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ナツという女子中学生の話。
団地に住む貧乏な家庭。
裕福な友人たちとの『違い』に悩む。
みんな変わっていくよ。私は変われないよ。置いていかないでよ。ずっと一緒にいようよ。
私もみんなと同じになりたいよ。
この悲痛な願いには、誰もが共感できるのではないでしょうか。少なくとも私は自分と重なりました。
この作品の結末時点ではバッドエンドに思えますが、きっとナツちゃんは、変われたと思います。
自分の事をこれだけ見つめられる人間は、絶対弱くなんてないから。
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このマンガがすごい!大賞に選ばれた時の、私の阿部共実はくると思ってたんですよー感。
スクールライフに悩むJCモノという平凡な物語。仄暗いスクールライフを得意とする阿部共実の得意分野。ちーちゃん目線に立てばハッピーエンドだけど、もう1人の主人公ナツ目線では余り明るい未来は感じられない。ちーちゃんは他との折衝や自分のコンプレックスによって成長しているけれど、ナツはそれらから逃げてしまい依然停滞している。ちーちゃんの万引き事件はナツの一切関わらないところで解決している。ナツもちーちゃんと同じく周囲の人には恵まれているのに、自分のコンプレックスが強過ぎて周囲への誠意が薄いので幸せを逃している感がある。ストーリーは本当に平凡なスクールライフなんだけれど、ナツのネガティヴ思考や徐々に疎外されていく感じが如何にも阿部共実〜みたいな。
作中重要なアイテムになるリボンを、藤岡の妹達や藤岡(ヘアピン)や旭(鞄)が着けてることが興味深い。幸福の象徴なのかもしれない。ちーちゃんの欲しがったスニーカーがリボン結びなことや、学校の制服がリボンなのにも意味が有るのか。にしても旭や藤岡は良い子だなぁ。
タイトルの「ちーちゃんはちょっと足りない」だが、ちーちゃんは十分に恵まれているし大人になれば自分で補うことが出来るという描かれ方をしている。ちょっと足りないのは、実はちーちゃんじゃ無くナツだ。
街並み(多分神戸)の丁寧な書き込みと、余白や間の使い方が相変わらず好き。
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「足りない」というのでどういう意味かなと思っていたら、終盤で、ああ、そういうことか!と思い知らされた。唸りました。すごいストーリー…。後味が悪いので、好みは分かれそうだけれど、これはすごいと思う。
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最初はただのおバカスクールものかと思って読んでいたのですが、後半になって一転。中学生の時期特有の暗闇部分が描かれていて心を抉ってきます。主人公のキャラが個人的に苦手だったので読み進める事に苦労したのですが、1巻を終える頃そんな自分の器の小ささにがっくり。色々考えさせられた(´・ω・`)ああ、本当色々抉られた!
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ちーちゃんは、知能以外にも色々と足りないものがあった。しかし、少しづつではあるが成績を上げ、なによりその素直さから友達も出来ていった。一方で何一つ不自由のないはずのナツにはそれが出来ないのだった。
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これは…、と思った漫画。
ちーちゃんはちょっと足りないけど、ちーちゃんよりもっともっと足りないのはナツでした、というお話。
ナツに明るい未来は見えにくいけど、どうにかしてこうにかしてちーちゃんと同じ段まで登ってほしいと思う。
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良い・悪いとかの意味とは関係なく、確かにこの漫画は「スゴイ」。1冊完結の短い物語なのに、心が揺さぶられ、突き刺さる。
単純にハッピーな物語ではないので、読むのはちょっと注意。でも一度読んでこのスゴさを体験することはオススメします。
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重たい…。
素晴らしい心理描写とストーリー展開だけど、二度と読みたくない。
特に心に残ったのが、さんざん自分を責めて反省したあとにちーちゃんと再会したナツの言葉。藤岡から盗んだお金を返そうとしているちーちゃんに「……返さなくていいよ、藤岡さんになんて」。
自分も共犯者のくせにそういうこと言うなんて完全にクズだけど、でも罪を裁かれる場もなく開き直れる性格でもなければ、ああやってズルズル逃げてしまう気持ちはわかるんだよなぁ…。
もちろんクズはクズなんだけど、あそこでナツが当たり前の反省から逃げることでずっと周囲からは距離を置かれるだろうし、仮に受け入れられたとしてもナツ自身は複雑な感情の上でしか接することができないんだろうなー…、とか。
二択を最悪の形で、しかも長く続く形で間違えたのが哀しいし、苦しい。
無知な友人を隠れミノに私腹を肥やした時点で手遅れだったのかもしれないけど、それでもやはり。
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この作者なので覚悟はしていましたが、やられました…
『私は何もしないただの静かなクズだ』まさに自分を表すのにピッタリの言葉を突きつけられました。
ここまで共感できる物語に出会ったのは初めてで、衝撃的でした。
そこには自分がいた。
「静かなクズ」まさにそれ。
自分から動こうとしないから、現状に甘えているだけで、何も変われない。
長編でこのような話をされてしまうと、ダメージも特大だ。
(2014/12/27)
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※一部暴力表現の含まれる作品です。
【印象】
幼児的な中学生と同級生。
持たないことに思いつめがちな人へお薦めします。
【類別】
強いて言うなら日常、学園、青春、スリルでしょうか。
【脚本等】
強いコントラスト。
とにかく120頁までは読んでください。
【画等】
精緻な背景描写をやや強調しておくことが以後の絵画的演出へ大きく寄与しているように感じました。
【備考】
おそらく全1巻完結の作品です。
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いや、重い.......
にしても「ちーちゃんはちょっと足りない」
なるほど、良く考えられたタイトルですね。
(ナツ目線のタイトルなのか俯瞰で見ている読者目線なのかはわかりませんが)
個人的にはメガネの子と不良っぽい子のエピソードにほっとさせられました。
あれがなかったら....
まぁ、そこもナツさんにとっては「負」の材料になってしまうところがこの作品の恐ろしいところですが。
読了後に山のようにあるネット上のレビューを読むのが楽しかった珍しい作品です。
色々な意見があるのはもっともだとしてもそのふり幅が大きいこと大きいことw
是非レビュー漁りをおすすめしたいと思います。
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皆何かが満ち足りていなくて、それをどうにかやり過ごして、あるいは消化できずに生きている。そこから変わろうとする者、変わりたくなくて周りを巻き込む者など三者三様。相変わらず人間の嫌らしい部分をエグイまでに表現する作家さんだなと思った。ナツ…怖いよ…。
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ちーちゃんとナツのちょっと足りなくて満たされない感じがよく出ていたなと思いました。説明するのは少し難しい内容だけどほっこり出来るしダウナーな所もあり面白い作品です。共依存の関係の二人がこの先も一緒に笑って楽しく過ごせるのか…二人は幸せになってほしいです
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読む前と読後の感情がこんなに忙しい作品があるのだろうか。なんとも暗い気持ちになる。後味はとても悪い。足りないものを数えたらきりがないけど、数えてしまうのが人間だと言われているようなきがする。なにも考えないことが幸せとも限らないし。どちらがしあわせだろう。
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都会ではない普通の町に暮らす、中学2年生のちょっと足りないちーちゃんと普通のなっちゃん、斜に構える旭ちゃん他クラスのみんな、お姉ちゃんたちの日常を描く。
前半は普通の毎日、そこから少し歪んで、それぞれに変化を生む。
不安感がヒリヒリきて、ちょっと怖い、それがこの作品の味かもしれない。