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集中して4時間で読み終わる本。
これは、ハマる人にはハマる。世代と出身地、日々の生活スタイルや価値観がハマらないと、肩すかしをくらった感覚になるかもしれない。
わたしは全てドンピシャ。なんともいえない、あえて感想を言うならエグい。
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ありふれた日常と、女の子の不安とかもどかしさとかを、素直に文章にしてくれてて、そうそう!わかるわかる!って共感はできるけど、それだけ。ありふれすぎてて、それ以上でも以下でもない感じ。文章が読みやすかっただけにちょっと残念。
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あらすじ紹介には「(略)ありふれた地方都市で、どこまでも続く日常を生きる8人の女の子。居場所を求める繊細な心模様を、クールな筆致で鮮やかに描いた心潤う連作小説」とあり、興味を持ちました。
不穏な雰囲気を感じる表紙の写真、何といっても「ここは退屈迎えに来て」というタイトルの秀逸さに惹かれます。
文章は軽く、横文字が多く読みやすいです。
特徴としては固有名詞がとにかく多いので、「鮮やかに描いた」というのがつまりリアリティがあるってことかな?と思いました。
その分、話も軽く、文体も求めていた感じと違ったので、勝手に期待して外れた‥という思いが強く出てしまいました。
どういう目線で捉えたら良いかというのもだいぶ悩んだので、いつも以上に不細工な感想です。
私も地方都市に生きる女の子(って歳でもないけど)ですが、わかるわかる~というよりはあるある!というぐらいの感じ方でした。
なぜかというと、私の育った町は確かに地方の田舎ですが、電車に乗れば1時間程度で都会という土地柄もあり、そこまで切り離された土地という閉塞感がないからだと思います。
また、私も昔はこんなところより都会で暮らしてみたい、と思っていたのですが、最近は住み心地のいい場所だと思うようになりました。
それは私の価値観が変わったというよりは、就職してある程度経済的に余裕ができたため、行きたい場所へ好きに行けるようになったからだと思います。
そんな女の子(笑)の感想です。
「私たちがすごかった栄光の話」
固有名詞のオンパレード。
こういうのって権利とか法的な問題ってどうなっているんだろう・・?と読んでいて疑問に感じるくらいでした。
最後のポエム、なんだかよくわからなくて…。
どういう感想を持つのが普通というか一般的なんでしょうか。
ポエムが世の中に溢れているとか、マイルドヤンキー論
とか最近の世相がばっちり反映されている‥のか?
「やがて哀しき女の子」
山下南が椎名の奥さんか、なるほど、すべての話がゆる~くリンクしていくのだな、と悟りました。
「地方都市のタラ・リピンスキー」
タラ・リピンスキーを知らなかったので、ロシア人の画家か作曲家だと思っていました。
わたしもオリジナル名言集を携帯にいれているので、ゆうこの気持ちはわかります。
あと、『新学期が来るたび、自分以外の人間には結局なれないことに、毎回絶望している者がいることなんて、椎名には想像もできないんだろう。』というところは良かった。
思春期に毎晩同じようなことを考えていました。今では何に思い悩んでいたのかよく思い出せないけど、自分の深淵を久々に覗いた気持ちになりました。
「君がどこにも行けないのは車持ってないから」
8人の女の子って書いてあったのに椎名の話しかしてないし、ゆうこは女じゃなかったし、あらすじに偽りありじゃない?と思えてきました。
それに『ルービックキューブの達人が目にもとまらぬ速さで色を揃えるように、あたしの頭の中がみるみる整理されていく』みたいな比喩が苦手だなあと思い始めました。
「アメリカ人とリセエンヌ」
これは気に入りました。路肩に車を止めて泣くところ。
「東京、二十歳」
これもよかった。
やっぱり思うだけではいけない、行動しなければ。
「ローファー娘は体なんか売らない」
心は売っているということ‥?
「十六歳はセックスの歳」
どうして最後にこの話を持ってきたのか…。
突然眠りに落ちて長い間目覚めない珍しい病気があるというのはテレビで見たことがありますが、誰にでも起きることではなく、現実的ではない。
リアリティにこだわってきたはずでは‥?
