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タイタス・クロウシリーズの最新巻ではあるが、超人的な
存在となり、もはや神となったと言っても過言ではない
このシリーズのタイトルにもなっているオカルト探偵
タイタス・クロウは一切登場しない。この巻での主人公は
「地を穿つ魔」にちらっと登場したテレパス、ハンク・
シルバーハットである。
だが内容はちっともぶれておらず、クトゥルフ神話の
世界で繰り広げられる火星シリーズという印象そのもの
のお話だった。いやぁ、まさか○○と恋に落ちて××の
脳天に穴を開けてしまうとは!。変にクトゥルフ神話に
こだわりがある人にはとても受け付けられない内容
だろうが、私はこれはこれで楽しめたかな。帰省からの
帰りの電車の中で一気に読めてしまう軽さもまぁこの
シリーズの魅力の一つと思えば(笑)。
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タイタス・クロウたちとは別の戦いを描いた作品で、シルバーハットが主人公。前作の『幻夢の時計』と同様に冒険小説のような体裁となっている。前半はやや冗長であったが、後半は怒涛の展開で一気に読みきってしまった。
面白いのは主人公たちが邪神と同様の性質を持ってしまうことである。そのため邪神が嫌う五芒星石に対してシルバーハットたちも拒否反応を示してしまうのだが、見方を変えると、五芒星石を突きつけられた邪神が感じた恐怖心がどのようなものであるのかが分かるようになっているのである。そして防御に使われていた五芒星石が、実は攻撃にも使用できることが示され、今後の展開に影響を与えそうな能力が示されていた。
タイタス・クロウが超人となってしまったが、シルバーハットはまだ人間の領域に留まっている。いずれこの二人が出会うことになるだろうが、お互いにどのような反応を示し、どう共闘するのか楽しみである。
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タイタス・クロウサーガの一冊だが、主人公は登場せず、以前のエピソードで名前だけ触れられていたウィルマース財団のテレパス、ハンク・シルバーハットと仲間たちがボレア星で“風に乗りて歩む者”イタカとその信者たちと激戦を繰り広げる。
一応クトゥルー神話の旧支配者を登場させているが、シンプルに強大な力を持つ敵の親玉の上、対抗策もわりと有るので恐怖感などとは無縁の物語に仕上がっている。イタカって喋るんだ、という点が見所かもしれない。