にとっては悪でない、といった、以前出会った森さんの考えなど反芻しながら読みました。ゼンとデンチ和尚の話がとても印象的でした。『少しくらいの濁りはあった方がよろしい。この世にあるものは、いかなるものも、必ず無駄なものが混ざっております。なにも溶けていない水はない。なんの匂いもしない風もありません。それでもそれを、奇麗な水といい、澄んだ空という。おそらくは、正しい剣、正しい刀も、そのようなものと想像いたします。』素直なゼンが、これからもたくさんの人に出会い、色んな矛盾にぶつかって、悩んで、生きていくのでしょうな。それを見ていきたいです。
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シリーズ第四弾。
ほかの森さんの本と比べると圧倒的に雑音が少ない印象を受ける文体。まだまだ続きそうなので、次回が楽しみ。
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The Fog Hider ヴォイド・シェイパ・シリーズ4冊目~ゼンは船で西に進むのを嫌い,寂れた山の峠道を進む。前歯が欠けた男と腕の立つ侍が立ち塞がったが,侍はゼンに歯欠け男の腕を斬らせたような気がした。義理はなくなったと侍は云う。宿に辿り着いたゼンは,翌朝こちらに来るノギの身を案じて迎えに行くが,侍が宿場の医師に薬を依頼していることを知る。社に薬を届けた医師を尾けると,チハヤは同郷の道場の先輩のキグラだと云う。匿っている女性も同郷のフミは肺病を患っており,ゼンが斬ったギンマの連れであるリュウは敵討ちを欲しているし,自らが師である都の道場主を殺した疑いが掛かり,仇討ち軍勢が迫っていると告げる。二組の追っ手を迎えるに山は不利と,元の宿屋・鈴屋に降りる。ナナシからは翌朝までは安心だと聞かされ,朝を社の石段の上で迎え,15名の刺客が下を通る時に大声を揚げて,林に引き入れる。流石に都で名を成したチハヤだ,飛び道具も持つ刺客7,8人を倒したと云う。ゼンは弓を抑えようとして向かってくる敵を倒した。道場主の座を狙うヤマバの甥,シノカワは手傷を負わせたが,放免した。翌日,戦いの場に戻ったゼンは,吹き矢と手裏剣を使う女盗賊リュウを抑えて和睦した。ナナシが調べた追っ手は30名,リュウは山でやり過ごすのが一番と,別の小さな小屋へ案内する。旗を二本立てた本陣には,弓鉄砲が用意され,先陣を倒したチハヤとゼンとキクラに,大将のヤマバは一騎打ちの決着を申し入れ,キクラはこれを受け入れたが,道場側が出した武者は都で三指に入る他流の筈のヒメジだった。後の先を取ってキクラを倒したヒメジの筋を見た,ゼンは敵討ちを申し入れ,読み切った間合いで脇腹を切られたが,相手の耳下から顎を裂いていた。鉄砲や弓を倒して大将に迫ったゼンは,誘いかと思われるほど隙だらけで,それも演技ではないと知ったゼンは刀を引く~ 一冊飛んじゃうとチハヤだとか,都の近くに住むゼンの母親の話がちんぷんかんぷんでイカン
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綺麗な話だ
森さんの描く話しはなんて美しいのだろう
静まり返っていて美しい
チハヤも良い
ゼンとは違って
チハヤの明るさは僕ら側でゼンの静けさは森さん側
チハヤの世界とゼンの世界が少し交わる
少なくとも、森さんはチハヤを書く
こちらの世界を気にする
それが嬉しい
森さんの世界に憧れる僕はとても嬉しい
ずっと森さんの静かでいて整っている世界が好きだった
美しいと感じた
近づきたいと狂おしいくらいに思った
そしたら近づきつつある
別に僕が変わった訳じゃない
森さんの世界に近い人が近くにいた
案外遠くないのかもしれない
けれど
絶対に近くはなく
あんな風にはなれない
それも違うのだろうか?
ずっと近くにいたら近づけるのか?
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続編4作目。
強敵が現れ、主人公がどんどん強くなっていく。
4作目で終わりと思っていたけど、まだ続きそう。
強くなる意味、生きる意味を求め、最終的に出る答えはあるのか?
続きが楽しみです。
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世間に慣れてきて、いつのまにやら常識人ポジションとなってきた主人公が面白い。短い文を小気味良く使って描く戦闘シーンが結構好きなシリーズです。
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2014年10月30日読了『フォグ・ハイダ』森博嗣著 評価B+
森博嗣氏の剣豪小説のヴォイド・シェイパシリーズの第4作。出自不明の剣士ゼンを主人公とする新しいタイプの剣豪小説である。自らの生まれを知らないゼンは、小さい時から人里離れた山中で、師匠であるスズカ・カシュウに育てられ、剣術他自らに厳しく生きることを教えられた。師匠は亡くなり、山を下りた。
そこから、ゼンの剣と己を磨く修行の旅に出た。
どこへ向かうともなく旅の道すがら、すさまじい剣の腕を持つキクラに出会う。自らが負けるという勝負を予感させる相手に惹かれるゼン。同じ道を追いかけてきた旅で知り合った剣士、チハヤと旅芸人の女ノギに出会う。
そして、キクラに再会を望むゼンは、チハヤとともに、ようやくキクラに会うことができると、剣友チハヤは、キクラの知り合い。キクラは、都で濡れ衣を着せられ、連れ合いの幼なじみフミと故郷へ戻る途中であった。
しかし、キクラは、その濡れ衣により仇討ちと称する追っ手と戦わなければならなくなる。
キクラの太刀筋に魅せられたゼンは、結果的にキクラを助太刀することなり、二度にわたる追っ手との戦いで、キクラとフミを失う。戦いを宿命づけられた侍の空しさと生きる意味合いに悩むゼン。多くの命のやりとりで、更に剣は磨かれるが、、、、
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『ヴォイド・シェイパ』シリーズ4作目。
ゼンの旅はまだまだ続くらしい。
1話目に比べるとゼンがずいぶん世慣れてきていて、一方で世慣れた自分を「そういうことも近頃はわかるようになった」と自己評価しているあたりが何だか可愛い。
3作目でゼンの正体が明らかになってきたのに、今回はほとんどそちらの方へは話が進まなかったので、ちょっと欲求不満。
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前作(スカル・ブレーカ)に比べると狭間の一冊、間延び感が否めないけれど、つい引き込まれて読んでしまうのが森博嗣の偉大さである。
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山中でゼンを襲った山賊。その用心棒たる凄腕の剣士には、やむにやまれぬ事情があった。「守るべきもの」は足枷か、それとも……。若き侍は旅を続けながら少しずつ変化していく。
BOOKデータベースより
刀筋を通して、自分の内にある考え方を分析していく、ゼン.何のために強くなりたいのか、社会の有り様はなぜそうなのか.
頭は未だ靄の中にある.刀を交えるたびに、人と接するたびに、一つひとつ答えに近づくときもあれば、さらなる疑問が生まれることもある.
人は人と関わることで成長することができるのだなぁと改めて思った.でも成長するには考えることが必要であるね.
追記
このシリーズをアニメ化すればいいと思う.その時の主題歌は米津玄師の「海と山椒魚」がいいと思う.