都市部に住む人はどんな感想を持つのか気になります。
可哀想と憐れむのか、こんなこと考えるんだって新鮮に思うのか、まったく感情移入できないのか…。
作家自身、富山県の出身で大阪の大学を出ていますが、それこそどういう気持ちで書いたのでしょうか。
自身の体験に手を加えたのでしょうか。
また、これがありふれた地方都市(とあらすじに書いてる)の姿と言い切るのは間違いだし、地方都市に住んでいるすべての女の子のバイブルにはなりえないと思います。
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最後の寝ちゃうやつが吹っ切れててちょっと楽しかった。ファスト風土っていうのは別に東京にいたって感じることだよね。そしてそれがこれから滅んでいくんだろうけど、それはとても希望の持てることかなあと思う。まあこの小説とは全然関係ないけどね。あと、世の中における椎名的なものに関しての理解がちょっと深まったきがしたよ。リア充ってのは、たぶん、二元論的に考えたときに、肉体と精神において肉体先行ってことなんだね。いや文字にして書くとものすごく馬鹿っぽいのでもうちょっとそのうち正確に書きたいとは思うけどね。
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地方都市の女の子を描いた珍しい作品。
ただただ退屈で、ここを離れたらきっと幸せになれるという幻想を抱きたい気持ちは痛いほどわかった。
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田舎と都会と女性が描かれた8つの短編集。
知り合いに薦められたので購入して読んでみたものの、共感できる点が少なく合わなかった。
特別盛り上がる展開でもないのでページをめくる楽しみはないが、時代的に最近の話で読みやすい点に救われていた。
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大傑作。地方の若者のやるせなさが見事に描かれている。ここまで身に迫る共感と痛感は、なかなか体験できません。
地方には現実がある。「ファスト風土」だ。幹線道路沿いに、同じようなショッピングセンターやチェーン店が林立する、あの風景です。いつでもどこでも(!)同じ現実が、郊外には広がっている。この平べったさに違和感を感じる人びと、適応しきれない人びと、それが本作にはたくさん登場する。
彼らからすると、現実の風景はあまりにもつまらない。つまらないけど、世界を変えられるわけでもない。地方に順応するか、逃避するか、反抗するか、あるいは昇華するか...?どのような手段をとるかは、もちろん人によって違う。でも、どれも共感できる。
それと男性への視点も絶妙だ。本作はどの話も女性が主人公ということになっている。男性は、ダメ男かオヤジ(=地方に順応した労働者)しか出てこない。悲しいことに、私はダメ男の心理・行動がすごく分かる。俺かよ!ってくらい。だからこそ、女性側の視線がひどく痛い。もう、読んでて何度心を痛めたことか。
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地方の女の子の話。東京がいいだの、よくないだの言ったところで、誰しもが何かしらの東京に対する憧れを持っていると思った。初体験が早い遅いで焦るのも10代の女の子ならではの話で、他人に憧れてみては自分の状況に退屈さを感じ、ここではないどこかに思いを馳せる…わかる気がする。自分にもそんな時期があったな~と思った。
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一度読み出したら最後までノンストップで読んじゃった!!
懐かしいような、ちょっぴり昔を思い出して恥ずかしいような気持ちになった!
20代の今だからこそよりそう感じるのかなー
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地方都市の若者の生き方を、若者らしい文体で綴る。最近、この手の本が多いと思うが、書評で読み、気になり読んでみた。地方の幹線道路沿いに並ぶ大型店舗の感じも、ユニクロ、ニトリ、TSUTAYAなど、ブランドをストレートに語るスタイルがおもしろい。最近、地元に帰る地方都市の若者を取り上げた小説が多いと思うが、まさに、マイルドヤンキーの特徴で、それがよく表れていると思う。
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この本の登場人物は、まさに自分と同類。イオンとEXILEを忌み嫌って、悦に浸ってる。自意識こじらせた面倒くさいだけの凡人。三十になっても四十になってもこんな燻り方をしてるのかもと思うとゾッとする。
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なんだか自分を見てるような作品。
世代も全く違うのに重なる。
読了後はなぜか頭をよしよしされたい気分に。
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これもまたこじらせ女子の小説なのですね。意外とめちゃ面白かった。なんか魚喃キリコ思い出したし、ちょっとだけソフィアコッポラがかすめていくような、なんともガーリーでセンスあって楽しくせつないよい本。
作中で「桐島」のごとく登場する椎名というアイドル的不良男子の描写もすごくよさが伝わった。みんなの憧れだったサッカー部のスターが、その都市で地味にくすんでいくけど、でもなんだかんだかっこいいかんじ。わかるなあ。
次の本もぜったい読もう。
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地方出身者としては読んでて辛くなるくらい、この空気感がわかる。椎名のような存在もいた気がする。刺さる言葉も多かった。
各章のタイトルもいい。
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都会に憧れる人たちを一刀両断した感じ。
眩しく見える都会も、住んでみれば本当は薄っぺらくて対したことない場所なのかも。
都会に行けば何でも出来る、何でも買えるという錯覚を起こしてしまう、都会の魔力ってすごい。
都会に魅せられて飛び込んで、意気消沈して田舎へ帰る。
1話読み終えるたびにタイトルを思い出す。
ここは退屈迎えに来て…なにこのタイトル、読めば読むほどツボ、強烈。
特に笑える本ではないはずなのに、何故かニヤニヤしながら読了。