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再読した時に印象が変わる可能性もあるのだが、一読した限りに於いてこれはひょっとして加減して、と言うよう制約があったんじゃないか、と思ってしまった…
巣我が母親とのトラウマからインポテンツになっている
下りとか、陸の性質につけ込んでこの業界に引っ張ってきた鬼畜な行為についてとか、つけ込まれているにも関わらず陸の中では誰かに必要とされていると言う蜘蛛の糸の様な一筋の胡散臭いものにしがみつく怖いほどの一途さ、そう言った作者特有の世界観が存分に散りばめられていると言うのにコミックス1冊分で納めなければならなかったのか、と言う気がしてならんのだ…
抉るように深く切り込んで描かれるわけにはいかなかったのか、と思ってしまった。とは言え、全て私の一読での印象に過ぎない。描くモノに因ってコマのスピードも絵のタッチも変えているだけなのかもしれない。
『高3限定』や『ミ・ディアブロ』の心理面もだが、
目で見える強烈な痛みの表現が必要のない作品と言うだけなのかもしれない。どう言う描かれ方に見えようと、一読で話の内容と言うのが一発で頭に入ると言う作品であるのは変わらない。
前作までと違うな、って思った一番の要因は「血」の描写が少ない、だろうなぁ。少ないだけにその血の正体が非常に際立つ、と言う事もあった。そしてやっぱり、この作品をコミックス2冊分の分量で読みたかった、と言う気はする。間延びしない描き方される人なので。ある意味凝縮されてるのかもしれんが、一コマを水あめのように引き延ばした描写と言うのが梶本さんの大いなる個性だと思うんだよね…一コマの質量がごんと増す、と言うか。とか色々勘ぐったりしてるわけだが、それにしてもやっぱ凄い、一読で作中のドラマが頭の中に鎮座してるんだよなぁ。
巣我の「自分がいない方がいい」と言う感覚は自分のいる場所がどこにもないとイコールだ。陸がひたむきに「巣我の役に立ちたい」と売り専やれてしまう、巣我を思う気持ちは純粋すぎて怖い。盲目の恐ろしさは作者の作品の根底にあるんだなぁ。
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気になっていたけど痛い系が苦手で読めずにいた梶本さん作品。表紙からして今までの作品とは違う雰囲気(笑)
でも、全面的に人間の愚かな部分がフューチャーされてるかな。生い立ちやトラウマなど、あまり明るい気分で読める内容でもない。それでも強く生きていく、生きていく限りは幸せになる権利がある…描きおろしまで読むと、読後感はそんな前向きな気持ちになれる。
陸がいろんな意味で強くて良かった。この子は巣我のおかげで強かになったね(笑) リバがあるので注意ですよ!
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「高3限定」から比べると、すごく普通のストーリーになっていました。残念だけど、何となくホッとしたのも事実。
小椋ムクセンセの推薦帯がついているのは、やはり路線として小椋センセよりであるということの主張でしょうか…?
ゲイ向けデリヘルのスカウトマンの巣我と彼にスカウトされた落ちこぼれ青年の陸が、人生のどん底から幸せをつかむまでの物語です。
少しお涙頂戴なクサさがあったけど、それでも巣我の「愛」に対する後ろ向きな気持ちや陸の健気な想いは胸を打つものがありました。陸の人のよさにつけ込んで騙すような形で商売に引きずり込んだ巣我に最初は憤りを感じましたが、彼の生い立ちを知るとやるせなくなります。
陸はぱっと見、巣我のせいでずっと底辺人生かもしれないと思わせる生真面目で善良なタイプだけど、実は良くも悪くもブレない性格で安堵しました。
巣我に惚れたせいで言いなりかと思ったら、一途なわんこで何があっても心が折れません。
どっちかというと、巣我のほうが折れっぱなしww
最終章がよかったです。成長した二人の姿に涙。
そして、描き下ろし「サンセット・ウォール」では、かっこつけたりしないアリノママの二人の姿が描かれていて、これでもう二人の絆は永遠だなと思わせるものがあってよかったです。これがないと、巣我がいきがってる合間に見せていた乙女なところに納得いかなかったですね。
年齢とか、性別とか、攻受とか超越した愛情のカタチに感慨深くなりました。
デリヘル店長やリカちゃんマコちゃんがいいキャラだと思ってたら、カバー下におまけマンガが!沈んだ気持ちも一掃の笑えるネタでした。初回限定ペーパーは、陸の転んでもタダでは起きない超天然で強靭な神経が露呈。
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梶本レイカさん初読み!高3限定読まれた方にはかなりマイルドな味付け?と言われる本作ですが、なかなか読み応えのある一冊でトラウマ加減も見事でございました!巣我さんの飄々とした人当たりはいいのに心の内は見せない人柄がどこからくるのかと思って読んでいたので、中盤その辺りが明かされてからぐんと面白くなりました。その心の闇を照らしたのは陸の純粋で真っ直ぐな思い。終盤のリバへの流れは自然で私的に大満足でした(*≧艸≦)最後は甘いです!小椋ムクさんが帯を書いてらっしゃったせいか木原さんのキャッスルマンゴーを彷彿させる雰囲気。すごくよかったです(*´ω`*)
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弱いと思っていた陸が成長してたくましくなり、飄々としていた巣我が実は心身共に弱いとは。
話数が進むたびにふたりが成長しているのがわかります。
ところで、この作品、この作者さんのなかではマイルドな方なんですか。かなりしっかりトラウマが植え付けられていて読んでいて悲しかったです。最後しあわせだし、カバー下が楽しいからいいんですけども。
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クセのある絵。ラストのエロ絵は好きですが、長い話、、、うーん、まぁひどいこと言うと読むのめんどくさかった。
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めちゃめちゃすごいし、なんでBLにはできてエロマンガじゃあこれができないんだろう。そんなに詳しいわけではないのであれだが。現実的にヘビーでロマンチック。