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投稿者:pope - この投稿者のレビュー一覧を見る
ネタバレあり。
この本は挿絵が良いです。
お話の方は知っているものと知らなかったものが半々くらいでした。
短いお話なので読みきかせしやすいです。
紙の本
イソップの深み。
2018/04/23 14:53
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投稿者:うりゃ。 - この投稿者のレビュー一覧を見る
子ども向けはかなり精選してほどほどに道徳的な味つけのものばかりを残しているのだなーと改めて思う。
「牛と蛙」なんて、子ども向けしか知らずにうかうかと読むと、けっこう後味が悪い内容だったことにショックを受けるかも知れない。
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ラッカムの挿絵目当てに手に取った本だったけれど、読んでみてイソップ寓話をほとんど知らなかったことに気付いた。グリムやアンデルセンは大人になってからもいくつか読んだけど、考えてみればイソップをきちんと読むのは初めてかもしれない。
1912年の英国版を底本に、ラッカムが挿絵をつけた63話+訳の川名さん選の38話の101話収録。
(さらに解説に短い話がいくつか紹介されている。)
101話で確実にイソップと知っていたのはたった5話。
話は知っているがイソップと知らなかったものが10話。
「兎と亀」なんて日本昔話だと思っていた。
言われてみればイソップだったような気がするような、しないような。
「鼠の会議」=猫の首に鈴、とか、「蝙蝠と鼬」=蝙蝠野郎、とか。
「ヘルメスときこり」は「金の斧 銀の斧」とか。
毛利家の三本の矢のような話まであるのには驚く。
古代エジプトやギリシャやインドの説話として、イソップ以前の起源の話もあるとのことで「イソップ寓話集」の成り立ちにも興味が湧いた。
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イソップ寓話101編とラッカムの挿絵。
動物たちが可愛い。
黒人の子をゴシゴシだけちょっと毛色が違うような。
奴隷であったイソップならではか。
って、イソップのこと全然知らない。むしろ謎らしい。
二千五百年前か…気になる!
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急に「狼少年」の話を読み返したくなって、近所の図書館に置いてあった本書を借りて読んでみました。(ちなみに、狼少年は本書では「羊飼いのこどもと狼」に当たります)
実はイソップ物語って中世の物語なのかと思っていたのですが、古代ギリシャ(2000年以上前)の物語だったそうで…。実際、本書もギリシャ文学のコーナーにありました。
確かに読んでみるとギリシャ神話をモチーフにした話があったり、ギリシャ七賢人をモチーフにした話があったり。101話収録されていて、流石に全部は覚えられませんが、「これもイソップだったんだ」という話がいくつもあってなかなか新鮮でした。
この中で印象に残ったのが「イルカと鯨と小魚」という話で、イソップは何を思ってこんな話を作ったんだろうと思ったのですが、巻末の解説まで読んで、イソップ自体が奴隷にされていたとの事で何となく納得したというか…。
何と言うか、2000年以上経っても人間の本質とか、教訓は変わらないんだなぁと思いました。
本書は解説まで読んで、奥行が増したと思います。アーサー・ラッカムという挿絵画家も知らなかったのですが、どれも雰囲気があって良かったです。イソップ物語=絵本のイメージがありましたが、この挿絵のおかげで「大人向けのイソップ物語」になった気もします。とはいえ、話自体はどれも短編なので、中高生も普通に読めると思います。
不純な動機で図書館通いをしているのですが、こういう出合いもあるとはね。